「Slitherine Strategy Bundle」のゲームを解説!ー『Master of Magic』など戦略ゲームがそろった良バンドル
Slitherineの戦略シミュレーションゲームをバンドルした「Slitherine Strategy Bundle」が、Fanaticalで配信されました。

最近あまりバンドルを紹介していませんが、今回は『Master of Magic』や『Panzer Corps 2』が入っているなどなかなかの良バンドルなので紹介していきます。
バンドルの内容
値段に応じて手に入れられるゲームが増えます。ゲームタイトルクリックでSteamのストアページに飛びます。
第 1 セット(395円)
1:Battlestar Galactica Deadlock(4,500円)
宇宙を舞台にしたSF戦略ゲーム。アメリカのTVドラマ「Battlestar Galactica」の前日端(第一次サイロン戦争)を描いた内容です。戦略マップでは戦艦の生産や派遣をおこない、戦闘では両軍がいっせいに行動をする同時ターン制になっています(自動も可)。筆者は英語でプレイしましたが、有志MODによる日本語化も可能のようです。
2:Buzz Aldrin’s Space Program Manager(3,400円)
冷戦時のアメリカとソ連の宇宙開発レースを追体験するシミュレーションゲーム。タイトルにもあるように、アポロ11号の月着陸船パイロットであるバズ・オルドリン氏が監修をおこなっています。科学者、技術者、宇宙飛行士を雇い、訓練・育成・配置してプロジェクトを成功に導くのが目的。リアリティ重視なので、どちらかといえばシミュレーターに近いかもしれません。
3:Distant Worlds: Universe(3,400円)
宇宙を舞台にしたボリューム満点なSFストラテジーゲーム。いわゆる『ステラリス』などのようなRTSで、星系は最大で1000ほどあります。プレイヤーは国家や海賊、傭兵、密輸業者などの勢力をプレイできます。宇宙船を細かくカスタマイズ可能で、ゲーム内のデータ量は膨大ながら作業のほとんどを自動化していくことができます。AIにまかせて自分はのんびり観戦みたいなことも可能ですね。有志による日本語化MODもあります。

どれも古いゲームですが、『Distant Worlds: Universe』だけでも十分にもとがとれますね。
第2セット(1,265円)
4:Flashpoint Campaigns: Red Storm Player’s Edition(5,500円)
1980年代の冷戦下のヨーロッパを舞台に、NATO軍とソ連軍の戦闘を描いた戦略ゲーム。ヘクスマップ上でユニットを動かすタイプで、細部にこだわった戦闘システムや豊富な武器・装備の再現などデータは多く、リアル指向のウォーストラテジーになっています。とっつきにくさと難易度はけっこう高めで、操作も直感的に動かすことが困難です。マニア向けの作品といえるでしょう。
5:Master of Magic(4,500円)
ファンタジー4Xゲームの元祖にして金字塔の作品『Master of Magic』のリメイク版。日本だと『CIVIZARD 魔術の系譜』というタイトルで、プレイステーションで発売されていました。種族は14種類、ユニット数は200近くあり、魔法も200以上あるという、オリジナル版がすでに完成度の高い4X作品となっていました。
本作は新作ではなく、あくまでもとの『MoM』のグラフィックをきれいにしてリメイクした作品なので、オリジナルの改良版である『Caster of Magic』とは違うことに注意。遊びやすくはなっていますが、すでに『Age of Wonders 4』などの最新ファンタジー4Xに触れている人にはオーソドックスすぎて、目新しさを感じる要素が少ないかもしれません。ちなみにオリジナル版と『Caster of Magic』もSteamで販売されています。
6:WarPlan(4,500円)
第二次世界大戦が舞台の、アバロンヒル系のウォーボードゲームをベースにした戦略ゲーム。ヘクスマップ上で兵科記号のコマを動かすという、グラフィカル的にはまったく派手さのない淡々とした内容になっています。生産や外交、経済の要素もあり、UIも含めてとっつきにくさはあります。アバロンヒル系のボードゲームが好きな人にはよいとは思います。
7:Warhammer 40,000: Gladius – Relics of War(4,500円)
「Warhammer 40,000」の世界を舞台にした4Xゲーム。他のバンドルでも何度も登場しているので、かぶっている人も多いんじゃないかとは思います。ゲームは戦闘がメインになっており、内政は抑えめになっています。『シヴィライゼーション』というよりも『大戦略』に近いですね。外交とかもいっさいありません。相手がやられるかこっちがやられるかだけの、世紀末な世界観です。勢力ごとに特徴があり、プレイ感覚も違っています。戦争メインでやりたい人にはちょうどいいでしょう。
第3セット(2,375円)
8:Combat Mission Battle for Normandy(6,500円)
第二次世界大戦を題材としたリアル系のシミュレーションゲーム。Steamでリリースされたのは2023年ですが、実際にリリースされたのは2011年です。そのため、高解像度に対応しているとはいえ、グラフィックはほぼ当時のままなので、いまからプレイするのはいろいろ厳しいでしょう。本作に思い入れのある人が買うもので、新規プレイヤーは他のウォーシミュレーションをプレイしたほうがいいとは思います。
9:Stargate: Timekeepers(3,400円)
アメリカのSFテレビドラマ「スターゲイト SG-1」を題材にしたステルスRTS。プレイヤーは、指揮官エヴァ・マケイン率いる特殊部隊を操作し、ゴアウルドの脅威に立ち向かいます。チームには、スナイパー、科学者、スパイなど、多彩なキャラクターが登場します。いわゆる『Commandos』や『Shadow Tactics』タイプのものですね。敵の視界も『Shadow Tactics』のような感じで表示されるので、仲間のスキルを駆使し、見つからないように進んでいきましょう。ステルスRTSが好きな人にはよいとは思います。
10:Panzer Corps 2(4,500円)
第二次世界大戦を舞台にしたターン制ストラテジーゲーム。ヘクスマップ上で戦う『アドバンスド大戦略』タイプのもので、直感的に動かせるのが魅力です。ユニットの経験値を次のマップに持ち越せるあたりも『アドバンスド大戦略』っぽさがあります(そして最終的にはドイツがジリ貧になっていくあたりも)。遊びやすいので、この手のターン制ウォーシミュレーションが好きな人にはおすすめです。
総評
ストラテジーゲームを普段あまり遊ばない人には、とっつきにくいマニアックな作品もいくつか入っていますが、総じてコスパはかなりよいとは思います。
第2セットまでは『Master of Magic』が欲しいかどうか、第3セットは『Panzer Corps 2』が欲しいかどうかで決めればいいでしょう。この2作品だけでも十分もとはとれます(他の作品は正直人を選びます)。
戦略ゲームファンからすれば、Steamの価格ではちょっと手を出しにくいマニアックな作品も混ざっているので、悪くないバンドルとは思います。