『三國志14』武将能力:黄皓の評価は?【三国志武将評価シリーズ・その157】|三国志14

2020年6月18日三国志武将能力評価三国志, 三國志, 三國志14武将評価シリーズ

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『三國志14』三国志武将評価シリーズの第157回目は、蜀滅亡の原因となった宦官・黄皓(こうこう)についてお届けします。前回の董允は以下のリンクから。

 

人物について

これまで立派な人が続いていたから、久しぶりにアレな人が出てきたニャ。

黄皓は蜀の宦官で、劉禅に寵愛されていました。

前回登場した董允ですが、彼は諸葛亮に宮中の管理を任されていました。

董允は諸葛亮の期待にこたえ、劉禅が正しくない方向に進めば厳しくそれを正し、媚びたりすることはいっさいありませんでした。

しかしこうなると、劉禅は董允を「口うるさいやつだ」とし、疎ましく思ってきます。

そこへ巧みに入り込んできたのが、媚びへつらいのうまかった宦官の黄皓です。おそらく董允とのギャップもあってか、劉禅は黄皓を寵愛するようになります。

中国史だと、宦官が権力を持つと、だいたいろくなことにならないニャ。

漢王朝自体も、宦官が権力持ったことで政治の腐敗が進みましたしね。

そもそもなんで宦官が権力を持ちやすいのニャ。

宦官というのは、去勢された男たちです。そのため、後宮のことを任せることができました。

しかし後宮というのは、いってみれば天子(皇帝)にとっての「家」のようなものです。

その家の中のことを取り仕切っているため、天子とは距離が近くなってしまうのです。

身内みたいなものなのニャ。

ただ、董允は宮中をしっかり見張っており、黄皓をつねに批判していたため、黄皓も恐れていました。董允が生きているうちは、黄皓は黄門丞にとどまっています。

また劉禅も好き勝手はできませんでした。後宮の美女を増やそうと思っても、董允が絶対に許可しません。

董允の役割は大きかったのニャ。

さて、問題は董允が亡くなったあとです。

あとを継いで侍中となった陳祗(ちんし)は、宦官に忖度し、劉禅に媚びを売るような人物でした。

このことにより、黄皓は宦官でありながら、政務にまでたずさわるようになっていきます。

陳祗はなんで持ち上げられたのニャ。

費禕が陳祗を気に入っていて、その能力の高さを評価していたのですね。彼の跡継ぎ的な立場でした。

そのため董允の死後に、一気に侍中まで昇進してしまったのですね。

そういえば費禕の「親愛武将」に陳祗がいたニャ。費禕も見る目がないのニャ。

ただ「能力が高い=優れた人物」とはかぎりません。

そりゃそうニャ。

陳祗は劉禅の寵愛を受け、宦官たちの支持も得ていました。朝廷での権力は絶大なものになります。

そのため、官位としては姜維のほうが上でしたが、じっさいの権力は陳祗のほうがはるかに大きかったといいます。

そもそも姜維は内政に興味がないニャ。戦争マニアニャ。

この陳祗のもとで、黄皓は黄門令に昇進します。

そして陳祗の死後は、その政治権力を自分のものとしてしまいました。

陳祗の跡継ぎみたいなものなのニャ。

さて、内政にあまり目を向けない姜維も、さすがに黄皓の専横は目に余るようになってきました。

そして劉禅に、黄皓を処刑するよう上奏します。しかしこれは聞き入れられませんでした。

これに対して黄皓は、姜維を追放して、閻宇をその地位に置こうと画策します。

そんなことできるのかニャ?

姜維のたび重なる北伐によって蜀国内が疲弊していたことから、「姜維を退陣させよう」という動きが朝廷にあったのです。

そのため、諸葛亮の息子の諸葛瞻も、黄皓の提案には賛成でした。

個人的なこと以外に、国状的な問題もあったのニャ。

このこともあって、姜維は身の危険を感じ、成都へ戻らずに北伐を継続します。

黄皓は、自分に逆らう者を免職にしたり、左遷させたりして、権力を確固たるものにしていきました。

こうして朝廷では、黄皓を批判する者がどんどん少なくなっていきます。

破滅への道ニャ。

やがて魏の鄧艾鍾会が蜀に攻め込んできます。

姜維は本国に援軍要請をしました。

ところが黄皓は、「魏は攻めてこない」といった巫女の占いを信じ、これを劉禅に伝えて姜維の要請を聞かないようにいいます。

もはや現実を見なくなったのニャ。国として終わってるのニャ。

このことから、魏へのそなえもろくにできず、蜀は鄧艾の侵入をゆるしてしまいました。

やがて鄧艾の軍が成都にせまり、劉禅は降伏してしまいます。

鄧艾は、国の滅亡の原因となった黄皓を処刑しようとしました。

しかし黄皓は、ため込んでいた財産を使って鄧艾の配下たちに賄賂を贈り、死罪を免れたのです。

うまく立ち回ったのニャ。それからどうなったのニャ?

不明です。うまく生き残ったかもしれませんね。

これだけむちゃくちゃやって生き残っていると、なんだか納得できないニャ。

『三国演義』だと司馬昭によって処刑されていますが、現実は物語のようにはいかないかもしれません。

今回はそんな黄皓の能力について見ていきましょう。

 

基本ステータスについて

統率:1
武力:1
知力:30
政治:10
魅力:1
主義:名利
政策:墨守研究(Lv1)(都市があたえる反撃ダメージが増加)
親愛武将:
閻宇、陳祗、劉禅
嫌悪武将:姜維、陳寿、羅憲、劉永

気持ちいいぐらい能力低いニャ。

キャラが立っているともいえますね。ワーストランキングを独占できるレベルです。

ちなみにここまで低くなったのは『三國志9』以降で、それ以前は政治が70台あるときもありました。ある意味政治力はあったとは思います。それが国の利益につながるかどうかはべつとして。

悪い意味での政治力ニャ。

それと嫌悪武将にいる陳寿は正史『三国志』の著者ですね。黄皓ににらまれ、免職させられています。

 

個性について

徴税:地域担当官に任命すると金が上昇しやすい。

小心:命令設定で、敵接近時「攻撃」、自主退却「不可」、追撃「許可」が選択不可。

強欲:自身の俸禄が増加。

ぜんぶバッド個性だと思ったけど、いちおうメリットのある個性もあるニャ。ただ聞こえはよくないニャ。

能力が高くないのに「強欲」があると、まさに無駄飯食らいといった感じですね。

 

陣形と戦法

陣形

方円

戦う気のない「方円」ニャ。

統率も武力も1ですから、守るしかないでしょう。

戦法

無し。

出たニャ。戦法「無し」ニャ。

まあ、出陣させる必要もないですしね。ネタで出すのはよさそうですが。

 

総評

黄皓は、本作のワーストランクを総なめできそうな能力を持った武将です。

統率・武力・魅力は1と、他の追随を許さない数値になっています。

いちおう金が上昇しやすくなる「徴税」はあるものの、陣形は「方円」のみ、戦法はなしといったように、戦闘面ではまったく期待ができません。

ネタ的に使う武将としては面白いかと思います。

でも役立たずニャ。

「国に対してデメリットがある武将」がいると、面白いとは思いますけどね。いるだけでマイナス効果をあたえるみたいな。

それで政治的地位があると、プレイヤーは解任させることもできないといった感じで。

次回作でそういうシステムが導入されたら、政治的なリアリティが増すとは思います。

次回は陳祗を予定しています。【追記】次回出来ました。