『三國志14』武将能力:凌統の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その39】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第39回目は、甘寧に父を殺された呉の武将・凌統(りょうとう)についてお届けします。前回の孟獲は以下のリンクから。
人物について
凌統、字は公績(こうせき)。呉郡・余杭県の人です。
正史「三国志」では「淩統」とサンズイの「淩」なのですが、「三国演義」では「凌統」と書かれています。本記事ではゲームで使われている「凌統」で表記します。
甘寧の回でも書きましたが、父の凌操は呉に仕えていた武将です。孫権が荊州の黄祖を攻めたときに、黄祖の部下であった甘寧と戦い、矢で射殺されてしまいました。
このとき凌操は15歳でした。
孫権の側近で凌統の能力を褒める者がおり、また孫権も凌操の功績を鑑みて、凌統を別部司馬に任命し、破賊都尉を代行して凌操の兵を指揮させました。
山越平定に従軍したとき、督の陳勤が酒の席で凌操を侮辱したことをいうと、これを斬り殺しました。
責任を取るため、凌統は「死んで詫びるしかない」とみずから先陣を切り、山越の軍勢をあっという間に討ち破りました。
帰還後に出頭しましたが、孫権は凌操の手柄に代えて罪を不問にしました。
以降、黄祖をふたたび攻めるときにも、凌統は先鋒を任されました。凌統が江夏城を落とし、呂蒙が敵の水軍を破ったことで大勝利を収めます。
赤壁の戦いや、その後の荊州南郡での戦いでも凌統は功績を挙げました。
一方で、父を殺した甘寧には恨みを持ち続けていました。酒の席で甘寧とひと騒動ありそうになったことは、甘寧の回でも述べたとおりです。
「三国演義」では濡須口の戦いで甘寧に救われたことで仲良くなっていますが、現実はそうではありませんでした。
孫権はなにあっては困ると、二人を引き離すために甘寧を半州へ駐屯させています。
合肥の戦いにおいては、張遼軍に討ち破られた孫権を撤退させるため、満身創痍でしんがりを務めて敵を食い止めました。あまりの壮絶な戦いに、凌統の側近のほとんどが死んだといいます。
凌統の傷はひどかったのですが、良薬の効き目でなんとか一命をとりとめました。孫権は凌統の功績をたたえて偏将軍に任じ、これまでの倍の兵士をあたえました。
孫権は凌統に絶大な信頼を寄せ、反乱者の討伐にあたらせたときには、各城に「凌統の要求するものは先にあたえ、中央への報告は後にせよ」と命じました。
やがて凌統は、49歳で病死します。孫権はこの報告を聞いてから、数日は食事ものどを通らず、凌統の話題が出ると涙を流しました。
さらに孫権は凌統の二人の幼い息子(凌烈、凌封)を引き取って養い、自分の息子のようにいつくしんだといいます。
今回はそんな凌統の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:77
武力:89
知力:58
政治:40
魅力:70
主義:覇道
政策:錐行強化(Lv4)(錐行陣形の効果が上昇)
親愛武将:留賛、呂蒙
嫌悪武将:甘寧(シナリオ「漢中争奪戦」以降は親愛武将)
甘寧や太史慈などエース級武将と比べると見劣りがしますが、呉の中核を担う武将として活躍できるでしょう。また後述する「掃討」の個性によって、パラメータの数値よりも攻軍は高くなります。
それと武力は過去作に比べると上がっています。1のころは武力68でしたが、『三國志2』になると83まで上がり、『三國志11』以降からは89という最高値になっています。
甘寧が親愛武将になるのは「三国演義」基準ですね。
若くして郡の役人になった人物で、黄巾賊の呉桓を討ち取ったことで名が知られるようになりました。凌統はその評判を聞き、孫権に推挙しました。苛烈な性格で、戦うときには髪を振り乱して天に叫び、さらには歌をうたってから戦ったといいます。
個性について
掃討:自ユニットの攻軍が上昇(艦船、兵器以外)。
豪傑:一騎討ちが発生しやすい。
水戦:大河で自ユニットの全能力が上昇。
果敢:自ユニットが「足止」にならない。
血路:自身を除く特定範囲内の味方武将が捕虜にならない。
さきほど述べた「掃討」ですが、自ユニットの攻軍を上昇させます。
また呉の将らしく「水戦」持ちです。敵が大河を渡ってきたら攻撃を仕掛けましょう。
凌統のまわりにいれば、とりあえず仲間が捕まることはありませんね。ただ凌統自身は捕まることもあるので、馬が余っていればあたえてやってもいいでしょう。
陣形と戦法
鋒矢、長蛇、錐行
機動力優先の陣形ばかりです。基本的には「鋒矢」でいいかと。
死士三百:ダメージ+「挑発」付与。
奮戦:ダメージ。
攪乱:敵の機動ダウン。
駆逐:ダメージ。
矢嵐:ダメージ。
対拠点攻撃できるものは一つもありませんね。
「死士三百」は合肥で孫権が撤退するときに、三百の兵で守ったことに由来しています。ダメージに「挑発」を付与する技ですね。
総評
凌統は呉の中堅を担う武将です。
「血路」の個性があるので、戦闘時には味方が捕虜になることを防いでくれます。ただし自分が捕虜になることには効果がないので気をつけましょう。
また戦法のほとんどがダメージ技で、拠点に対しては効果がありません。野戦で活躍させていきましょう。もちろん、「水戦」持ちなので、大河での戦闘にも加わえたいところです。
次回ですが、続けて凌統の父、凌操を予定しています。
↓次回出来ました。