ボードゲームカフェ・スペース開業に必要な2つの資格
以前「ボードゲームカフェでなくボードゲームスペースを開業した場合の年収について」の記事を書きましたが、今回はボードゲームカフェ(もしくはプレイスペース)の開業に必要な資格についてです。
基本的には喫茶店などの飲食業に近いので、必要なのは、
・防火管理者
・食品衛生責任者
の資格です。
どちらも1~2日で取れて、しかも一生使えます(ただし甲種防火管理者は条件によって5年ごとの更新が必要)。
「将来開業したい」という人は時間のあるときにさっさと取っておくのがいいでしょう。
食品衛生責任者のほうは店内で飲食を扱わないのであれば不要ですが、防火管理者のほうはほぼ必須です。
内容や取り方、注意点を以下で説明します(ただたんに喫茶店を開きたい人も同様)。
防火管理者
防火対象物に収容される人数によって必要になる資格です。
飲食店の場合は、店員と客を含めて30人以上収容できるなら必要です。
「テーブルの数からして30人以下だからいらない」
というわけではなく、店の設備や敷地面積で必要認定されてしまう場合もあります。
ぶっちゃけ、資格がいるかいらないかは管轄の消防署が判断することなので、自分で勝手に「いらない」と判断しないほうがいいかと思います。
あとビル内のテナントを利用する場合、そのテナントの収容人数が30人以下でも、防火対象物はビル全体になります。
ビルで火災が起こった場合、あなたの店だけ何とかすればいいという問題ではないですからね。
火災はあくまでビル全体の問題です。
「ビル全体で30人以下」はありえないと思いますので、この場合は必ず必要です。
というか、あとあと面倒にならないように取ったほうがいいです。
人命もかかっていますし、1~2日あれば取れますしね。
ビルの火災は本当に怖いので取って知識を付けておいてください。
防火管理者の種類と申し込み方
防火管理者には甲種・乙種の2種類があります。
飲食店の場合、
甲種:30人以上で300㎡以上(実質無制限)
乙種:30人以上で300㎡未満
です。
「店は300㎡未満だから乙種で……」
と簡単に判断しないこと。
ビル内にテナントがある場合はビルが防火対象物になるので、300㎡を越える場合があります。
越えない場合も、消防署が「このビルで店を開くなら甲種が必要」といえば必要。
すべては消防署の決めることです。
甲種は2日、乙種は1日で取れますので、今後のためにも甲種を取ってしまいましょう。
乙種だと「この店舗は乙種でいいですか?」といちいち消防署に聞きに行かないといけないので、あとあと面倒。
「駄目」といわれたらけっきょく甲種を取らないといけないことになり、二度手間です。
また乙種はそもそも取得のための講習会が少ないため、乙種を取る方が難しかったりします(時間的に)。
あと講習会の料金は1,000円ぐらいしか違いがありません(地域によって異なりますが、京都は甲種7,500円、乙種6,500円)。
すべてに対応できる甲種を避け、わざわざ乙種を取る理由はあまりないかと思います。
申し込み方ですが、自分の地域の防災センターなどのホームページに申し込み方が書かれていますので、それに従ってください。
京都なら「京都 防火管理者」で検索すればいいかと。
それと一カ月前ぐらいに申し込まないといけないので、余裕を持って早めに申し込んでおきましょう。
食品衛生責任者
店内で飲食を取り扱うときに必要です。
以前の記事でも書きましたが、
・ジュースをコップに注ぐ
・ドリンクバーを設置する
・皿にお菓子や料理を盛る
をする場合は必要です。
保健所への届け出も必要。
・未開封のペットボトルや缶ジュースを売る。
・未開封のお菓子を売る。
は管轄の保健所によって届け出が必要だったり必要なかったりします(筆者が調べたときは、京都では不要、奈良では必要でした)。
自分で判断せず、必ず保健所で確認を取ってください。
申し込み方法ですが、京都なら「京都 食品衛生責任者」で検索すれば申し込みサイトが出てきます。
費用は10,000円ぐらい。
地域によっては(席が空いていれば)予約しなくても当日会場へ行って受講料を払えば受けさせてくれますが、基本的には予約した方がいいでしょう。
それと似た名前に「食品衛生管理者」の資格がありますが、まったく別物なので注意してください。
こちらは加工食品などを取り扱う資格です。
それと講習後には終了証明として手帳か賞状を渡されます(地域によって違う)。
まとめ
というわけで、ボードゲームカフェ・スペースの開業に必要な2つの資格の紹介でした。
あとどちらの資格も受講後に簡単なテストがあります。
ぶっちゃけできなくても資格は取れたりしますが(それもどうかと思いますが)、人命にかかわることなので、居眠りしないでちゃんと講習を受けるようよろしくお願いします。