『三國志14』武将能力:貂蝉の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その86】|三国志14

2020年6月4日三国志武将能力評価三国志, 三國志, 三國志14武将評価シリーズ

chousen

『三國志14』三国志武将評価シリーズの第86回目は、王允の歌姫で呂布と董卓の仲を引き裂いた貂蝉(ちょうせん)についてお届けします。前回の呂玲綺は以下のリンクから。

人物について

貂蝉は「三国演義」に登場する架空の人物ですが、モデルになったと思われる女性が正史にいます。

「三國志」魏書・呂布伝には、

董卓呂布に奥御殿の警備を任せていた。呂布はそこで董卓の侍女と密通しており、露見することを恐れていた」

とあります。

この侍女が貂蝉のモデルになったのニャ。

おそらくそうですね。呂布は董卓に殺されることを恐れ、司徒の王允と結託して董卓暗殺を実行します。

「三国演義」においては、貂蝉は幼少のころから府中で歌や舞を習い、王允にじつの娘のように可愛がられていたという設定になります。

王允の養女みたいなものなのニャ。

王允は董卓と呂布を引き裂くため、地に頭をつけて貂蝉に平伏し、ひと役買ってほしいと泣きながら頼みました。

土下座までしてたのニャ。

貂蝉が引き受けると、王允はまず呂布に貂蝉を紹介し、「吉日を選んで輿入れさせます」と約束しました。

それから今度は董卓にも貂蝉を紹介し、そのまま献上してしまいます。

呂布はこれを知り、董卓に対して恨みを募らせました。

うまく呂布を操ってるニャ。

あるとき、呂布が丞相府の裏庭で貂蝉に会っていたのを、董卓に目撃されてしまいます。

董卓は立てかけてあった呂布の戟を奪い、投げつけました。呂布は手で叩き落とし、そのまま逃げてしまいます。

董卓に殺されかけているニャ。着実に仲が悪くなってるニャ。

この部分については、正史の呂布伝にも見られます。

「董卓はあるとき、気に食わないことがあって、呂布を小さな戟で殴った。呂布はそれをかわし、すぐに謝ったので、董卓も許した。しかしそれ以来、董卓を恨むようになった」

とあります。

その部分を貂蝉の物語と結びつけたのニャ。

「三国演義」ではこののち、董卓の知恵袋である李儒が、「貂蝉を呂布にあたえてしまったほうが、呂布も忠義を尽くすことになります」と提案します。

董卓はもっともだと思い、貂蝉を呂布に贈ろうとしました。

しかし貂蝉は泣いて嫌がりました。自殺までしようとしたので、董卓は止めます。

貂蝉は泣きながら、

「これはきっと、呂布と仲のいい李儒の計略です。あの者の肉を生きながら食ってやりたいぐらいです」

といいます。

案外過激な発言をする娘なのニャ。カニバル系アイドルニャ。

董卓は貂蝉を思い、呂布に渡さないことを決めます。これを聞いた李儒は「我々は婦人の手によって死ぬのか」と嘆息しました。

やがて呂布が反乱を起こし、董卓を討ち取ります。こうした一連の計略を「連環の計」といいます。

赤壁の戦いのときの「連環の計」と比べるとスケールが小さいニャ。

貂蝉は以後、呂布の側室となって付き従います。

再登場するのは、徐州で曹操軍に城が包囲されたときですね。

呂布が陳宮の「掎角(きかく)の計」に従って出陣しようとしたとき、正室の厳氏が引き止めます。

呂布はどうすればいいのか決心がつかず、今度は貂蝉に相談をします。

自分で決めろといいたいニャ。なんで奥方に軍事の相談をするニャ。

貂蝉も厳氏とおなじで、出陣を控えるように頼みました。

こうして呂布は外に出ず、厳氏や貂蝉と酒を飲んで日夜を過ごしていました。

確実にダメ人間になっているニャ。貂蝉も止めようとしないのニャ。

やがて呂布は曹操に捕まり、処刑されてしまいます。

厳氏や貂蝉、そして呂布の娘は車に乗せられ、許昌へと送られてしまいました。それからどうなったのかは不明です。

魏の臣に嫁がされたかもしれないニャ。

湖北省の民間伝承においては、貂蝉は王允が郊外のあぜ道で拾ってきた子とされています。

貂蝉は董卓に両親を殺されており、いつか復讐してやりたいと思っていました。

王允は貂蝉を使って董卓と呂布の仲を引き裂こうと考えたのですが、肝心の貂蝉が不細工だったので、無理そうだと思いました。

民間だとそういう設定なのニャ。

ここにあらわれたのが神医の華佗です。

華佗は美女として名高い西施の首を墓場からとってきて、手術で貂蝉の首と挿げ替えました。

それはもはや貂蝉なのかニャ?

