『Urtuk: The Desolation』評価は「非常に好評」:ダークファンタジーオープンワールドSRPG【新作レビュー】

2020年5月25日ゲーム評価レビュー, ローグライク

urtuk

ダークファンタジーな世界観の、ローグライク要素のあるオープンワールドシミュレーションRPG『Urtuk: The Desolation』。スロバキアのインディーデベロッパーMad Sheep Studiosによって、Steamで早期アクセス版が2020年2月15日に配信されました。

今回は本作のレビューと感想、評価についてお届けします。前回のレビューは以下のリンクから。

 

どんなゲーム?

Urtuk

本作はローグライク要素のあるオープンワールドシミュレーションRPGです。

荒廃したファンタジー世界で、主人公のUrtukは「サナトリウム」という地下牢に閉じ込められ、錬金術師に人体実験されていました。

あるとき友人が助けにきて、地上に脱出することができました。Urtukは自分の奇病を治すため、仲間たちとともに世界を旅するといったストーリーです。

ゲームはフィールドを移動するワールドマップと、戦闘時のヘクスマップに分かれています。

ランダム生成されたワールドマップでは、ノードでつながれた地域を移動します。行く先ざきでイベントや戦闘が起こったりします。また移動によって日数が1日経過します。

戦闘ではターン制のヘクスマップバトルになり、最大6体までのユニットを動かして敵と戦います。このあたりはシミュレーションRPGですね。

戦闘に勝利すると報酬や、場合によっては助けた人が仲間になることもあります。敵が強いかどうかは、目的地をマウスカーソルでホバーリングすればわかりますので、弱い敵がいたらどんどん攻撃を仕掛けていくのがいいでしょう。

本作では倒した敵から変異アイテムを抽出することもできます。装備することによって、さまざまなバフ・デバフをキャラクターに付けることができます。他のRPGのアクセサリのような存在で、この組み合わせがキャラごとのビルドにもなります。

マップ上での拠点を占領することにより、そこから毎ターンリソースを得ることもできます。

ゲームのイラストや世界観に反して、ゲーム自体はかなり遊びやすいです。

 

ユーザーの評価

本作のSteamでの評価ですが、『非常に好評(96%、160人中)』となっています。

かなり好評ニャ。

良かった点を以下にまとめます。

良かった点

・早期アクセスとは思えないバグの少なさ。

・ボリュームのあるゲームプレイ。

・ダークな世界観が良い。

・アートワークやBGMの素晴らしさ。

・キャラビルドが豊富。

・システムが非常に洗練されている。

・『Darkest Dungeon』と『Battle Brothers』の出会い。

筆者も感じましたが、早期アクセスにしてはやたらとシステムが洗練されています。無駄がないという感じで、各キャラごとに装備のセーブ・ロードシステムがあったりなど、かゆいところにも手が届く作りです。

またゲームプレイのボリュームや遊びやすさ、ビルドの豊富さなども良い点として挙げられていました。世界観も良いですね。

悪かった点については以下のとおりです。

悪かった点

・イベントの結果が固定されている。ランダムイベントが欲しい。

・ターン制戦闘にあまり目新しさが無い。古典的。

・インターフェイスが使いづらい。

イベントについては、基本的には敵と戦うかどうかの選択が多いですね。それ以外についてはストーリーが進行するためのものなので、結果が固定ともいえます。

ヘクスマップでのターン制の戦闘ですが、たしかに古典的なものなので、目新しさはないかと思います。突き飛ばしてマップ上にある罠に敵をぶつけるなどのシステムもありますが、本作が初出というわけではありませんしね。

インターフェイスについては、システム自体がまとまっているので、筆者的にはとくに使いづらいとは感じませんでした。控えキャラ以外も装備を一括で外すボタンがあれば便利かなというぐらいです。

全体的にはほぼ不満はないようで、ゲーム自体の完成度は高いものになっています。

 

総評

本作はダークな世界観や、『Darkest Dungeon』のような独特なアートワークの作品ですが、ゲーム自体は遊びやすく作られています。

また自分の部隊を強化し、世界を旅して拠点を増やし、リソースを獲得していくというループは中毒性があります。

ゲームの難度自体もそれほど高くありませんし、ローグライク要素はありますがセーブ・ロード自体は任意でできます(一カ所だけ)。

ターン制のヘクスマップでのバトルは古典的なものなので、目新しいものを望む人には受けが悪いかもしれません。ただ戦闘での使用ユニットが最大6キャラと絞られていて、テンポのいいものにはなっています。

現在日本語はサポートされていませんが、テキスト自体はそれほど多くはありません。なんとなくででもプレイできるとは思います。

システムも洗練されていますし、世界観が気に入った方や『Darkest Dungeon』『Battle Brothers』が好きな方はプレイしてみるのもいいかと思います。