『おかえり』評価は「賛否両論」:引っ越した家が舞台の心理ホラー【ゲームレビュー】
チラズアート全作品レビュー企画の第3弾。新しい家に引っ越した女子中学生が主人公の短編ホラー『おかえり(Okaeri)』です。前回の『事故物件』レビューは以下のリンクから。
本作はチラズアートによって、2019年9月7日にSteamで配信されました。チラズアート作品は本作から大きく注目を集めたそうです。
今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。
どんなゲーム?
本作は新しい家に引っ越した女子中学生とその母親の物語です。一人称視点でゲームが進みます。
学校が終わって午後6時に帰宅すると、家に母親がいません。
家の中を探索すると……といった内容です。
このゲームの狭い路地から始まって、一人称視点で家へと向かいます。懐かしさのある風景がいいですね。
すごく怖いわけではないのですが、けっこう精神的に来る内容です。
あとゲーム内容がけっこうというか、かなり短いです。20分もかからないでクリアできてしまうかと思います。
短編ホラー小説を読んでいるような感じの作品です。あとエンディングは一つだけです。
ユーザーの評価
本作のSteamでの評価ですが、「賛否両論(68%、187人中)」です。
正直ボリューム不足感はありますね。
良かった点は以下のようになっています。
・ノスタルジックな雰囲気が良い。
・ホラー部分の作りが丁寧。ビックリ系に逃げていない。
・ゲームは短いが、価値を損なうものではない。
基本的には雰囲気ゲームなので、日本のノスタルジックな雰囲気が上手くあらわれているのが良かったと思います。
またビックリ系ではなく、精神的ホラーとして作られている点にも評価が集まっていました。
悪かった点については以下のとおりです。
・いくらなんでも短すぎる。10分ちょっとで終わった。
・ストーリーがわかりづらい。説明がない。
・あくまでウォーキングシミュレータ。
・酔いやすい。
やはり多くの方が、内容の短さを指摘していました。短いのでマルチエンディングかと思ったのですが、そうでもなかったのでちょっとがっかり感がありますね。
ストーリーも「なんでそうなるの」的な部分があるので、そのあたりは想像力で補完するしかありません。
それと酔いやすい問題は、他のチラズアート作品とおなじです。狭いところで動き回ることから、酔いやすくなってしまっています。
総評
本作は「学校帰りの夕方」という日本独特のノスタルジックな雰囲気と、心理的に来るじわじわとしたホラーが組み合わさった作品です。じっさい夢の中でこういうシチュエーションが出てきそうな感じですね。
問題点としては、やはり短すぎることでしょうか。探索がスムーズにいくと、本当にすぐ終わってしまいますね。
チラズアートファンならプレイしてみるのもいいかなといったところだと思います。