『三國志14』武将能力:孟獲の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その38】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第38回目は、諸葛亮に七縦七擒された南蛮王・孟獲(もうかく)についてお届けします。前回の馬良は以下のリンクから。
人物について
孟獲についてですが、正史「三国志」での記述はそれほど多くはありません。
『華陽国志』の巻四「南中志」によれば建寧の人で、雍闓が蜀に反乱を起こしたときに協力したとされています。そののち諸葛亮が平定にやってくると、雍闓は高定ともめて殺され、以後は孟獲が反乱を率いることになりました。
あとは馬謖の回で述べたように、諸葛亮が孟獲を七度捕まえて七度放ち、心服させることに成功します。そうでもしなければ、馬謖のいうようにまたすぐ反乱を起こしていたでしょう。
これだけだと面白くないので、イ族(彝族)の民間伝承での孟獲についてもご紹介します。
孟獲はイ族のアジョリテという村で生まれました。生まれる前には多くのカササギや鳳凰、白鶴が飛び、東の空から流れてきた星が村に落ちたといいます。
孟獲はその星の生まれ変わりとして、将来はイ族と漢人の王になると期待されました。ちなみに孟獲のイ族の名前は「ゾトアオ」といいます。孟獲は漢名ですね。
孟獲は3歳になると山へ薬草を取りに出かけ、4歳で野ウサギやキジを捕らえ、5歳になるとイ族の言語を読めるようになり、天才ともてはやされました。
さらには10歳のときにイノシシを退治し、虎を手なづけたといいます。
孟獲は武芸を習うため、虎にまたがって村を出ます。そして武芸で名高いアヨサパという者のもとで修業をしました。
孟獲は飲み込みが速く、三年も経つと武芸の奥義を極めてしまいました。
そこへ、孟獲の父が、昆明城の頭領に殺されたとの知らせを受けます。頭領の病気を治すために頭を切り開くことを提案したところ、「わたしを殺す気か!」と頭領は怒り、孟獲の父を処刑してしまったのです。
孟獲は復讐のため、故郷へ戻ります。このとき師匠は秘伝である「首つなぎの術」を孟獲に伝えます。これは首が斬り落とされても、またつなぐことができるという技です。
昆明城の兵士は10万。村長は孟獲を止めました。しかし孟獲は「いくさは数ではありません」と、3万の精兵を集めました。虎にまたがって兵を率い、昆明の黒山で決着を付けようとします。
これに対して昆明城の頭領は、10人の将軍を送りました。黒馬にまたがる猛者ぞろいです。
大将どうしの戦いが始まると、10人の将軍は孟獲を取り囲みます。孟獲は修行の成果を発揮し、あっという間に5人を倒しました。
残った5人は猛反撃をして孟獲の首を落とします。しかし師匠秘伝の「首つなぎの術」によって首をつないで復活し、残った5人をも倒してしまいました。
昆明軍は将軍を失ったことで混乱し、城へと逃げ帰ります。孟獲は水攻めによって城を水没させ、父のかたきを討ったのです。
孟獲は手に入れた昆明城を根城とし、周辺地域を統治することになりました。数年も経つと、蜀からの独立を宣言します。
「これからは蜀に貢ぎものをする必要はない。自分たちのために作物を育て、家畜を飼い、狩りをするのだ」
南蛮側から見れば、税を取っていくだけの支配者ですしね。
これを平定するため、諸葛亮は三十万の軍を率いてやってきます。最初の戦いでは孟獲が捕まり、そして放されました。
しかしつぎの戦いでは、孟獲は「首つなぎの術」を使って無双し、諸葛亮を捕らえます。
孟獲は捕らえた諸葛亮を美酒美食でもてなしました。諸葛亮はいいます。
「わたしは首つなぎの術の破り方を知っているが、あえて使わなかったのです」
孟獲は命を助けられたことを知ると、諸葛亮を放してやりました。
それからは、たがいに捕らえては放しのいくさが繰り広げられます。結果、諸葛亮は5回捕まり、孟獲は7回捕まりました。
こうして孟獲は負けを認め、蜀に帰順することになります。諸葛亮は孟獲と義兄弟の契りを結びました。
のちに孟獲は蜀の朝廷に招かれ、諸葛亮とともに魏と戦い、曹操軍の兵を数万と殺しました。やがて戦場で命を落としてしまいます。諸葛亮は悲しみのあまり、3日間泣きつづけました。
これらの功績により、孟獲の名は蜀の史書に、ゾトアオの名はイ族の史書に残されました。
これらの話は日本語で書かれた文献ですと、現在は絶版してしまいましたが、「三国志外伝―民間説話にみる素顔の英雄たち(Amazonリンク)」(立間祥介/岡崎由美・訳|徳間書店)に掲載されています。ほかにも面白い話が多いので、興味のある方は読んでみてください。
今回はそんな孟獲の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:80
武力:87
知力:42
政治:45
魅力:80
主義:我道
政策:軍制改革(Lv5)(部隊、都市の士気上限が上昇)
配偶者:祝融
親愛武将:祝融、花鬘
戦闘ユニットとしては問題ない能力ですね。
1のころは武力93ありましたけど、そこからどんどん下がっていっていますね。『三國志7』『三國志8』では武力が70台まで落ちていました。
それはどうか知りませんが、『三國志7』のパラメータはたしかにいろいろ変な感じはありましたね。
「三国演義」では諸葛亮の策に、一方的に負けつづけていますからね。1のころは知力16ですし、むしろ上がっているほうです。
架空の人物で、孟獲の娘です。京劇「龍鳳巾」に登場します。関羽の息子の関索と戦い、蜀が勝利したのちに二人は結ばれたといいます。
個性について
南蛮:森、密林で自ユニットの全能力が上昇。
再起:府の上にいると次ターン開始時に自ユニットの負傷兵が回復。
頑健:傷病になりにくい。
猪突:命令設定で、敵接近時「無視」、自主退却「許可」が選択不可。
直情:敵の罠からの被害が増大。
「南蛮」「再起」は場所が限定されますが、うまく使っていきたいところです。
「直情」持ちなので、罠には気をつけたほうがいいですね。罠を見破れる武将とともに行動するのがいいでしょう。
陣形と戦法
魚鱗、鋒矢、長蛇
あまり選択の幅はありませんが、普段は「魚鱗」あたりでいいかと思います。
蛮王咆哮:ダメージ+敵の士気ダウン。
奮戦:ダメージ。
大喝:敵の防御ダウン。
罵声:敵の士気+攻軍ダウン。対拠点可。
「蛮王咆哮」はダメージ技で士気も落とせますが、対拠点には通用しません。
「奮戦」もそうですが、基本的には野戦向きのユニットですね。都市攻めには兵器持ちの武将と組み合わせるのがいいかと思います。
総評
孟獲は野戦向きの戦闘ユニットです。
森・密林で能力の上がる「南蛮」や、府の上で負傷兵が回復する「再起」を上手く使っていくといいでしょう。
内政では軍事関係で使っていくのがいいかと思います。
次回は凌統を予定しています。
↓次回出来ました。