『Ages of Conflict』レビュー・評価・感想-『ファンタジーマップシミュレーター』との比較・違いについても
世界各国の戦いを神の視点から眺める戦略シミュレーター『Ages of Conflict: World War Simulator』。
JoySpark Gamesによって、2023年2月17日にSteamで配信されました。

感じというよりも、『ファンタジーマップシミュレーター』のパクリスペクト元ですね。本作のほうが先にリリースされています(『ファンタジーマップシミュレーター』は2024年9月4日)。
そのため、できることは『ファンタジーマップシミュレーター』とだいたい一緒ですが、本作にしかできないこともあります。
今回は本作のレビューと感想、評価と、『ファンタジーマップシミュレーター』との比較や違いについてをお届けします。『ファンタジーマップシミュレーター』については以下のリンクを参照してください。
どんなゲーム?
国家の行く末を眺めるシミュレーター
本作は、自分で国家をプレイするのではなく、あらかじめ設定した国家群がどうなっていくのかを眺めるだけのシミュレーターです。
かといって、プレイヤーはなにもできないわけではなく、他国への攻撃をおこなわせたり、同盟を組ませたり、属国にしたり、反乱を起こさせたり、領土を併合したり、滅びさせたりといったことが可能です。
国名の変更なども可能なので、シミュレーター進行中に世界地図をいろいろいじってやることができます。
基本的には『ファンタジーマップシミュレーター』とおなじだと思ってください。
『ファンタジーマップシミュレーター』との違いの概要
ここからは『ファンタジーマップシミュレーター』との違いについてですが、まず本作は基本的に近代・現代の世界戦争に焦点を当てています。
どちらかといえばリアルワールドを主軸にしたシミュレーターですね。
そのため、核兵器を相手国に撃ちこむことも可能です。ここは大きな違いですね。

最初から入っているシナリオマップも近代・現代のものになっています。
一方、『ファンタジーマップシミュレーター』のほうは、あくまで中世をイメージしたファンタジー国家の戦いです。兵士どうしが直接戦う古代的世界観ですね。

マップ表現と展開の違い
本作のマップはドットであらわされています。
他国への侵攻はドットが侵食されるような形で表現されていますね。
一方で『ファンタジーマップシミュレーター』のほうは紙に書いたマップといった形で、各地域を占領するといった一般のシミュレーションゲーム的な表現になっています。
どちらがいいかは好みの問題とは思います。
ただゲーム展開は本作のほうがダイナミックで、戦争や国の栄枯盛衰がテンポよくおこなわれます。『ファンタジーマップシミュレーター』に比べると展開が速いですね。ダイナミックさを求めるなら本作のほうがいいかもしれません。
それと本作はマップを外交や収入、戦闘、傀儡などに切り替えることができるので、どこでなにが起こっているかがわかりやすくなっています。
ただその代わりに軍隊の移動などの表現はありません。あくまでドットが侵食していくといった表現ですね。
軍隊がわらわら動いて、敵国に攻め込んでいったりというのを見たい場合は『ファンタジーマップシミュレーター』をおすすめします。

ログの問題
本作で気になったのは、戦闘ログなどを保存してくれないことです。
『ファンタジーマップシミュレーター』のほうは、国の移り変わりを振り返ることができるのですが、本作だとそれがありませんね。
筆者としては、ここが一番痛い点とは思います。
日本語に非対応
本作は日本語に対応していません。
日本語翻訳がされていないというだけでなく、国名を変えるときも日本語入力を受け付けてくれないのですね。

開発者はストアページで「このゲームはまだ日本語に対応していません。対応を希望される場合は、お知らせください。」と書いているのですが、現在においても対応してもらえていません。
この点も日本語に対応している『ファンタジーマップシミュレーター』のほうに分がありますね。
総評
買うならどちらがいいかという話だと、現時点ではやはり日本語対応している『ファンタジーマップシミュレーター』がいいとは思います。
国名もすべて英語入力だと、日本や中国を舞台にしたマップの臨場感がなくなってしまいますしね。
とはいえ、核を撃てるなど、本作にしかない魅力もあります。

あとはドット絵が好きな人や、ダイナミックな展開が好きな人にはいいんじゃないかとは思います。
ちなみにSteamでの評価は「圧倒的に好評」ですし、ワークショップにはユーザーのつくったマップなどもあります。値段もそんなに高くないので、興味のある方はプレイしてみるのもいいとは思います。