『テイルズ オブ アライズ』クリア後の感想とクリア時間について【ネタバレ注意】|Tales of Arise

ゲーム評価RPG, レビュー

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「テイルズ オブ」シリーズ最新作『テイルズ オブ アライズ』、昨日やっとクリアしました。

クリア時間は約42時間。サブクエストはかなり適当にこなし、基本的にはメインストーリーを追いかける形でのプレイでしたが、それでもこれだけの時間がかかりました(ムービーなどは一切スキップしていません)。

メインストーリーだけでもかなり時間がかかるのニャ。

サブクエストまでまじめにこなしていたら、さらに時間がかかったかと思います。ボリュームは相当なものですね。

それではクリア後の感想を、「ストーリーとキャラクター」「ゲームシステム」についてさくっと。

ネタバレも含まれますので、まだプレイしていない方は以下のレビュー記事のほうを見てください。ゲーム的には「テイルズ オブ」シリーズで一番面白かったです(ちなみに筆者がプレイしたのはSteam版)。

 

ストーリーとキャラクターについて

登場人物の服装について

技術力で圧倒的に先を行くレナの民が、ダナの民を奴隷としてあつかっているという世界観。

鉄仮面をつけている主人公アルフェンは、記憶を失った状態でダナの奴隷たちとともに働いていました。

初プレイ時は「ずっと仮面をつけている状態だと、顔がすごく臭くなりそう」とか、「仮面取ったら垢で顔真っ黒じゃない?」とか、どうでもいい疑問がずっと湧いてましたが、途中から気にならなくなりました。

ライトノベル系は衛生状態にツッコミを入れたらダメなのニャ。

あと、寒い国に住んでいるリンウェルロウ袖なしの服を着ていたりとか、「それ普段着かよ!」とツッコミを入れたくなります。

露出の多いシオンが平気で雪の中を歩きまわったりとか、どこまでも寒さに強い連中がそろっています。

キサラの服装もなんか背中が空いてるし、まともな服装をしてるのがテュオハリムぐらいしかいないのではないでしょうか。

まあ、このあたりも、途中から気にならなくなりました。気にしてるとキリがないので。

そこもラノベの宿命ニャ。女性は戦場でも露出の多い服装ニャ。商業主義なのニャ。

あと後半の、鉄仮面がぜんぶ割れたアルフェンですが、半分だけ割れていたころに比べると一気に特徴がなくなって一般人のような風貌になってしまいました。

正直、仮面があったときのほうが格好よかったニャ。

登場人物の性格について

本作は主人公をはじめとして、「常識と優しさを持った人たち」がプレイアブルキャラになっています。

ライトノベルであるような、いわゆるサイコパス系の変な人がいないので、筆者としてはとっつきやすかったです。

「行動原理が不明な人物」がいないのニャ。ラノベだと、キャラを立てようとして、ただ「頭のおかしな人」みたいなのが出てくるばあいもあるニャ。

本作だと、他者を慮る人たちばかりなのは良いですね。

あとロウですが、登場したときはシリアスだったのに、旅が進むにつれて、いわゆる洋画の面白黒人ポジションになっていくのがよかったです。

それはよかったのかニャ?

ストーリーについて

ダナの地で、レナの王座をかけて5人の領将(スルド)が戦う「スルドブリガ」。

精霊力をもっとも集めた者の勝ちとなります。

精霊力は、ダナ人に労働させることで集められます。

このとばっちりを受ける形で、ゲームのスタート地点の領土では、ダナ人は奴隷となって強制労働させられていました。

しかしその中で、アルフェンたちが3番目に立ち寄った領土のスルドであるテュオハリムは、ダナ人を奴隷あつかいにしていませんでした。

このあたりのストーリー展開は上手いと思います。

というのも、それまでが、

最初の領土:かなりのクソ野郎がスルド。
次の領土:知的なクソ野郎がスルド。

という流れだったので、3番目にまたおなじような流れが来たばあい、なんの意外性もない展開になります。

「悪いやつを倒す」という展開ばっかりだとダレるニャ。ただテュオハリムはバンナムの事前情報で仲間になることがわかってるから、そういう意味ではオチが見えてしまっていたのニャ。

公式ページを見れば、仲間の紹介がありますしね。

このあたりは、なにも知らずにプレイした方は勝ち組といえますね。

ロウが仲間になることも、最初に知らされていなければ意外性はあるのニャ。

4番目も、すでにダナ人によって革命が成し遂げられたという展開だったりと、

「謎がある」→「それを解いていく」

というミステリー仕立てになっています。

最終的にはレナとダナの関係や、シオンのイバラの謎にせまる内容になっており、先が気になる展開がつづくのは、プレイを持続させる原動力にもなります。

とくに本作はメインストーリーを追うだけでも長いので、ストーリーの面白さは肝になってきますね。

プレイヤーの興味を最後まで引き付けてくれたのニャ。

ストーリーの長さについて

ストーリーは十分すぎるぐらいのボリュームで、最終的にはゲームの定価が安く思えてしまいました。

キャラもガンガンしゃべりますし、ムービーもバンバン入りますし、スキット(会話)もこまめに入ってくるしで、これでもかというぐらいのテキスト量になっていますね。

そこは本当にすごいのニャ。

スルド5人を攻略してこれで終わりかと思ったら、そのあともおなじぐらいの分量のストーリーが続いていきます。

最初、「Hello Again」をテーマ曲にしたムービーが流れたとき、「まさか2に続く?」と思ったら、そのままストーリーが続いたので、「どんだけボリュームがあるんだよ」と驚きました。

とにかく値段分はガッツリ遊べるゲームなので、満足度は高かったですね。

 

ゲームシステムについて

筆者的には、本作は「テイルズ オブ」シリーズで一番戦闘が面白いと感じました。

敵の行動へのカウンターにもなる「ブーストアタック」や、仲間と一緒に必殺技を出す「ブーストストライク」が手軽に出せるのがいいですね。

普通こういうのって、ボス戦のために残しておくとか、かなり限定された使い方になるのですが、本作ではすぐにゲージが貯まるので、ザコ相手でも惜しげなく使うことができます。

『スト2』になって、必殺技がガンガン使えるようになったのに似てるニャ。

とくに「ブーストストライク」は仲間と一緒に攻撃するというのが肝で、共闘感があって楽しいです。大ダメージをあたえられるので、敵を最後まで攻撃しなくてもいいのも楽。

敵の攻撃をタイミングよく見切り、反撃を加える「カウンターレイド」も、適当にかわしまくっていれば高確率で発生するので、爽快感があっていい。

シビアなタイミングじゃないのが良いニャ。

マップ移動もファストトラベルがあるので、どんな長距離もすぐに移動可能。

とにかく遊びやすさと面白さにこだわったつくりになっていました。

 

まとめとクリア後の評価

ミステリー仕立てのストーリーや、爽快感のある戦闘は、「テイルズ オブ」シリーズの中では一番よかったです。

難をいうと、スルドブリガ後の後半ストーリーはちょっとダレがあるかなといったところです。後半のダンジョンも敵が多くて長いので、CPが途中で尽きる。お金のほとんどは、CP回復用のグミに消えていましたね。

本当にボリュームのあるRPGで、「プレイして損した」ということはまったくなく、最後まで楽しむことのできる作品でした。

シリーズものとして、しっかりブランドを守ったのニャ。