『The Lord of the Rings: Adventure Card Game』レビューと評価・感想:「ロードオブザリング」のカードゲーム
「ロードオブザリング」をテーマにしたカードゲーム『The Lord of the Rings: Adventure Card Game』。 Fantasy Flight Interactiveが開発し、Asmodee Digitalによって2019年8月30日にSteamで配信されました。
本作はソロプレイとしても遊びやすい作りになったカードゲームです。
今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。
どんなゲーム?
本作は『ロード・オブ・ザ・リング』の登場キャラクターたちやその世界観をテーマにしたカードゲームです。
本作では、ストーリーのあるソロプレイを楽しむことができます。
そのためオンライン対戦が好きでない人でも、ボードゲーム感覚でソロプレイのキャンペーンが遊べます。
ゲームのルールですが、プレイヤーVSサウロンという形になります。
双方は毎ターン、3ポイントをもらい、これを使ってカードを出していきます。ポイントは蓄積されるので、使い切れなかったぶんは次のラウンドに持ち越すこともできます。
カードにはコストがあり、当然強力なカードほど高コストです。
本作の特徴としては、ターン内でプレイヤーが交互にアクションをおこなうということでしょうか。
一般的なTCGのばあいは、「自分のターン→相手のターン」という形ですが、本作では「自分のアクション→相手のアクション」と交互に繰り返します。
アクションというのは、カードを場に出したり、場にあるカードで攻撃したりすることですね。
具体的には、
自分:カードを出す。
相手:場のカードで攻撃。
自分:場のカードで攻撃。
相手:カードを出す。
のように交互にやり合います。
アクションがなにもできなくなったプレイヤーは、「ターン終了」ボタンを押してターンを終わらせます。
そういうことになりますね。相手がターン終了させても、自分にまだできることがあれば、それが終わるまではターン終了にはなりません。
このあたりのシステムは、他のTCGの「待ち時間が暇すぎる問題」を解決するのに良いとは思いました。
またカードにはHP以外に、攻撃力が2種類設定されています。
物理的な攻撃力と、精神的な攻撃力ですね。
サウロン側の出してくるカードのHPは、物理に対するHPと、精神に対するHPのどちらかになっています。
物理HPのカードを、精神攻撃のみしかないキャラで殴ってもダメージにはなりませんので、バランスよく配置していく必要があるでしょう。
キャンペーンでは、次のステージへ行くためのゲートカードは精神HPなので、精神攻撃力の高いキャラで殴ったほうが効率よく倒せます。
ソロプレイとしては優れたゲーム性になっているとは思います。
ユーザーの評価
本作のSteamでの評価ですが、「ほぼ好評(73%、808人中)」になっています。
本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。
・ソロプレイに焦点を絞ったゲーム性が良い。
・テーブルトークRPGとカードゲームの融合。
・キャンペーンのゲーム展開が楽しい。
・対人戦が嫌いなので、ソロプレイ用のカードゲームは貴重。
・カードバランスはかなり偏ってる。
・そもそもあきらかに使えないカードが混じってる。
・ゲーム自体はわかりやすいが、そのぶん奥深さが不足している。
・オンラインに人がいない。
ソロプレイに焦点を当てていることから、対戦が苦手な人には好評になっています。
しかし対戦に関してはバランスが悪く、そもそも人がいないという問題もあるため、あくまで1人用ボードゲーム的な遊び方をしたい人のためのゲームだと思ったほうがいいでしょう。
総評
「ロードオブザリング」の世界観で、ソロプレイのキャンペーンを楽しませてくれるカードゲームとしては優秀だとは思います。
しかしそのぶん、キャンペーン重視に作られていることからカードバランスなどはそれほど考慮されておらず、そもそもオンラインに人がほぼいないので、マルチ対戦がしたい人には向いていないでしょう。
現在のところ日本語はありませんが、ゲームのルール自体は単純なので、カード効果が読めればプレイに問題はないかと思います。
バンドルで購入してそのまま詰んでいる方は、ぜひともこの機会にプレイしてみることをおすすめします。