『Human Resource Machine』レビューと感想ー会社員をプログラミングして仕事をさせよう
会社員に命令をして仕事を完了させるパズルゲーム『Human Resource Machine』は、Tomorrow Corporationによって2015年10月16日にSteamで配信されました。2017年6月8日にはニンテンドースイッチ版も配信されています。(追記:本記事は旧ブログ「マイナーな戦略ゲーム研究室」のリライトです)
ゲーム内容ですが、会社員に命令をして仕事を完了させるのが目的です。ただその命令の仕方ですが、プログラムを組む要領でやらなければなりません。
今回は本作のレビューと感想・評価をお届けします。最初の3ステージに関しては、解法のネタバレを含みます。
プログラミングで仕事をさせよう
本作では社員を操作して、指定されたタスクをこなしていきます。
ただし社員を直接動かすわけではなく、どう動かすかのプログラミングをします。
チュートリアルステージの1面を例にとってみましょう。
このステージは、「IN」にある3つの箱を「OUT」に運ぶのがクリア条件です。
使える命令は以下の2つです。
→INBOX:inのところから箱をとる。
OUTBOX→:outに箱を置く。
箱は3つあるので、プログラムは以下の6行になります。
1、→INBOX
2、OUTBOX→
3、→INBOX
4、OUTBOX→
5、→INBOX
6、OUTBOX→
要は「箱を取って、置いて」を3回繰り返します。文字はドラッグ&ドロップでおいていくことができます。
プログラムを組み終わったら再生ボタンをおすと実行され、命令通り会社員が動いていきます。
徐々に増えていく命令文
2面になると「jump」という新しい命令が追加されます。
これはBASIC言語でいうところの「goto」に当たります(いまどきBASICを知っている人がどれだけいるかわかりませんが)。指定した行に飛ぶことができます。
そのため1面のように同じ命令を何度も繰り返す必要はありません。
「jump」の到着先はドラッグすれば決められます。
2面は箱がたくさんあるので、「箱を取って、置いて」を何度も繰り返させます。
jumpの到着先
1、→INBOX
2、OUTBOX→
3、jump(到着先に向かう)
以上のようにプログラムし、1、2行目の命令を何度も繰り返させます。jump先は行のなかに含まれません。
じっさいのプログラミングでこのようなループ状態を作ってしまうと、強制終了させるまで命令が終わらなくなってしまいます。しかし本作ではクリアしてしまえばいいので、気にする必要はありません。
指定した箱を取れ
3面になるとさらに新しい命令「copyform」が加わります。
これは指定した番号の箱をとることができます。
3面の課題は「BUG」という箱をとってOUTに置くことです。
地面にアルファベットがおいてあるので、BUGだけをとってOUTに置けばクリアです。
1、copyform4
2、OUTBOX→
1、copyform0
2、OUTBOX→
1、copyform3
2、OUTBOX→
以上を実行すれば必要な文字だけとってくれます。
このようにステージごとに新しい命令が増え、こなす仕事も複雑になっていきます。
新しい命令の効果がわからないときは、とりあえず実行して何が起こるか確かめればいいでしょう。失敗しても何度でもやりなおせます。
まとめ
本作は、プログラミングに興味をもつきっかけとしてはとてもいいのではないかと思います。
またプログラムを勉強したいけど難しそうという人は、このゲームで基礎をつかんでから、好きな言語を勉強すれば理解しやすいかと。
BASICマガジンを読んでいた世代にはかなりヒットする内容のゲームだと個人的には思います。
ただゲームは後半に行けば行くほど、内容は難しくなってきます。解けなくて途中で投げてしまう人も多いのではないかと思います。急に解法を思い付くこともあるので、気長に遊ぶのがいいでしょう。