『Space Haven』レビューと評価・感想:宇宙船運営シミュレーション【新作レビュー】日本語化可能

2020年5月30日ゲーム評価SF, シミュレーション

space haven

居住型宇宙船の運営をするSFシミュレーションゲーム『Space Haven』。 Bugbyte Ltd.sによって、2020年5月22日にSteamで早期アクセス版が配信されました。日本語に対応しています。

スペースコロニーの中に施設を置いていくゲームは、昔けっこうあった気がするニャ。

そのものずばりのスペースコロニー運営シミュレーション『Space Colony』なんかは筆者も昔プレイしましたが、けっこう面白かったですね。本作もシステム的にはそれに似た感じになっています。

今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。前回のレビュー記事は以下のリンクから。

 

どんなゲーム?

動画名

本作は宇宙船の中に施設を設置し、クルーたちの居住環境を整えていくといった建設型のシミュレーションゲームです。

クルーの体調やストレス管理をしたり、侵入してきたエイリアンなどの外敵と戦ったりなど、内容自体はオールドスクールなスペースコロニーシミュレーションといえるでしょう。

前述した『Space Colony』をプレイしたことがあれば、ほぼそのままの感覚で本作もプレイすることができるかと思います。

その作品との違いはなんなのニャ?

まずやはり宇宙船という点ですね。

本作は宇宙船の形状から設計することができます。ようは施設を配置する床ですね。ただあまり変な形だと施設の行き来が効率的でなくなってしまうため、基本的には一枚板のような形にしてしまうとは思います。

それと宇宙船ですから、それを動かす動力なども設置しなければなりません。人が居住するためには当然酸素も必要ですので、それら生命維持に関する設備も必要になります。

本作は『RimWorld』『Oxygen not Included』をインスパイアした作品のため、クルーたちのパラメータやスキルは細かく設定されています。勇敢度や知力、攻撃の命中率、操縦、植物学、医療などいろいろありますね。クルーの健康やストレスだけでなく、人間関係も重要になっていきます。

ようするに宇宙船版の『RimWorld』なのニャ。

コンセプト的にはそんな感じかもしれませんね。

ただ本作は閉鎖された空間なので、船内環境をまず整える必要があります。酸素と二酸化炭素の量、温度などを適切に保ったり、トイレを設置したりなど、快適に過ごせるようにしなければなりません。

そして快適さは、まわりの環境からも影響を受けます。たとえばエンジンのそばにベッドを置いたばあい、当然クルーは快適に寝ることはできませんね。

『シムシティ』で工業地帯のそばに住宅を置くようなものニャ。

そのためプレイヤーは、ただ施設を置くだけでなく、どこに置くかも考えなければなりません。

それと宇宙船ですから、おなじ場所にずっといるわけではなく、銀河の中を移動しています。そこには他の勢力や海賊なども存在しています。彼らとの関係をどうするかも本作の肝となる部分です。交易要素もありますね。

水や食糧の問題もあり、資源をどう確保するかの問題もあります。やばくなったらエイリアンでも人肉でも食べることができます。

スペースコロニー運営シミュレーションや『RimWorld』が好きな人は楽しめる作品かと思います。

 

ユーザーの評価

本作のSteamでの評価ですが、「非常に好評(86%、760人中)」になっています。

本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。

良かった点

・資源の少ない宇宙空間という緊張感がいい。

・UIがわかりやすい。

・容量の大きさ(約200MB)とゲームの面白さは比例しないことを教えてくれるゲーム。購入後すぐにインストールして遊べる。

・ピクセルアートがすばらしい。

悪かった点

・やることがすぐになくなってしまう。

・完全な自給自足は無理。資源がすぐにカツカツになる。

・現状、ゲームの内容が「リソース管理」の1点に集約されてしまう。

ゲーム自体は高評価ですが、現在はまだ早期アクセスということもあり、ある程度建設をこなすとやることがなくなってしまうといった問題点もあります。

また、ゲームの肝の部分が「リソース管理」になってしまうため、それに振り回されて自由度が低くなってしまっているという意見も見られました。

リソース管理ゲームは、後半に行けば行くほどルーチンワーク化してしまうのニャ。

ただあくまで現状は早期アクセスなので、『RimWorld』のように今後のアップデートで改善されていくでしょう。

 

総評

本作は宇宙船内の建設シミュレーションですが、銀河内の移動を伴い、その銀河はランダム生成されるもののため、ローグライク要素を混ぜ合わせた作品ともいえるでしょう。

これまでに述べてきたように、ゲームの肝となる部分はやはり「リソース管理」です。とにかく資源が厳しいです。宇宙船が動いているだけで燃料を食っていきます。クルーが多くなれば食糧や水もどんどん消費されてしまうため、間引きする必要も出てくるでしょう。

なにも考えずにどんどん拡張してはいけないのニャ。

現状でもじゅうぶん遊べるゲームに仕上がっていますが、やはりある程度まで行くとやることがなくなってくるというのはあります。まだ配信されたばかりなので、今後のアップデートに期待したいと思います。