『THE LONGING』評価は「非常に好評」:実際に400日間かかるアドベンチャーゲーム【新作レビュー】
実際の時間で400日間かかるアドベンチャーゲーム『THE LONGING』。Studio Seufzが開発し、Application Systems Heidelbergによって2020年3月5日にSteamで配信されました。
インパクトはかなりありますね。
今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。前回のレビュー記事は以下のリンクから。
どんなゲーム?
本作のストーリーですが、地下王国の王が力を失い、それを取り戻すの400日の時間が必要という設定です。
プレイヤーは王の下僕となって、王の目覚めを待たなければなりません。そう、地下で孤独に400日間も。
そういうことになりますね。そしてそれは実際の時間での400日間です。
ゲーム内時間ではなく現実の時間です。ゲームを開始すると同時にカウントされます。
ゲームを閉じて、400日後に起動して確認してもかまいません。プレイする必要がそもそもありません。
もちろんそれだとあまりに退屈なので、好きなときに好きなように地下を探検することができます。本棚にある本を読んだりして時間をつぶすことも可能です。
究極のスローライフゲームともいえますね。
探索できるところはけっこう多いので、普通の探索型アドベンチャーゲームとしても楽しめます。
ユーザーの評価
本作のSteamでの評価ですが、「非常に好評(96%、110人中)」となっています。
良かった点は以下のとおりになります。
・アイディアとアートスタイルがすばらしい。
・新たなジャンルの誕生。
・せかされず、リラックスしてプレイできる。
・ただ待つという孤独を経験できる。
・400日の旅は始まったばかり。わくわくする。
・待つことがこれほどエキサイティングだとは!
独特のアートスタイルは、「孤独」がテーマの本作に良い雰囲気をあたえていますね。
また400日もあるのでゆっくりプレイができることも、良い点といえば良い点です。400日後にどうなるかというのも楽しみの一つですね。
いっぽう、悪かった点について以下にまとめます。
・ゲームが退屈で楽しくない。
・プレイヤーの時間を尊重しないスタイルには疑問がある。
・主人公の動きが遅くてイライラする。
ゲームとしてプレイしたばあいは、やはり進行の遅さがネックになります。
しかしこのゲームスタイルは、合わない人にはまったく合わないでしょう。
ゲームのコンセプトを受けいられるかどうかが、本作を楽しめるかどうかのカギになりそうです。
総評
本作は、王が目覚めるというエンディングを目指すためには、実際に400日間待たなければなりません。
その間に地下を探索してもよいし、しなくてもいいです。
とにかく400日後に王は目を覚まします。それまでなにをするかは、すべてプレイヤーにゆだねられています。
斬新かつ大胆なゲームデザインの本作。筆者にとっては、400日後のユーザーレビューが一番の楽しみだったりします。