『Rebel Inc: Escalation』本体&DLCのレビュー・評価・感想ー地域内乱軍事シミュレーション

ゲーム評価シミュレーション, レビュー

Rebel_Inc_Escalation

地域紛争や内乱をテーマにしたリアルタイム軍事ストラテジーゲーム『Rebel Inc: Escalation』。

Ndemic Creationsによって、2021年10月14日にSteamで配信されました。Ndemic Creationsは大ヒットした伝染病シミュレーションゲーム『Plague Inc: Evolved』とおなじデベロッパーですね。

内容的にも似たようなものなのかニャ?

プレイ感覚はだいぶ違いますね。

筆者としては本作のほうが面白いと思っています。

今回は本作とそのDLCも含めてのレビューと感想、評価をお届けします。

 

どんなゲーム?

感情移入しやすい地域内戦シミュレーション

『Plague Inc: Evolved』は大ヒットしましたが、正直なところ筆者はあまり面白いとは思いませんでした

正確にいえば、没頭できなかったということです。

「ウイルスで世界征服する」というのは、アイディア的にはボードゲーム『パンデミック』を逆にしたような内容です。

ゲームシステム自体は悪くないですし、当時としては斬新さもありましたが、対象物がウイルスということもあり、感情移入がしづらかったのですね。

ウイルスで世界征服ということにモチベーションが湧かないわけです。

世界中にウイルスが広がってクリアとなっても、「……で?」みたいな感じで、どうでもいい感がすごいわけです。

そもそもウイルスに感情なんかないのニャ。

コロナが発生してから、逆にウイルスから世界を救うモードが追加されましたが、こちらのほうは人間側なので、まだ楽しむことができました

それで本作ですが、地域の紛争というシチュエーションで、内乱を抑えたり、国際協力をしてもらったり、しかもそれらの支援でさらに汚職が増えたりなどがあり、すごく感情移入できました

とくに汚職が増えるというのがリアルでいいですね。この人間くささが本作の良さとは思います。

泥くさいゲームなのニャ。

地域住民の信頼を勝ち取れ!

本作の目的は、インフラや教育、仕事などを地域住民に提供して信頼を勝ち取り、安定度を100%にすることが目的です。

やることは、時間で増えていく資金をつかってインフラ投資などするだけですが、一気に投資するとインフレ率が上がって投資金額が上がってしまいます。

また事業や国際協力を起こしたりすると汚職率も上がります。これも抑えていかなければなりません。

基本的にはインフレ・汚職とのたたかいにもなります。

変にリアルなのニャ。

また反乱軍も登場して各地に攻撃を加えてきます。これを『Plague Inc: Evolved』のウイルスに例える人もいますが、反乱軍は囲んで逃げ場を無くしてやれば消滅させることができるので、プレイ感覚は違いますね。

使える兵士は国連からの派遣兵自国兵があって、派遣兵のほうが訓練時間は短いけど、地域住民からは反感を買いやすいという欠点があります。自国軍はその逆ですね。

また派遣兵は時間が経つと帰ろうとするので、いかに早く自国兵に切り替えていくかも重要になります。

軍事支援としてドローン空爆などもおこなえます。

ただ空爆は地域住民にも被害が出る場合があり、謝罪するか隠ぺいするかを選択させられることにも。

本当によくできたゲームなのニャ。

特徴ある指導者とアドバイザー

ゲームプレイ前に、プレイヤーは指導者アドバイザーを選びます。

指導者には政治家だけでなく、戦車指揮官(兵士でなく戦車団なので山岳に入れない)や、DLCを入れればビリオネアなども導入できます。

それぞれの指導者でプレイ感覚がだいぶ変わっていくのも面白いですね。あえて面倒そうな指導者でプレイするのも楽しいです。

アドバイザーはゲーム開始時は誰もいませんが、条件を満たすことでアンロックされていきます。DLCを買えば最初から使えるアドバイザーもいます。

アドバイザーはバフをあたえてくれるので、入れるとゲームがぬるくなるという側面もあります。あえて入れずにプレイするというのもいいでしょう。

ユーザー作成のキャンペーンもプレイ可能

本作ではキャンペーンを自作することができます。

それらをアップロードして、プレイヤー間で共有することも可能ですね。

ゲーム本体から直接ユーザーキャンペーンを取り込むことができますので、気になるものがあったら入れていくといいでしょう。

DLCについて

現在、DLCは「砂と秘密」と「金と厄災」の2つがあります。

砂と秘密」のほうは石油資源をめぐる戦いが繰り広げられます。ただ石油資源のある地域を抑えると、しょっちゅう石油をくみ上げる機械が壊れたみたいなイベントが頻発して、その修理代を払わないといけないので、損失のほうが多いんじゃないかという気もしてきます。

それとサンドワームなど、架空の生き物があらわれたりなど、ちょっとファンタジーが入った内容になっていますね。

金と厄災」のほうは、新統治者のビリオネアに加えて、新アドバイザーが18人追加されます。また火山イベントや旱魃イベントなどもあり、ゲーム性が変わるのでおすすめです。

どちらも買ったほうがいいですが、どちらかしか買えないのであれば汎用性の高い「金と厄災」をおすすめします。

 

総評

地域の治安維持や反乱軍との戦い、その裏では汚職やインフレが発生するなど、いろいろと泥くさいことが起こってなかなか楽しいゲームです。

前作とくらべて、すごく感情移入しやすいですね。

ゲームとしても面白く、ユーザーのつくったキャンペーンも遊べるので、暇があればプレイしてしまう魅力があります。

世界情勢に興味のある方は、ぜひ本作をプレイすることをおすすめします。