『雪女』評価は「ほぼ好評」:鬼ごっこサバイバルホラー【ゲームレビュー】
チラズアート全作品レビュー企画の第5弾は、雪女から追われるサバイバルホラーゲーム『雪女』です。前回の『犬鳴トンネル』は以下のリンクから。
本作はチラズアートによって、2020年1月2日にSteamで配信されました。民間伝承に登場する雪女がテーマになっています。
今回はこれまで紹介してきた「ウォーキングシミュレータ」作品とは違い、リプレイ性の高い「ゲーム」として作られているものです。価格も310円から520円に上がっています。
本作のレビューと感想、評価についてお届けします。
どんなゲーム?
本作は難度高めの、一人称視点のサバイバルホラーゲームです。
ストーリーですが、主人公の息子が、2人の小学生の女の子とともに行方不明になってしまいました。そこへ「一人で来い。さもないと凍死させる」との手紙が届きます。
主人公は指定された場所――雪山の宿へと向かうといった内容です。
内容は、いわゆる『青鬼』『影廊』などのような鬼ごっこ系のホラーですね。雪女に捕まらないようにして、マップ探索をおこなっていくというものです。
まずは吹雪の雪山の中、目的地となる宿を目指します。宿の中ではツボなどのオブジェクト内に隠れて、雪女をやりすごすことができます。
グラフィックは初代プレイステーションのような、粗目のテクスチャーになっていますね。これはこれでいい味が出ています。
室内が狭いため、雪女に追いかけられると逃げるのはけっこう難しいですね。オブジェクトにひっかかったりというのもありますし。あるていどのイライラは覚悟しておいたほうがいいでしょう。
クリアまでは、プレイヤーの腕にもよりますが1~2時間ぐらいかと思います。またマルチエンディング(2つ)になっています。
ユーザーの評価
本作のSteamでの評価ですが、「ほぼ好評(72%、35人中)」となっています。
本作の良かった点・悪かった点は以下のとおりです。
・アクションゲームとして面白い。
・初代プレイステーション調のグラフィックが良い。
・完璧ではないが、楽しめるゲームになっている。
・アートスタイルがすばらしい。
・2つのエンディングとも見たが、どちらもクールだ。
・オブジェクトにひっかかって逃げるのに失敗する。
・雪女に遭遇したときのBGMや声が雰囲気に合わない。ただうるさいだけ。
・セーブ・コンティニューなしなので、死んだらやり直しなのがつらい。
・酔いやすい。
本作のグラフィックやゲームの雰囲気は海外の方からも高く評価されています。
一方でマップが狭いことから逃げにくかったり、オブジェクトにひっかかったりといったところでイライラする人も多いですね。
雪女に追いかけられているときのBGMや声は、筆者も気になっていました。騒がしくて、本作の雰囲気が壊れる気がします。ちょっとオーバーすぎるというか、ドリフターズを見ているような感じというか。
それと本作も狭いところで動き回っていることから、けっこう酔いやすいですね。
総評
本作は雪女を題材にした追いかけっこホラーゲームです。
怖さ自体はそんなになく、いかに雪女から逃げるかなどのアクション部分のほうにプレイヤースキルが使われるかと思います。
しかしやはりゲームの雰囲気を壊してしまう雪女襲撃時のBGMと声はなんとかならなかったのかなと。主観的な問題なので、これでいいという人も多いのかもしれませんが。
さくっと短編の鬼ごっこゲームが遊びたい人には適した作品だとは思います。