『Kenshi』ライクなサバイバルストラテジー『血战夹皮沟』ー清朝末期の中国をモチーフに
1905年前後の清朝末期から民国時代にかけての中国をモチーフにしたサバイバルストラテジーゲーム『血战夹皮沟』。
本作は不想上班工作室が開発し、大沃电艺によってSteamで12月14日に早期アクセス版が配信されました。「不想上班工作室」は、日本語に訳すと「仕事に行きたくないスタジオ」になります。
中国のインディー開発者にインタビューすると、そういうことをいう人はけっこういますね。会社のために働くよりも、自分のために働きたいという人が多かったです。
ゲームの内容などについて紹介していきます。
ゲームの概要
本作は『Mount & Blade』をリスペクトして開発されたゲームとのことです。
清朝末期から民国時代初期にかけての動乱の時代の中国がモチーフとなった世界で、プレイヤーは生き延びていかなければなりません。地域的には中国の東北地区やモンゴル地区などを参考にしているようです。
建築や貿易などシミュレーション要素もあり、俯瞰型の画面構成から『Mount & Blade』というよりも『Kenshi』のほうが近いかもしれません。
ゲームは全体マップと戦闘マップがあり、プレイヤーが全体マップで敵と遭遇すると、周囲の地形に合わせてリアルタイム生成された戦闘マップに突入します。
プレイヤーは戦闘や狩猟で食料や戦利品などを得て、自分自身の拠点や勢力を築きあげることができます。またRPGのようにさまざまなスキルがあり、経験値を稼いでレベルアップしていくことができます。
勢力どうしのパワーバランス
ゲーム中には「保皇党」と「革命軍」の二大勢力があります。歴史的には清朝と国民党の関係になるのでしょうか。
これらの二大勢力は各地に城を持っており、プレイヤーの行動によって各地で支持度を得ることができます。
また政党の支持率が落ちれば、その貨幣の価値も落ちてしまいます。貿易をして稼ごうとするのであれば、勢力のパワーバランスを考える必要があります。
この手のゲームは、開始時から勢力に干渉できるほどの力をプレイヤーは持っていません。最初は気にしなくていいかと思います。大勢力になっているころには、ゲームの仕組みも理解しているでしょう。
政党の支持度によってゲームの進行が変わっていき、異なるエンディングにたどり着くことになります。ただ現在ストーリーはまだぜんぶ完成していないとのことです。
まとめ
本作は『Mount & Blade』のように自由に世界を旅し、自分の拠点や勢力を構えることができます。
また世界に存在する勢力のパワーバランスを考えつつ、それぞれの支持を得ながらストーリーを進めることも可能です。
まだ早期アクセスなのでバグが多く、現状Steamでの評価もあまりよくありません。「国産ゲームだから許されるけど、他国のゲームだったら許されない」との声もありました。
「とりあえず国産だから」との理由で支持されてきた中国インディーゲーム界も、Steam上のゲームが増えていくにしたがって、だんだんと評価もきびしくなってきたように思われます。
ただ清朝末期という舞台設定は好きなので、作品の完成を期待しています。