『三國志14』武将能力:呂布の評価はいかに?最強の武は健在か【三国志武将評価シリーズ・その2】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第2回目は、シリーズ最強の武といわれる呂布(りょふ)についてお届けします。前回の諸葛亮は以下のリンクから。
人物について
呂布、字は奉先(ほうせん)。并州五原郡の人で、その地方の刺史(長官)であった丁原に仕えていました。
しかしそのときの役職は主簿、ようは会計や秘書のような仕事を担当していました。事務職の文官ですね。
その可能性もあるかもしれません。めっちゃ暗算得意とかの可能性も。
「きみ、そこの計算間違えてるよ」(指で眼鏡をクイクイ動かしながら)。
現代によみがえったら、普通にエクセル使ってそうですね。
ただ事務能力と戦略・政治能力はまた違いますしね。
それとゲームでの知力は伝統的に低いです。『三國志14』においても低く知力26、政治13です。
霊帝の崩御後、何進と十常侍(宦官の10人の権力者たち)が権力争いを始めたのに乗じて、丁原は何進に協力。これによって丁原は執金吾(天子の身辺警護)として、都で一定の権力を持つことになります。
しかし董卓が都入りしたさい、呂布を寝返らせて丁原を討ち、朝廷を牛耳ることになります。その後、呂布は司徒の王允に協力して董卓を殺します。
こののち、呂布は董卓の部下であった李傕らに都を追われ、袁術や袁紹のもとを転々とします。
袁紹のもとでは張燕ら黒山賊を破り、「人中に呂布有り、馬中に赤兎有り」と称されるようになりました。赤兎馬は呂布のトレードマークともいうべき馬ですね。
根無し草の呂布に機会がめぐってきたのは、曹操が父のかたきである陶謙を討つため、徐州を攻めたときです。
曹操の部下だった陳宮は、張邈と張超の兄弟をそそのかし、呂布を迎え入れて兗州で反乱を起こします。
一時は兗州の大部分を取ることができたのですが、旱魃とイナゴによって兵糧が足りなくなり、最後には曹操に敗れて徐州の劉備を頼ることになります。
劉備が袁術と戦うことになると、呂布はその隙を狙って、劉備の本拠地である下邳の城を奪い取りました。
劉備が呂布に降伏すると、呂布は小沛の城を劉備にあずけます。
袁術が小沛に攻め込んできたときには、劉備は呂布に援軍を求めました。
呂布は両軍の仲裁をし、
「わたしが戟の柄に矢を当てたら、戦いを中止せよ」
といい、みごと柄に矢を当てました。袁術軍の諸将たちは驚き、翌日には軍を退きあげました。
しかしこののち、劉備が一万の兵を集めていたことを知ると、呂布は小沛を攻めました。劉備は曹操のもとへと逃走します。
やがて曹操みずからが大軍を持って徐州に攻め込み、下邳の城を包囲して呂布を生け捕りにしました。
呂布は曹操に、
「あなたが歩兵を率い、わたしが騎兵を率いれば、天下平定は容易です」
と命乞いをしました。
曹操が処刑をためらっていると、劉備が進み出ていいます。
「丁原と董卓の件をお忘れですか」
曹操はうなずき、呂布を処刑しました。最期に呂布は劉備に向かって、
「あの男こそが一番信用がならない」
と言い放ったといいます。
「真・三國無双」シリーズでも呂布は強力なキャラとして登場しますが、だんだんと噛ませ犬ポジションになってきている気がしないでもありません。「ドラゴンボール」でいうところのベジータみたいな感じでしょうか。『無双☆スターズ』でもすぐに敗走しますしね。
今回は『三國志14』における呂布の能力についてのレビューや感想・評価をお届けします。
基本ステータスについて
『三國志7』以外は、呂布はシリーズ通して武力100をキープしていますね(『三國志7』は98)。しかも所有名品の「方天画戟」による+8の補正も入っています。
魅力はシリーズごとに評価が変わりますね。初代『三國志』では魅力86(「カリスマ」という表示でしたが)もあったのですが、『三國志2』になると15まで下がります。そのあとも上がったり下がったりでしたが、だんだんと30前後で落ち着いてきました。