貂蝉は美しくなりましたが、今度は臆病になりました。これでは策を実行することができません。

そこで今度は荊軻(秦王・政(秦始皇帝)の暗殺に失敗した人物)の肝を墓場から取ってきて、貂蝉の腹を裂いて移植しました。

まさかの肝移植ニャ。やりたい放題ニャ。

こうして美と勇のそろった貂蝉は、董卓と呂布の仲を裂くことに成功したのです。この話は関銀屏の回でも紹介した「三国志外伝―民間説話にみる素顔の英雄たち(Amazonリンク)」(立間祥介/岡崎由美・訳|徳間書店)に掲載されています。

すごい話ニャ。

中国では、貂蝉は西施・王昭君・楊貴妃と合わせて四大美女とされています。それを考えると、この民間伝承は貂蝉=西施ということになってしまいますね。

ちなみに豆知識ですが、本作では貂蝉以外に3人の「ちょうせん」が登場します。

張羨、張泉、張先の3人ですね。

全員おっさんニャ。張羨はたしか劉表の回に出てきたニャ。

今回はそんな貂蝉の能力を見ていきましょう。

 

基本ステータスについて

統率:20
武力:26
知力:81
政治:65
魅力:95
主義:王道
政策:本草学(Lv4)(武将の傷病の回復率が上昇)
父親:王允
親愛武将:
呂布

知力81はやりすぎ感があるニャ。

まあ、架空の人物ですしね。魅力も95と、孫権と並ぶレベルの高さです。

孫権の立場がないニャ。貂蝉の魅力は董卓と呂布限定のような気がするニャ。

ちなみに関羽周瑜の魅力は94諸葛亮93ですので、それより上ということになります。貂蝉はゲーム全体でも5本指に入る数値です。

もうそのまま君主でも務めたらいいニャ。呂布がやるより治まりそうニャ。それと父親が王允になってるニャ。

養父も親子関係ということになっていますね。

ちなみにシリーズで貂蝉が初登場したのは『三國志8』からです。そのときは武力72、知力80、魅力100の高ステータスでした。

歴史に名を残せるニャ。

 

個性について

傾国:特定範囲内の敵ユニット(男)の全能力が低下。

楽奏:次ターン開始時、自ユニットを除く特定範囲内の味方ユニットの士気が上昇。

傾国」はアップデート1.0.6で実装されたラッチも個性にしているニャ。あっちのイメージが強すぎるニャ。

男限定の能力ですが、そもそも武将の大半は男なので有効な個性といえます。味方のサポートとしては最適でしょう。

 

陣形と戦法

陣形

雁行、鶴翼

なにげに鶴翼が使えるのニャ。

貂蝉は統率・武力が低く、殴り合いには向きませんので、「雁行」のほうが安全とは思います。

戦法

傾国の舞:「混乱」+「足止」付与。

鼓舞:味方の士気アップ。対拠点可

治療:負傷兵回復。

傾国の舞」ラッチの戦法みたいなイメージがついてきたニャ。

「混乱」と「足止」で敵を動けなくしてしまえるので、ほかの味方ユニットと連携して大ダメージをあたえましょう。個性の「傾国」で相乗効果が狙えますね。

 

総評

貂蝉は統率・武力は低いですが、優秀なサポートユニットとして戦場でも活躍できるでしょう。

敵ユニット(男)の全能力を下げる「傾国」や、味方の士気を上げる「楽奏」、混乱+足止の「傾国の舞」など、優秀なサポートスキルがそろっています。

また知力・魅力も高いので、内政方面でも活躍していけると思います。

敵の部隊に混じっているとやっかいな存在ニャ。

次回は呂布の妻である厳氏を予定しています。

↓次回出来ました。