『三國志14』武将能力:曹洪の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その114】|三国志14

2020年6月4日三国志武将能力評価三国志, 三國志, 三國志14武将評価シリーズ

soukou

『三國志14』三国志武将評価シリーズの第114回目は、曹操の従弟で魏を支えた曹洪(そうこう)についてお届けします。前回の張紘は以下のリンクから。

 

人物について

曹洪、字は子廉(しれん)。曹操の従弟です。

尚書令をつとめる伯父の曹鼎(そうてい)によって、蘄春県の県長に任命されました。

コネ就職ニャ。

この時代の官位などはほとんどコネでしょう。能力よりも「信用できるかどうか」のほうが重要だったというものあります。現在の中国もあまり変わらなかったりしますが。

曹操が打倒董卓のために挙兵したとき、曹洪は参戦しました。

しかし曹操は滎陽で徐栄に敗れ、乗っている馬を失ってしまいます。

敵の追手がせまってきたとき、曹洪は馬から降りて、それを曹操に差し出しました。

曹操は辞退しましたが、曹洪は、

「天下に曹洪なくとも、曹公は必要なのです」

といって曹操を馬に乗せ、自身は徒歩であとについていきました。

曹洪の名セリフニャ。日本語だとどっちも「そうこう」だからシャレっぽいニャ。これ言ったときにドヤ顔してそうニャ。

やがて汴水のほとりに到達しました。しかし川の水は深く、とても渡ることができません。

曹洪は河辺で舟を探し、曹操とともにそれに乗って川を渡りました。こうして無事退却することができたのです。

ちなみに『三国演義』だと、曹洪が曹操を背負って川を渡っています。

背負って渡れるぐらいの深さなら、曹操が自分で渡ればいいのニャ。

『三国演義』では、うしろから敵の声が聞こえるほどに切迫していたのです。

それで曹操が、「もう無理。死ぬ」みたいなことをいいだしてあきらめていたので、曹洪は曹操を馬から降ろし、よろいを脱がせ、背負って渡りました。

渡り終えたときには、向こう岸の敵から矢を射られたというような状況ですね。

ドラマティックな場面に変わっているのニャ。舟を探す時間なんかないのニャ。

曹操が徐州へ攻め込んだとき、拠点である兗州で、陳宮にそそのかされた張邈・張超の兄弟が反乱を起こしたのは、陳宮の回でも述べたとおりです。

当時は大飢饉も起こっていたため、曹洪は先行して東平・范を占拠し、食糧を集めて本陣に送りました。

曹操が張邈らを敗走させたのちは、曹洪は済陰・山陽・中牟・陽武・京・密など10県以上を攻め落とします。これらの功績によって鷹揚校尉に任じられ、揚武中郎将に昇進しました。

何度も曹操のピンチを救っているのニャ。けっこう優秀ニャ。

曹洪は家が裕福だったのですが、ケチな性格でした。

曹操が司空になったとき、「自分が皆の模範になろう」と意気込み、税の徴収のために県の財産を調査させました。

すると、曹洪の財産が曹操とおなじぐらいだったという調査結果が出たのです。

曹操は信じられず、「わたしの財産とおなじわけがなかろう」といったといいます。

そうとう貯めこんでいたのニャ。

また曹操の子である曹丕が太子だったころ、曹洪から絹百匹を借りようとしました。ようするに借金ですね。

ところが曹洪は渋って貸してくれませんでした。

これを曹丕はずっと恨みにもっており、曹洪の食客が罪を犯したときに、連座して曹洪をも処刑しようとしました。

曹丕は根に持つタイプニャ。それと満寵の回でもあったけど、曹洪の食客はたちが悪いのが多いニャ。

曹洪が曹操の親族であるのをいいことに、好き勝手やっていましたからね。

曹洪が逮捕されたことで、処刑をやめるよう多くの群臣たちが曹丕を諫めました。

曹真も諫めましたが、曹丕は、

「わたしが始末するのだ。おまえになんの関係があるのだ」

といって取り合いません。

これはそうとう根深いニャ。

曹丕の母親である卞太后が涙を流しながら懇願し、やっとのことで曹洪は死罪はまぬがれました。しかし官職を免じられ、爵位は落とされ、領地を削られることになったのです。

曹洪は命が助かり、さらに卞太后の助力で没収された財産も戻ってきたため、大喜びで謝罪文を書きました。

「わたくしは若いころから道理も知らずに人となり、分不相応な職にあずかってきました。年を取ってからますます強欲になり、法を犯してしまったのです。

処刑されて当然なところを、天恩をこうむって許されました。首をくくることもできないので、こうして真情を捧げる次第です」

自分でも強欲なのはわかってるのニャ。

それだけでなく、女色を好む性格でもあり、曹操に注意されていました。

曹丕が亡くなり、曹叡があとを継ぐと、曹洪の爵位は戻されました。

そして太和6年(232年)に死去し、恭侯と諡(おくりな)されました。

性格はアレだったけど、曹操を支えていたのは間違いないニャ。

今回はそんな曹洪の能力を見ていきましょう。

 

基本ステータスについて

統率:79
武力:81
知力:44
政治:35
魅力:54
主義:覇道
政策:魚鱗強化(Lv4)(魚鱗陣形の効果が上昇)
親愛武将:
夏侯淵夏侯惇曹仁、曹操

パラメータ的には劣化曹仁といった感じニャ。

それでも統率・武力ともに80前後あり、戦闘ユニットとしては悪くありません。

ちなみにシリーズの1のころは武力56と、かなり低い評価でしたね。『三國志2』以降は武力から武力が80台になっています。

 

個性について

昂揚:特定範囲内の敵ユニットを撃破すると、自ユニットの士気が上昇。

血路:自ユニットを除く特定範囲内の味方ユニットが捕虜にならない。

調練:訓練担当官に任命すると士気が上昇しやすい。

癇癪:自ユニット、太守として所在する拠点が「挑発」にかかっている期間を延長。

強欲:自身の俸禄が増加。

強欲」はやっぱりあるニャ。しかしこの個性、君主にとっては損だけど、本人にとっては得ニャ。「寡欲」の武将にもっと俸禄を挙げたいニャ。正直者が損をする仕組みニャ。

たしかに、本人にとってはデメリットどころかメリットしかない個性ですよね。

訓練」があるので、内政でも活躍させることができるでしょう。

 

陣形と戦法

陣形

魚鱗、鋒矢、方円

野戦型ニャ。

魚鱗」で安定して戦っていけるかと思います。

戦法

奮戦:ダメージ。

突撃:ダメージ+敵の士気ダウン。

足止:「足止」付与。

罵声:敵の士気+攻軍ダウン。対拠点可。

曹仁には「八門金鎖」があるのに、曹洪には固有戦法はないのニャ。

曹仁ほどめだつ活躍はしてませんしね。「奮戦」も「突撃」もダメージ技なので、上手く使っていけばいいかと思います。

 

総評

曹洪は中の上ぐらいの力を持った戦闘ユニットです。

訓練担当官に任命すると士気が上昇しやすくなる「調練」があるので、内政面でも活かしていけるでしょう。

取り立てて尖った部分はありませんが、軍の力を底上げしてくれるユニットにはなるかと思います。

性格はアレだけど、武将としては使えるニャ。

次回は曹休を予定しています。【追記】次回出来ました。