知力に関しては一貫して20~30の範囲です。もっとも知力が高かったのは『三國志5』の知力31でした。政治も10~20の範囲ですね。
それと統率ですが、『三國志4』で初めて統率パラメータが出現したときには、呂布は統率78でした。統率はシリーズによってあったりなかったりでしたが、『三國志9』以降からはずっと統率ありで、呂布は90前後で推移しています。
今後も武力100と知力・政治の低さはキープされるとは思います。
そんなことはありませんよ。本作では「治安」は統率がかかわっていますし、「兵舎」の開発は武力がかかわっています。
それを考えると、呂布は内政でも軍備方面で優秀な人材といえるでしょう。
個性について
飛将:陸上のZOCを無視。包囲効果の影響を受けない(艦船、兵器以外のとき)。
一騎:一騎打ちが発生しやすい。一騎打ちで優遇。
猪突:命令を無視して攻撃する。自主退却の「許可」が選べない。
悪名:占領領域拡大に必要な兵士数が増加。
短慮:担当拠点の状態異常が延長。
「Zone of Control」の略です。
戦略ゲームでよく使われる言葉ですが、簡単にいうと敵ユニットに隣接するタイルをすり抜けられないということです。敵に隣接したときに、強制的に移動終了になってしまうということですね。
呂布はこれを無視できますので、敵のそばを通って裏まわりすることも可能になります。本作のシステムでは、敵の補給線を切ることで敵ユニットを弱体化させることができるので、うまく使えば強力な武器になるでしょう。
それよりも大きいのは、包囲効果の影響を受けないというところでしょう。
「三國志」シリーズでは包囲攻撃が強く、ある意味武力の低い武将でも活躍できる戦闘システムです。
しかし呂布のばあいそれを受け付けないので、武力の低いユニットにはきついことになるでしょう。
「一騎」の個性ですが、ただでさえ強い呂布で一騎打ちに持ち込むことができます。敵の猛将を見たら積極的にぶつかっていくのがいいかと思います。
そうですね。いわゆる「短所」というやつです。
原作でも呂布は短慮によって失敗しています。
ただ呂布は退却確実の「赤兎馬」を持っていますので、全滅しても敵に捕まることはないでしょう。
陣形と戦法について
魚鱗、鋒矢、雁行、錐行
ユニット運用としては「飛将」のZoC無視を利用して、機動力のある「鋒矢」「錐行」で敵陣に斬り込んで、敵の補給線を切っていくのがいいでしょう。囲まれたとしても包囲効果は無視されます。
ただし調子に乗って突っ込み、自分の補給線を切られて身動きできなくならないよう注意。
兵器持ちの武将を守ったりなど、戦場を自由に駆け巡るのに適した武将です。
天下無双:ダメージ+士気を下げる(拠点に対しては不可)。
急襲:ダメージに混乱付与(拠点に対しては不可)。
斉射:ダメージ。
大喝:敵の防御力を下げる。
罵声:敵の士気と行軍を下げる。
呂布の戦法ですが、バッドステータスを付与させる「天下無双」「急襲」は普通に強いです。
「天下無双」は士気を下げる効果もあるので、能力のかぶる「罵声」はなくてもいいでしょう。
呂布はシナリオ「群雄割拠」でいきなり曹操陣営に攻め込んで、夏侯惇、夏侯淵、曹仁の3人を同時に相手して蹴散らせるぐらい強いです。補給線を切られないよう注意すれば、野戦でそうそう負けることはないでしょう。
呂布が壁となって敵の攻撃を受けつつ、他の武将でサポートしていくのがいいかと思います。『リーグ・オブ・レジェンド』などMOBAゲームでいうところのタンク的役割ですね。
総評
「飛将」により地上のZOC無視、包囲効果の影響を受けないのはかなりの強みです。
それに戦法には「天下無双」もありますし、個性「一騎」で一騎打ちに持ち込めればしめたものです。
仲間のために先陣を切り、敵の攻撃を一身に引き受けてあげましょう。
硬い、強い、ZOC無視と、戦略ゲーム的にも強いキャラクターなので、野戦でうまく活かすのがいいかと思います。
次回は周瑜を予定しています。【追記】次回と動画版できました。
↓呂布も登場。「博奕伝」の著者、呉の韋昭が主人公の小説です。