『Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord』評価は「非常に好評」 レビューと感想ービジュアル面が大幅強化【Steam】
名作ダンジョンRPG『ウィザードリィ』1作目をフル3Dリメイクした『Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord』。
Digital Eclipseによって、2024年5月24日にSteamで配信されました。PS5 / PS4 / Xbox Series X|S / Xbox One / Switchでもリリースされています。
ほかにも『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル』や『ロックマン クラシックス コレクション』などレトロゲーム関連の移植をやっていますね。
今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。
どんなゲーム?
本作は「ウィザードリィ」シリーズの1作目である『Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord(ウィザードリィ 狂王の試練場)』をリメイクした作品になります。
旧作へのリスペクトとしては、1981年のオリジナル版のプログラムを流用してつくられているとのこと。
ただグラフィックとかは完全に書き変えらえており、昔ながらのラインアートダンジョンではなく、臨場感あふれるリアル系グラフィックになっています。
筆者的にもウィザードリィはラインアート的なダンジョンの方が想像力が湧いていいとは思うのですが、いまの時代のプレイヤーがそれに耐えられるかという問題もありますね。
キャラクターメイクでのポイントが固定されていますので、昔やっていたような「延々とポイントスロットやりなおし」みたいなことはしなくてよくなりました。その分、最初から高いボーナスポイントを得ることもできなくなっています。
またキャラクターをつくるのが面倒な人は、あらかじめ登録されているプリセットキャラを利用できます。
あと「年齢」が「活力」に置き換えられており、パーティ内で年齢のずれが生じる矛盾も解決した感じがあります。
宿屋についても無料で全員が泊まれるようになったので、不毛に馬小屋に放り込まれることもなくなりましたね。
あと『ウィザードリィ』で恐怖の対象となっていた「エナジードレイン」も、金さえ払えば寺院で戻してもらえます。これを利用して、あえてレベルを下げてポイント降り直しみたいな真似もできるようになりました。
モンスター図鑑も追加されたので、資料集としても便利な感じになっています。
バトルではモンスターが動くので、「こういう動きをしてたんだな」みたいなのがわかって面白い
しかしその反面、アニメーションが長くなってしまって、繰り返し戦闘をしているとダルくなります。このあたりは高速戦闘みたいなオプションを入れてほしかったとは思います。
まったく『ウィザードリィ』をやったことがないという方には、ゲーム体験としていいとは思いますが、「おもしろい3Dダンジョンゲームを遊びたい」という話であれば他にもいろいろありますので、あえてこの作品を選ぶ必要はないかなとは思いました。
ユーザーの評価
本作のSteamでの評価ですが、「非常に好評(84%、481人中)」になっています。
本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。
・オリジナルをうまくリスペクトしたつくりになっている。
・これまで想像上のものだった魔法やモンスターの挙動がアニメーションで確認できる。
・宿屋が使いやすくなった。
・オリジナルの面倒だった部分がいろいろ改良されている。
・アニメーションのせいで戦闘のテンポが悪い。
・アイテムの受け渡しが面倒。
・マーフィーズゴーストがただただうざい。
・ワードナと戦う度に全キャラクターの全装備所持品を奪われる。
・経験値の上限が大幅に引き下げられており、レベル上限が職業によって異なる結果、ロードや侍より戦士の方が強い。
やはり戦闘のテンポの悪さに対する不満が多いですね。全体的には悪くないといったところです。
総評
最近は本当にいろいろリメイク作品が多くなりましたが、これは裏を返すとゲーマーの高齢化が問題になっているのかなとは思います。
若い人たちは基本無料のモバイルゲームが主流になっていますし、ゲーム業界的にもシングルゲームは少数派ですしね。
ただ昔からのゲーマーにはリメイク作品はありがたいので、こういう動きも続けていってもらえればとは思います。