『夜勤事件』評価は「非常に好評」:コンビニを舞台にしたショートホラー【新作レビュー】

2020年5月25日ゲーム評価アドベンチャー, チラズアート, ホラー, レビュー

conbini前回の『DreadOut 2』に続いて今回もホラーゲーム。夜のコンビニを舞台にしたホラーゲーム『夜勤事件(The Convenience Store)』です。チラズアートによって2020年2月17日にSteamで配信されました。前回は以下のリンクから。

チラズアートはこれまでにも『雪女』や『事故物件』などさまざまな短編ホラーゲームを配信してきています。本作も短編ですね。

今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。

 

どんなゲーム?

主人公の女子大生がコンビニで夜間バイトをするというストーリーの、一人称視点ホラーアドベンチャーゲームです。

このシチュエーションは、アルバイトがワンオペで夜間業務をこなさなくてはならないという日本社会への風刺も入っていると思われます。

たぶん関係ないニャ。

アルバイトシミュレータのごとく、ゲームは出勤前の自宅にいるところから始まります。

出勤の準備をして、自宅を出て、アルバイト先のコンビニに向かって、とじっさいにアルバイトをしているような気分になってきます。

コンビニなのでいろいろな客がやってきますし、いろいろな仕事をしなければなりません。やがて夜が更けてきて……といった内容です。

短編ホラー小説を読むような感じでゲームが進んでいきますので、あまり事前情報などを調べずにプレイするのがいいかもしれません。

ゲームはマルチエンディング方式で、2時間もあればコンプリートできるかと思います。

 

ユーザーの評価

本作のSteamでの評価ですが、「非常に好評(86%、96人中)」です。

まずは良かった点を以下にまとめます。

良かった点

・コンビニという身近なテーマなので取っ付きやすい。

・ストーリーにじわじわとした怖さがある。

・恐怖演出が上手い。

すでに多数のホラーゲームを配信してきているだけあって、恐怖演出はさすがに慣れています。

またコンビニという誰もが通ったことのある空間がテーマになっているので、身近に感じられて感情移入がしやすいというのもありますね。

悪かった点としては以下のとおりです。

悪かった点

・マルチエンディングなのにセーブ機能がない。

・出勤が苦痛。

・コンビニの品ぞろえに違和感。

・作業感のあるコンビニの仕事。

・日常生活をテーマにしているがゆえに、いろいろとツッコミどころが多い。

セーブが無いことから、エンディングをすべて見ようとしたら最初からやらなければなりません。

出勤の道や、物を運んだりなど、ダルいところも多いので、それをまた最初からやり直しとなるとけっこう面倒ですね。せめてクリアしたチャプターから始められるようにしてくれると楽だったかと。

ただ短い作品ですので、日を置いてプレイすればいいかと思います。

それと日常をテーマにしていることから、コンビニの内装や陳列棚の商品など、ツッコミどころが満載だったりします。「自分の知っているコンビニとなんか違う」というふうになってしまいますが、これはこれで面白いかと思います。

 

総評

本作はコンビニという身近な空間を舞台にした短編ホラーゲームです。

身近であることから感情移入しやすく、そこで起こることに、身辺で起こっているかのように心理的な恐怖を感じることになります。

ゲームとしてはセーブやチャプターセレクトがないことから、エンディングをすべて見ようと思うと最初からやり直しになってしまうのはつらいところです。

また作業的なミッションも多いので、ちょっと面倒と感じてしまうかもしれません。しかし1時間もあれば一周目クリアできるとは思いますので、集中力が続く範囲内だとは思います。

「ホラーゲームを遊びたいけど、長いのはちょっと」という方は、本作をプレイしてみるのがいいかもしれません。価格も定価で310円とお求めやすくなっています。

↓チラズアートの全作品レビュー企画を始めました。次は『事故物件』をレビュー。

↓次回、3人の美女たちが戦うローグライクカードゲーム『NEOVERSE』レビュー。