『Time of Fury』レビューと感想・評価ー『アドバンスド大戦略』的WW2戦略ストラテジーゲーム【Steam】

2020年5月27日ゲーム評価シミュレーション

20160512231348_1

第二次世界大戦(WW2)を舞台にしたターン制ストラテジーゲーム『Time of Fury』のレビューと感想・評価をお届けします。

本作はWastelands Interactiveによって、2014年7月18日にSteamで配信されました。

本作をプレイしていて思い出したのですが、昔、メガドライブで「アドバンスド大戦略」というターン制の戦略ゲームがありました。WW2におけるドイツを主役にしたゲームで、ユニットが経験値を得て強くなるなどのRPG要素も加わっていて、万人向けに遊びやすく作られていました。

あとゲームだけでなく、付録としてついていた厚みのある兵器解説書がとくにすばらしかったです。いまでも家にあります。

本作はそんなアドバンスド大戦略の遊びやすさを受け継ぎ、外交や研究要素を取り入れたゲームといえます。

本作のゲームシステムなどをざっくりと見ていきましょう。

 

シナリオとマップについて

20160515105724_1ゲームの舞台はWW2で、 まずどのマップを遊ぶかを選べます。

マップにはサイズがありますので、慣れないうちは狭いマップで遊んだほうがいいでしょう。

またターン制のゲームということもあり、CPUの思考時間があります。マップが広ければ広いほどユニットは増えますので、そのぶんCPUの思考時間も増えていきます。

そういえば『アドバンスド大戦略』も後半のCPU思考時間はかなり長かった記憶があります。

20160515105804_1

欧州マップだと、プレイヤーは欧州のいずれかの国を担当することができます(アメリカ含む)。

ターン制なので、プレイヤーは何か国でも操ってかまいません。ただし最低1か国はプレイヤーが操らないといけません。

20160515105631_1大マップの欧州ですが、かなりひろいです。これがぜんぶへクスマップで構成されています。

ただCPUの思考速度は、ターン制ゲームにしては案外早いです。そのためプレイにストレスを感じることはあまりありません。

HOIシリーズのように歴史イベントなども発生します。

国どうしの関係なども気にしなければならず、プレイ感覚が戦術中心の小マップと異なります。

20160513001323_1

ゲーム画面はへクスマップで表示されます。

ユニットの索敵範囲にしか敵は映りませんので、それ以外の地帯に敵がいるかどうかは近づいてみないとわかりません。戦場の霧というやつですね。

 

ユニットと戦闘

キャプチャ2

ユニットにはレベルがあり、コストを消費することでレベルアップさせることができます。

上位ユニットほどレベルアップにコストがかかります。レベルアップ自体はいつでもおこなうことができますので、お金があるときにでもするのがいいでしょう。

キャプチャ

ゲームシステムですが、基本的にはオーソドックスなターン制ゲームです。『アドバンスド大戦略』との違いですが、包囲による一斉攻撃があります。

攻撃したいユニットを指定し、それに参加する部隊を選べば一斉に攻撃してくれます。コーエーの三國志っぽいですね(三國志シリーズのレビューと評価に興味がある方は、この記事を参照してください)。敵を倒すと部隊に経験値が入ります。

けんきゅう

ゲームには外交や研究の要素もあります。

他のゲームのような複雑な技術ツリーはなく、各ユニットの改良に投資していく形なのでわかりやすいです。禁断の技術である核兵器開発もあります。

20160515104625_1

海戦についてですが、これは隣接するユニットを攻撃するというものではなく、海域ごとにおこなわれます。

海は海域で分けられています。そこで敵と衝突すると、ターン終了時に海域内の艦隊すべてが戦闘に参加することになります。海域では戦力集中が必要になるでしょう。

 

まとめ

総評としては、オーソドックスでわかりやすいゲームシステムなので、初プレイでも取っつきやすいです。

チュートリアルもついていますし、ゲーム自体は複雑に作りこんだ大作ではないため、ライトユーザーでも遊びやすいかと思います。この手のゲームで、ゲーム開始時に覚えることが少なくてすむのはいいことです。

またターン制のゲームなので、RTSと違ってじっくり考えることができるのが良い点でしょう。状況をゆっくり確認し、あせらずに自分の思い通りのユニット配置や攻撃ができます。

ただターン制である以上、CPUの思考時間があります。RTSを遊び慣れているプレイヤーにはそれが待ちきれないというのがあるかもしれません。

待ち時間は同種のゲームからすれば速いほうですし、筆者的には許容範囲内です。ウインドウモードでプレイして、待っているあいだは別の作業をするということも可能です。

Steamでの評価は賛否両論というところですが、筆者としてはプレイしやすくてよいかと思います。

ボードゲーム好き、気軽にWW2ゲームがしたい、RTSはもう疲れたという人は、steamのセールかバンドル入りのときにでも買ってみるのがいいでしょう。

それと同社Steam配信のターン制ストラテジーゲームをまとめた「CLASSIC WARGAMES」のセットもあるので、こちらもチェックしてみてください。