『Victoria 3』まさかの配信決定!レビューと感想など
これまでParadoxジョークといわれるものに、
「『Victoria 3』が発売される」
というものがありました。
ようするに、発売される可能性が低かったので、冗談めかしていわれていたのですね。
『Hearts of Iron』シリーズや『Europa Universalis』シリーズ、『Crusader Kings』シリーズなどの、パラドックス社のビッグタイトルと比べると、知名度はいま一つです。
実際にプレイしたことがある方も少ないんじゃないかと思います。
ゲーム的には政治シミュレーション寄りの内容になっているので、『HOI』シリーズなどとおなじ感覚でプレイすると、「わけがわからない」となってしまうかもしれません。
しかしいったん遊び方がわかると、中毒性の高いゲームとなります。
いまだに多くのファンがいるのも、それが理由ですね。
Steamで『Victoria 3』のページが登場したことで、配信は確定になりました。
今回は『Victoria』シリーズの概要と、本作の内容をサクッと簡単に解説していきましょう。【追記】本作がリリースされました。レビュー・評価記事へのリンクは、本記事の一番最後にあります。
『Victoria』シリーズと『Victoria 3』
産業革命期の世界全体を舞台にした、政治シミュレーションゲームです。
本作だと1836年~1936年ですね。
「産業革命」という言葉が出てきたのは1837年なので、ちょうどその時期になります。
日本だと江戸時代が終わりを告げ、明治維新に入ろうという時期ですね。
パラドゲーの立ち位置としては、『EU』と『HoI』の間の世界ということになります。
『CK』→『EU』→『Vic』→『HoI』と、続けてプレイするという遊び方もマニアの間では微妙に流行っていたりします。
ゲームの焦点ですが、戦争はできますが世界征服や領土拡大がメインではなく、国内のさまざまな問題に対処していくという政治的な部分に力が入れられています。
とくにさまざまな国民が存在することが、本シリーズの肝になっています。
国民にはそれぞれ出身や職業があり、自国で稼げなくなれば他の国へ移動してしまいます。
また生産品の種類も多く用意されています。
生産品をつくるためには原材料が必要で、この種類もかなり豊富。それらが自国で生産できないばあい、輸入によってまかなう必要があります。
状況によっては、生産地を軍事的に占領して確保するということもしなければなりません。
現実のヨーロッパでは、これら原材料の確保が困難だったことから、世界各地に植民地をつくるという行動に出ました。
それと国内ではさまざまな政党や派閥があり、どこが力を持つかで政治体制が変わります。
世論操作をして、自分にとって都合のいい政治体制に誘導していくということも可能です。
『Victoria 3』では、公開された画像を見るかぎりは、『Victoria 2』のシステムが多く踏襲されている感じですね。
現在出ている情報としては以下のとおりです。
究極の社会シミュレーター
- 1836年から1936年までの、世界の様々な国を導きましょう。農耕か産業か、伝統的か急進的か、平和的か拡大主義か…選択はあなた次第です。
- 独自の経済的ニーズと政治的欲求を持ち、細部まで描写された各集団。
- 新しい社会イノベーションを活用するために政府と憲法を改革するか、あるいは革命家に対抗して伝統を堅持し国の安定を維持するか。
- あなたの国の状況を改善するために、革新的な新しいテクノロジーやアイデアを研究しましょう。
奥深い経済システム
- 産業を発達させて利益を生み出す商品を扱い、国をより繁栄させるため、その利益に課税しましょう。
- 基本的なニーズを満たすために安価な原料を輸入しながら、生産品を持ちこめる新しい市場を探しましょう。
- あなたの国が持つ高度な経済成長を促進し、帝国の運命をコントロールするために不可欠な物資を確保しましょう。
- ちまたにあふれる労働力の採用と、新しいタイプの労働者のニーズとのバランスを取りましょう。
大舞台を股にかけて
- 外交戦術を駆使し、世界を股にかけた外交上の地位を確保するため、協定、関係、同盟、および競争の絡み合った世界的なネットワークを構築しましょう。
- 脅威、軍事力、はったりを使いこなして敵を説き伏せ、白旗をあげさせましょう。
- ライバルを踏み台にして、あなたの経済力と軍事力を強化しましょう。
- 国内で産業の巨人を、または海外で帝国を築きながら、名声を得、ライバルに畏敬の念を抱かせましょう。
しかしこのゲーム、国外よりも国内のほうがやっかいなので、そのあたりをどうやりくりするかが攻略のカギになってくるでしょう。
『Victoria 3』は、できれば軍事寄りのゲームにはしないでもらいたいところです。
まとめ
『Victoria 2』が発売されたのが2010年なので、もう10年以上前になりますね。
拡張DLCが「A House DIVIDED」と「A Heart of Darkness」で終わってしまったあたり、他のシリーズに比べると売り上げがいまいちという感じだったのではないかと思います。
しかし筆者も含め、続編を望むユーザーは少なくありません。
今回本作は、「XBOX GAME PASS」でも配信される予定なので、資金確保はあるていどできているのだとは思います。
なんにしろ、3が出ることになったので、今後の動向を見守っていきたいと思います。
【追記】リリースされました。評価は以下のリンクから。