『侍道外伝 KATANAKAMI』評価は「賛否両論」：ハクスラダンジョンRPG【新作レビュー】

2020年2月22日2020年5月25日ゲーム評価レビュー, ローグライク

ローグライクとハック＆スラッシュ要素のあるダンジョンRPG『侍道外伝 KATANAKAMI』。アクワイアが開発し、スパイク・チュンソフトによって2020年2月20日にPS4/ニンテンドースイッチ/Steamで配信されました。

「侍道」シリーズのスピンオフ的作品ですね。

今回は本作Steam版のレビューと感想、評価をお届けします。前回のレビューは以下のリンクから。

 

どんなゲーム？

前述したとおり、本作は「侍道」シリーズのスピンオフ的作品になります。

ゲームの目的ですが、借金のカタにとられた娘を助けるというもので、お金を稼いで借金返済をしなければなりません。

ゲームのメインはダンジョン探索ですが、入るたびにダンジョンが変化するというローグライク要素があります。ローグライクの意味については以下のリンクを参照してください。

『風来のシレン』はターン制ですが、本作はリアルタイムのアクションゲームです。どちらかといえばハクスラ系のRPGに近いですね。強・弱の攻撃、防御、投げ、崩しなど、格闘ゲームのようなアクション性の高い戦闘になっています。

わかりやすくいうと、リアルタイムで『風来のシレン』をプレイする感じですね。

ゲームシステムは拠点である地上パートと、ハクスラパートであるダンジョンを行き来する形で進めていきます。ゲームには昼と夜があり、ダンジョンは夜しか入ることができません。

ダンジョン内ではどんどん下へと潜っていって、ゴール地点を目指します。死んだら地上に戻され、所持品やお金はすべて失います。このあたりはローグライク的な厳しさがありますね。

それとキャラには「体力」「活力」というパラメータがあります。

体力はHPで、活力はスタミナに当たります。

体力は止まっていれば回復しますが、それによって活力が消費されます。また活力は剣を振ったりするたびに消費され、なにか食べることで回復します。

敵を倒すことで「おうぶ」（オーブのこと）という発光体が手に入り、一定量貯まると「刀刻（かたなたいむ）」が発動可能です。移動速度上昇、のけぞり無し、活力も減らないという強化状態になります。

「侍道」らしさですが、地上での会話は選択肢がふんだんに出てきます。

また「宿場町」「柳生家」「赤玉党」という3つすくみの関係もありますね。これらが戦い合うことで、主人公がダンジョンから持ち帰った刀などがよく売れるというエゲツないシステムがあります。

 

ユーザーの評価

本作のユーザーの評価ですが、「賛否両論（65％、92人中）」になっています。

良かった点をまとめると以下のようになります。

「侍道」と名乗っている以上、「侍道」らしさがあるの良い点といえるでしょう。名前だけ借りて全然べつのゲームみたいなものも普通にありますしね。

それとアクション性の高さも好評です。敵も防御したりしてきますので、それを崩さなければなりません。

懐かしのキャラクターたちが出てくるのも良いとこです。

次に悪かった点についてのまとめです。

UIは使いづらいというか、見づらい気もしますね。とくにアイテム選択は、次になんのアイテムがあるかの表示が欲しいかなとは思いました。

マップも、たとえば部屋の角の部分にアイテムがあると見づらいというのがあります。壁が高いので、それが視覚的な障害物となってしまいます。

操作性の悪さですが、筆者は同時押しが上手くいかないことが多いですね。

あと敵を倒すのに時間がかかることもあるので、ダンジョンの時間はどうしても長くなりますね。

 

総評

ハクスラアクションRPGにローグライクを組み合わせた感じのゲームで、「侍道」らしさもよく出ていると思います。

会話のときもしっかり選択肢が出てきますし、そのへんの人を攻撃することも可能です。

戦闘もアクション性が高く、敵も防御したりしてきます。

ただゲームとしては、ハクスラRPGを期待するとちょっと違うという感じになるかとは思います。ローグライク要素が強いため、せっかく集めた刀が壊れたり、ロストしたりがありますので、「こういうゲームをやりたいんじゃない」となってしまうかもしれません。

あと筆者的には操作性（とくに同時押し）があまり良くないと感じました。誤爆が多くなり、戦闘で致命的なミスにもなってしまいます。

ハクスラ的な爽快感を求めると期待外れになる可能性はありますが、アクション性の高いローグライクを求めるのならいいゲームなのではないかと思います。