中国語版の冷戦ボードゲーム『トワイライト・ストラグル(twilight struggle)』を実際にプレイしてみた

2020年1月12日

TS1

昨日の午後、中国語版『トワイライト・ストラグル(twilight struggle)』をネットで注文して、今日もう届きました。国土が広いのに中国の流通はけっこう早いですね。(注:本記事は旧ブログ「マイナーな戦略ゲーム研究所」の2016年の記事を統合してリライトしたものです)。

商品が届いたことはスマホのSMSで通知されます。部屋まで届けてくれるわけではなく、荷物受け取り所まで行く必要があります。

さっそく受け取りに行って、帰宅後に開封しました。今回は開封の様子と内容物、実際に同僚とプレイしたときのレポートをお届けします。

『トワイライトストラグル』の概要やルール、攻略法は以下の記事を参照してください。



 

 

箱の外観

値段が安いので大丈夫かなと思っていましたが、作りや印刷などはしっかりしたものでした。

中国名は「冷戦熱闘」。ゲームのイメージをつかませることができる良い翻訳です。

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取り出してみました。パッケージングもしっかりしていますね。

IMG_20160420_143040箱の裏側です。ゲーム内容の説明が中国語で書かれています。これを見てるだけでわくわくしてきます。

ハサミをつかってビニールを破り、開封します。そういえばいま住んでいる河南省に開封市というところがあり、北宋のころは首都でした。どうでもいい話ですが。

本当にどうでもいいニャ。

 

箱の中身

IMG_20160420_143148箱を開けると、説明書がまず見えます。すべて中国語にしっかり翻訳されています。

中国は人口が多いことから、マイナーなボードゲームでもしっかり中国語化していることが多いです。

箱の中のものを取り出してみましょう。

IMG_20160420_143407箱の中ですが、さきほどの説明書が1冊と、硬い紙でつくられた簡易説明書が2枚(写真の上段中央)入っています。プレイ中にさっと見られるようにつくられた説明書です。2人分あるという気づかいがうれしいですね。

あとは110枚のカードとサイコロ、勝利点、それにマップがあります。

どれもしっかりとしたつくりです。

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下箱の側面には当時の指導者の写真や説明。こういう遊び心もすばらしい。そもそも箱の側面になにか印刷されているボードゲームは少ないです。ふつうは真っ白ですね。

IMG_20160420_143525世界地図を開いてみます。丈夫な紙でつくられています。もちろんすべて中国語で書かれています。地名が中国語だと、ちょっと認識しづらいですね。ここは英語のほうがよかったかもしれません。

それと裏にもおなじマップが、おなじクオリティで印刷されています。ジュースをこぼして汚れてしまっても逆の面が使えて安心です。

こぼさないようにするのが一番ニャ。
IMG_20160420_143755勝利点をなくさないようにと、保管用に小さなビニール袋も10枚ぐらいついているという嬉しい心くばりです。なんだか本当に至れり尽くせりですね。中国の製品は付加価値を付けようとするために、無駄に付属品が多いことがよくあります。

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カードも耐久度ありそうな硬さ。すべてしっかり中国語訳されています。左のほうはチェ・ゲバラですね。中国語の「切」がちょうど「チェ」の発音です。

中国語版『トワイライト・ストラグル』、想像以上のものが届いて大満足です。

しかしこういう政治ゲームは、中国では大っぴらに発売するのが難しい気がするのですが、普通にネットでたくさん売っていますね。

ボードゲームだし、どちらかといえばマイナーな部類ですからわざわざ調べようという気はないのかもしれません。

 

ゲームのセットアップ

週末の夕食後に、同僚と中国語版『トワイライト・ストラグル』をプレイすることになりました。そのときの様子をお届けします。

IMG_20160422_212021地図をひろげてコマを置いていきます。地図上の地名はすべて漢字で、しかも繁体字です。

台湾製かニャ?

カードは簡体字になっていますね。

どっちニャ。

どうやらもととなるものは台湾版のようです。そこからカードだけ簡体字に翻訳したのでしょう。

初プレイなので簡易ルールでプレイします。実際のゲームは10ターンまでやりますが、簡易ルールでは3ターンまでで終了です。

 

ゲーム開始

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とりあえずゲームをスタートしました。

こちらはアメリカを選択します。同僚はソ連です。

本作は、ゲーム前半はソ連が強いようにデザインされています。

ゲーム後半にいくにつれてアメリカが有利になっていきますが、問題なのは後半までゲームが続かないこと。勝利条件を満たしてしまうとその時点でゲーム終了です。

序盤から同僚のソ連有利の展開です。そういうゲームデザインなので仕方ありませんが、それにしてもソ連のカードの性能が高い。どんどん係争地をとられていきます。

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ちなみに韓国は「南韓」と表記されていますね。

3ターンでゲームが終了しました。アメリカ有利の展開までたどり着けず、ソ連が19点で試合終了。

やはり前半のソ連は強いですね。いかにここを乗り切るかがアメリカの戦い方だと思います。

 

まとめ

PC版と違って、対人戦はおたがいに意見をだしながらゆっくりゲーム展開を考察したりできるのがいいです。

あえて相手のプレイにアドバイスしたりなどもできますし、逆に相手から助言をもらったりということもあります。

やはりこういう人対人のやりとりがボードゲームの醍醐味でしょう。

プレイ中、カード効果の解決方法がただしいのかどうか不明なのもありましたが、いちおうひととおりはプレイできました。

しかし慣れてないせいで3ターンでもかなり時間がかかりました。

10ターンやろうとしたら、そうとうかかるでしょう。やはり大型ゲームは時間のかかるものです。今回は3ターンでちょうどよかったです。