
4X宇宙戦略ゲームの金字塔『Stellaris』。アークシップで銀河を渡り歩く新DLC「Nomads」や、一星系から世界を裏で牛耳る「MegaCorp」など、プレイヤーのワガママなロールプレイを全肯定してくれる本作から、またしても興味深い最新開発日記「Dev Diary #427」が公開されました!
今回は、銀河を力任せに武力で塗りつぶしていく脳筋プレイとは一線を画す、自国の中央集権やインフラ、そして未知の宇宙資源を巡る緻密なシステム調整に関するアナウンスです。
トールプレイ(小領土・高出力プレイ)にはよい更新ですね。
ただの戦争パズルには興味がなく、自国のシステムをチマチマとこねくり回して独自の最適解(ビルド)を試行錯誤するのが大好きな内政派にはよいお知らせ。注目のポイントを早速まとめてチェックしていきましょう!
ちなみに「Nomads」&「MegaCorp」プレイは以下のリンクから。

アップデート4.4.5でトールプレイ強化!
領土を広げず、密度を上げる!「セクター内政とインフラ」の大幅刷新
今回のアップデートの大きな目玉が、星系を大量に確保しなくても、手元にあるわずかな星系の価値を極限まで高めることができるインフラシステムの見直しです。
これまでは、どうしても「たくさんの星系を領有して、惑星の数で殴る」という拡大プレイが定石になりがちでしたが、今パッチからは限られたセクター内での資源効率や、特化惑星のシナジーがよりダイナミックに強化されます。
これにより、たった数個の星系しか持たない「超トールプレイ」であっても、銀河の超大国と互角以上に渡り合えるテクノロジーと経済力を生み出す、極上の引きこもり内政ビルドが可能になります。

土地を広げると管理の残業(マイクロマネジメント)が増えるから、狭い部屋(領土)を最高にハイテクにリフォームしていくようなこのQOLアプデは、まさに筆者好みニャ!
特定のメタ(正解)を強要しない、自由な「試行錯誤」の全肯定
ゲームの開発日記というと、どうしても「この武器が強すぎたので弱体化します」「この対策をしてください」といった、プレイヤーの自由度を狭めるパズル的な調整が目立ちがちですが、今回の『Stellaris』チームのアプローチは違います。
プレイヤーが「今回はどのような特化国家を作ろうか」「この資源を使ってどんなニッチな経済圏を確立しようか」と、プレイヤー自身の頭で考えて、独自の対策やビルドを試行錯誤するための選択肢(選択肢の幅)をさらに広げてくれる調整となっています。

「これさえ取っておけば勝てる」というつまらないパズルゲームとはおさらばなのニャ。
最近の多くのゲーム(特に高難易度を謳うRPGやパズル的な戦略シミュレーション)では、「このボスにはこの属性で対策(メタ)を強制する」「アップデートで特定の強武器を弱体化(ナーフ)され、せっかく考えたお気に入りビルドがゴミになる」といった、ゲーム側に正解の型を強要される窮屈さを感じることが増えました。
せっかく自由な試行錯誤を楽しみたいのに、冷めてしまう原因になりがちです。

とくに最近のRPGのボスのメタ対策は本当にひどいのニャ。決まったビルドでしか勝てないのニャ。
あれ、本当にやめてほしいですね。自由度の欠片もありません。ゲームデザインが美しくない。
しかし、今回の『Stellaris』チームが提示した新システムは全く真逆。「プレイヤーが思いついた、歪でニッチなビルド(試行錯誤)をシステム側が全肯定する」という思想が、具体的なメカニクスとして落とし込まれています。
① 固定された「最強資源」の撤廃と、ローカル資源のシナジー
これまでは「この特定のレア資源をたくさん掘って、この最強武器を積むのが正解」という鉄板の攻略法(メタ)が存在しました。
しかし本アップデートからは、星系ごとに算出されるマイナーな資源や、その惑星独自の環境(モディファイア)から得られるユニークなボーナスを、インフラの組み換えによって「強引に国家の主力経済へと変換する」ことが可能になります。
例えば、普通ならハズレ扱いされるような「極寒の不毛な惑星」しか手元になくても、新インフラの組み合わせ次第で「冷却効率を極限まで高めた超巨大演算特化星系」へと魔改造し、テクノロジーの出力だけで大国を圧倒する……といった、環境に合わせた独自の「泥臭い対策(ビルド)」が綺麗に決まるようになります。
② 「Nomads」や「MegaCorp」の特性を活かした、動的な貿易・居住ビルド
星系を1つも持たずに銀河を旅する「Nomads(放浪者)」や、1つの首都星系から他国に支社を建てまくる「MegaCorp(巨大企業)」といった尖ったプレイスタイルにおいて、この自由度はさらに跳ね上がります。
「他国が戦争で疲弊しているから、あえてその国に自社の医療・兵站支社を建てまくってリソースを吸い上げる」
「強力な超能力(サイオニック)ビルドと交易特性を組み合わせて、実実上の銀河裏会合を支配する」
など、周囲の情勢という「お題」に対して、自分が持っているカード(特性やインフラ)をどう組み合わせて裏をかくか、という純粋な知略の試行錯誤が楽しめます。
ゲーム側から「こうやって対策しろ」と決められたパズルを解かされるのではなく、プレイヤー自身が「今回の銀河の最適解(メタ)」をその都度クリエイトしていく面白さ。これこそが、私たちが4Xゲームに求めていた本来の自由度です。

「運営が用意した正解の型」にハメられるゲームなんて、残業と同じで本当につまらないのニャ。
まとめ
何度もブログで熱弁している通り、筆者は『三國志』や『信長の野望』でも、大名になって天下を統一することにはほとんど興味がありません。
途中で部隊の動かしすぎで画面がゴチャゴチャしてくると、まるでゲームの中でまで残業をさせられているような気分になって冷めてしまうのです。
それよりも、一介の武将としてぶらつく「在野プレイ」や、一都市だけに引きこもって内政をガチガチにする方が、圧倒的に性に合っています。
『Stellaris』も基本は拡大競争のゲームですが、「Nomads」や「MegaCorp」、そして今回の開発日記で語られたような「内政の深掘り」があるおかげで、星系を奪い合う血生臭い戦争から綺麗サッパリ距離を置き、自分の領地(あるいはアークシップ)の中でチマチマと最適な効率化を計る引きこもりプレイが本当に捗ります。
特定の対策を強制される最近のRPGの悪い癖とは無縁の、プレイヤーのワガママなプレイスタイルをどこまでも全肯定してくれるこの進化。
次なる大型パッチが配信されたら、さっそく「銀河の片隅から1ミリも動かないのに、経済力だけで全銀河の時価総額トップに君臨するメガコーポ」の試行錯誤をスタートさせたいと思います!
汗水垂らして戦争するなんて猫のすることじゃないのニャ。私たちはふかふかのクッションの上に引きこもって、他国が貢いでくるリソースの数字が増えていくのを眺めていればいいのニャ!
