『THE LONGING』評価は「非常に好評」:実際に400日間かかるアドベンチャーゲーム【新作レビュー】

2020年5月25日ゲーム評価アドベンチャー, レビュー

THE LONGING

実際の時間で400日間かかるアドベンチャーゲーム『THE LONGING』。Studio Seufzが開発し、Application Systems Heidelbergによって2020年3月5日にSteamで配信されました。

「実際の時間で400日間」というのがすごいニャ。

インパクトはかなりありますね。

今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。前回のレビュー記事は以下のリンクから。

 

どんなゲーム?

THE_LONGING

本作のストーリーですが、地下王国の王が力を失い、それを取り戻すの400日の時間が必要という設定です。

プレイヤーは王の下僕となって、王の目覚めを待たなければなりません。そう、地下で孤独に400日間も。

「待つ」ということは、400日間経過しないといけないのニャ。

そういうことになりますね。そしてそれは実際の時間での400日間です。

長すぎるニャ。ゲームをつけっぱなしにしないといけないのかニャ?

ゲーム内時間ではなく現実の時間です。ゲームを開始すると同時にカウントされます。

ゲームを閉じて、400日後に起動して確認してもかまいません。プレイする必要がそもそもありません

ずいぶん気の長い放置ゲームニャ。

もちろんそれだとあまりに退屈なので、好きなときに好きなように地下を探検することができます。本棚にある本を読んだりして時間をつぶすことも可能です。

究極のスローライフゲームともいえますね。

探索できるところはけっこう多いので、普通の探索型アドベンチャーゲームとしても楽しめます。

 

ユーザーの評価

本作のSteamでの評価ですが、「非常に好評(96%、110人中)」となっています。

良かった点は以下のとおりになります。

良かった点

・アイディアとアートスタイルがすばらしい。

・新たなジャンルの誕生。

・せかされず、リラックスしてプレイできる。

・ただ待つという孤独を経験できる。

・400日の旅は始まったばかり。わくわくする。

・待つことがこれほどエキサイティングだとは!

独特のアートスタイルは、「孤独」がテーマの本作に良い雰囲気をあたえていますね。

また400日もあるのでゆっくりプレイができることも、良い点といえば良い点です。400日後にどうなるかというのも楽しみの一つですね。

いっぽう、悪かった点について以下にまとめます。

悪かった点

・ゲームが退屈で楽しくない。

・プレイヤーの時間を尊重しないスタイルには疑問がある。

・主人公の動きが遅くてイライラする。

ゲームとしてプレイしたばあいは、やはり進行の遅さがネックになります。

そういうコンセプトニャ。

しかしこのゲームスタイルは、合わない人にはまったく合わないでしょう。

ゲームのコンセプトを受けいられるかどうかが、本作を楽しめるかどうかのカギになりそうです。

 

総評

本作は、王が目覚めるというエンディングを目指すためには、実際に400日間待たなければなりません。

その間に地下を探索してもよいし、しなくてもいいです。

とにかく400日後に王は目を覚まします。それまでなにをするかは、すべてプレイヤーにゆだねられています。

操作キャラとの一体感があるニャ。

斬新かつ大胆なゲームデザインの本作。筆者にとっては、400日後のユーザーレビューが一番の楽しみだったりします。