『LOOP8(ループエイト)』評価は「賛否両論」 レビューと感想ークオリティに難あり【Steam】
『高機動幻想ガンパレード・マーチ』の芝村裕吏氏が放つ新作アドベンチャーRPG『LOOP8(ループエイト)』。
Marvelousが開発し、XSEED Games, Marvelous USA, Marvelousによって、2023年6月7日にSteamで配信されました。Nintendo Switch、プレイステーション4、Xbox Oneでもリリースされています。
今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。
どんなゲーム?
本作は日本の田舎町「葦原中つ町」を舞台に、タイトルにもある「8月」(1983年8月の1ヶ月間)をループしながら、人類を脅かす厄災「ケガイ」と戦うアドベンチャーRPGです。
本作の売りとしては、『高機動幻想ガンパレード・マーチ』(以下『ガンパレ』)のように登場NPCがそれぞれ意思を持って行動(「カレルシステム」と呼ばれるAI)をし、プレイヤーはそれらNPCと交流していくことで、自分独自の物語をつくりあげていくことができます。
ゲームは「日常パート」と「非日常パート」があります。
「日常パート」ではNPCとの交流や、自身を鍛えるなど、ようするに『ガンパレ』であったような感じのやつですね。
人との会話はコマンド選択式で、仲良くするだけでなく、相手をけなしたりもできます。
また町を探索することで、神々から加護(ようはステータスボーナス)を受けることができます。
「非日常パート」はケガイとのバトルとなります。3人までのパーティを組むことができ、コマンドRPG式の戦いをおこないます。
操作できるのは主人公のみで、仲間は自分の判断で動きます。仲間の強さやどういう行動をするかは、プレイヤーとの関係性で変化していきます。
バトルでダウンした仲間がゲーム自体からロストしてしまうのも『ガンパレ』的ですね。
ただ本作では「ループ」をつかって、8月1日まで戻ることが可能。人間関係やステータスなどのリセットはありますが、加護はそのまま引き継がれ、関係や能力も上がりやすくなります。
このように何度もループを繰り返して強くなっていき、クリアをめざしていきます。
ここまではいいのですが、ゲームのクオリティに問題があります。
とくに問題なのが移動が遅いこと。探索もあるため、この遅さがけっこうやっかいというかストレスです。
本作は作業感のあるゲームなので、こういう基本的なところはサクサク動かせてくれたほうが、繰り返しプレイに耐えられるとは思います。
あと戦闘がやたらとカクカクするのも最適化不足の問題とは思います。このあたりはアップデートでなおしてほしいところです。
ユーザーの評価
本作のSteamでの評価ですが、「賛否両論(42%、14人中)」になっています。
期待が高かった分、反動もありますしね。
本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。
・日本の片田舎という雰囲気が良い。
・キャラクターが個性的。
・声優の演技がすばらしい。
・リラックスしてプレイできる。
・とにかく歩くのが遅い。
・戦闘がカクカク。
・仲間とのコミュニケーションやステータスアップなどの作業感がすごい。
・戦略性があまりない。
・戦闘は仲間に命令できないのでちょっと退屈。
・クオリティに値段が見合わない。
ゲームの雰囲気やストーリー、キャラクターなどはいいのですが、システムがすべての足をひっぱってしまっています。定価も安くありませんし、アップデートでなんとかしてもらえないかといったところです。
戦闘に関しては、仲間が自分の意思で動いている感じが筆者的には好きなので、これはこれでアリかなとは思います。
総評
芝村作品ということで期待度が高かったこともありますが、やはり移動の遅さをなんとかしてもらえないかなとは思います。
戦闘のカクカクぐらいは耐えられるのですが、移動が遅いとそもそものプレイ時間が無駄に伸びてしまい、繰り返しプレイに対するストレスが半端なくなります。
ゲームの雰囲気もキャラクターも良いので、システム周りの見直しがあればかなり化けるのではないかと。今後のアップデートに期待したいと思います。