『三國志8 REMAKE』評価は「賛否両論」 レビューと感想ー可もなく不可もなく

2024年10月30日ゲーム評価シミュレーション, レビュー

S8RK

武将プレイ可能な『三國志8』をリメイクした『三國志8 REMAKE』。

コーエーテクモゲームスによって、2024年10月24日にSteamで配信されました。

シナリオの多さが魅力なのニャ。

もとのはシナリオが51本ありましたが、本作では55本以上になっており、DLCでいくらでも増やしていくことができます。

今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。

 

どんなゲーム?

三國志8 REMAKE

本作は2001年に発売された『三國志8』をリメイクしたものです。もう20年以上も前の作品なので、若いゲーマーはプレイしてことがないかもしれませんね。

『三國志8』は『三國志7』をバージョンアップさせたような内容で、好きな武将でプレイすることができます。

『三國志8』の売りは、シナリオが1年刻みで存在し、全部で50本を超える量があります。筆者的にはゲームとしてではなく、資料として購入してもいいようなデータ量ですね。

このころのコーエーはやる気があったのニャ。

本作ではさらにシナリオを増やし、55本以上が用意されています。早期購入特典のDLCとして配布されている仮想シナリオ「武に優るものはなし」では、袁紹公孫瓚に敗れ、袁術呂布がに敗れたというユニークな世界線でのプレイが可能ですね。

武将数も1000人ぐらいいるので、遊ぼうと思えばいくらでも遊べます。また外部画像の取り込みもできるため、自作イラストを使ったオリジナル武将を登場させることも可能です。

しかも透明化pngを使えるようになったので、いらすとやの画像をそのままひっぱってきて利用したりもできます。

いらすとやは便利なのニャ。

ゲームの内容の方ですが、基本的には『三國志8』のシステムはそのままに、グラフィックや演出などを強化した内容になっています。

ゲームスタート時に、シナリオで選択するか、武将で選択するかを選ぶことができるのが便利ですね。たとえは趙雲で遊びたい場合、武将選択で趙雲を選ぶと、どのシナリオに登場するかの一覧が出てきますので、そこから選ぶことができます。趙雲は一般で登場する年代と、在野で登場する年代があるので、在野プレイしたい場合には便利です。

好きな武将で、好きな年代からピンポイントで始められるのニャ。

筆者的には天下統一にあまり興味がないので、今後『三國志15』が出る場合も武将プレイにしてほしいところです。

それと本作では「演義伝」が追加されました。いわゆるクエスト的なもので、次何をやっていいのかわからないという人には便利です。有名武将であれば特有の「演義伝」も用意されているので、それをこなしていくのもよいでしょう。

こういうのがあると、「どの武将でプレイしても最終的にはおなじ」という感じにはなりにくいですね。とはいっても、汎用の「演義伝」が多めなので、やはりある程度やると飽きはくるでしょう。自由に遊びたい人は自由に遊べばいいとは思います。

また「演義伝」では、意図的にイベントを発生させないことで、ゲームの難易度を抑え込むこということもできます。自分にとって不利なイベントを避ければプレイしやすくなるでしょう。

あと「演義伝」には「水鏡の教え」というチュートリアル的なものもあります。これをこなすことでゲームの遊び方を覚えていけます。これ以外にもチュートリアルはあるので、シミュレーションゲーム初心者でも問題なくプレイできるでしょう。

チュートリアルはけっこう親切なつくりなのニャ。

問題点

戦争についてですが、3か月に1回おこなえるので、年間では4回までになります。年間にできる戦争が少ないため、後半どんどん領土を取っていく場面になると、待ち時間がけっこうわずらわしくなったります。

戦場ですが、戦法は戦場で1回しか使えない仕様になり、旧作とはだいぶ変わった印象です。劣勢だと覆すのが厳しいですね。また仲の良い武将との連携攻撃が極端に強いため、できるだけいろいろな武将と仲良くなっておいた方がいいかと。

全体的には、近年の『三國志』や『信長の野望』的な「強い勢力が一方的に強くなっていく」システムなので、大勢力は容赦なく攻め込んできます。劉備とかの弱小勢力の場合は、どんどん「演義伝」を進めていって戦闘を回避していったほうがいいですね。

個人的にちょっとどうなのかと思ったのが、人間関係の相生です。人数制限があるため、狙っていない武将が共鳴してしまうとその貴重な枠を使われてしまいます。「おまえ誰やねん」みたいな武将と共鳴してしまったりとかもあります。人数制限を増やすかとっぱらうかしてほしいと思いました。

人付き合いを考えてやらないといけないのニャ。

それと舌戦や一騎討ちですが、あきらかに勝てない状況でも延々と戦わされるのでスキップ機能とか欲しいですね。

あと武力が低いのに、訓練で一騎討ちに付き合ってくれるのはなんか違和感がすごい。武力の低い武将をしばき倒して、親密度を上げていくということもできてしまいます。

一方的に攻撃して親密度が上がるのニャ。

戦場での味方のAIについても、兵力少ないのに敵に突っ込んでいったりとか、それはないだろうみたいな動きをしたりします。劉表に援軍を送ったときに、劉表が兵力少ないにもかかわらず勝手に敵に突っ込んであっさり負けたりとか。大将なのにそういうことをしないでほしい。

大将が突っ込むのはだめなのニャ。

ゲーム自体は、まったり武将プレイする分には問題ない出来です。作業感はありますが、そのあたりは武将の生活を脳内補完で思い描きながらプレイするのがいいでしょう。

 

ユーザーの評価

本作のSteamでの評価ですが、「賛否両論(49%、578人中)」になっています。

コエテクのゲームは、ローンチでだいたい失敗するのニャ。賛否両論ならまだいいほうなのニャ。

本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。

良かった点

・膨大なシナリオ数。ゲーム開始前からおなかいっぱいになれる。

・天下統一しないといけない圧がないので、自分の好きなようにまったりプレイ可能。

・チュートリアルが親切なので、シミュレーション初心者でもとっつきやすい。

・出世するのが楽しい。

悪かった点

・戦法が1回しか使えない。

・システムが単調なので、作業感がある。

・人間関係の人数枠を何とかしてほしい。

・一騎討ち・舌戦のスキップがほしい。

・値段が高い。

人間関係の人数制限と戦法については、やはり批判が多いですね。とくに戦法は、旧作をやっている人にはけっこう違和感があります。

 

総評

筆者としては、まったり遊べる感じの三國志なので、とくにそれほど不満もありません。すごく面白いというほどまではいきませんが、悪いわけでもないため、可もなく不可もなくといったところです。

普通に問題ない作品ということなのニャ。

ただ、やはり人間関係の人数枠は何とかしてほしいとは思いました。ここでゲームの自由度が減ってしまうことは、損失にしかならないとは思いますね。

あと都市のエディットとかもないので、このあたりはもしかしてパワーアップキットを出すつもりなのかもしれません。入れてもいいようなものを、あえてはずしているという、いつものやり方ですしね。

リメイクのパワーアップキットってすごいのニャ。

そんなわけで、現状は可もなく不可もなくです。

勝てないと思ったらべつの勢力に鞍替えしたりなど、お手軽に遊べるのはいいですね。新武将を自分で作ったりなど、自由に遊ぶのがいいでしょう。

PS4版(8,236円)