『Age of History 2』を再評価!レビュー・感想・3との比較もーお手軽ターン制歴史シミュレーション【Steam】

ゲーム評価シミュレーション, レビュー

Age of History 2

お手軽に楽しめるターン制歴史シミュレーションゲーム『Age of History II』。

Łukasz Jakowski Gamesによって、2018年11月22日にSteamで配信されました。

リリースされた当時のタイトルは『Age of Civilization II』でした。

某「AoE」シリーズの会社と、某「CIV」シリーズの会社からクレームが来そうな気がしていたのですが、実際に某「CIV」会社からクレームが来たようで、タイトルが変更されたという流れです。

ドラゴンファンタジー』並みのアレなタイトルだったのニャ。

現在、新作の『Age of History 3』が登場していますが、こちらのほうは『EU4』的なリアルタイムストラテジーになってしまったため、むしろ本来のオリジナリティが失われてしまったような気もします。

『Age of Civilization II』(現『Age of History 2』)がリリースされたころにレビュー記事を書いたのですが、今回はお手軽なターン制で、気分だけ『EU4』という2の利点が再評価されるのではないかと思って記事を書きました。

それでは本作のレビューと感想、評価をお届けします。

 

どんなゲーム?

お手軽に楽しめるターン制ストラテジー

現在『Age of History 3』がリリースされて好評を得ていますが、RTSになってしまったことから、方向性としては「簡単な『EU4』」的なものになりました。

一方の本作はターン制なので、ゆっくり考える時間があります。2の利点はここにありますね。

いわゆる「あと1ターン」なゲームなのニャ。

ターン内でやることといえば、外交、徴兵、ユニット移動など、4Xゲームでやるようなことなので、それらのゲームをプレイしたことがある方はすぐに対応できるとは思います。

シナリオの種類も多く、三国志の時代をプレイすることもできます。

またターン制なので、一人で複数の国家を操作することも可能。昔のコーエー『三國志』みたいな感じですね。

ゲーム開始時に好戦度国家間の関係などもエディットできますので、いろいろといじくってやればいいでしょう。

お手軽すぎる戦争

本作での戦争はかなりお手軽です。

宣戦布告したあとにユニットを指定し、動かす兵数を決めて、敵国に移動させるだけです。ターンを進めれば勝手に戦争をおこない、結果が出ます。

海外に攻め込むときも、船をつくるとか考えなくてもいいです。があれば出兵できます。

ユニットの種類とかはありませんので、戦争は数の多さでほぼ決まります。

そして結果はほぼ兵数の引き算です(例:200vs100だと、勝ったほうは100残る)。

戦争は数なのニャ。

兵数を各地にどう分配するか、どれぐらいの兵力を動かすかが重要なので、感覚的にはボードゲームの「Risk」ですね。

徴兵も、軍事費での自動増加以外に、お金を払えば即座に雇うことができます。

ボードゲームが好きな人にはなじみやすいシステムといえるでしょう。

戦後の処理ですが、敵地を占領しただけでは戦争は終わりません

相手と和平交渉をし、領土を併合するか、傀儡化するか、賠償金を取るかをする必要があります。

このあたりは『EU4』とかとおなじですね。

内政はちょっとわかりづらい

内政ですが、『EU4』のように軍事費や投資など、予算分配をする形になります。

ここを調整して、支出が収入を上回らないようにしておきましょう。これによって、ターンごとの収入や兵数・開発の増加が決まります。

それ以外にも、お金を払って直接開発度を上げたり、前述したように徴兵したりができます。

また技術ポイントのようなものを振り分けて、上昇にボーナスを載せることもできます。

なんにしろ開発の成長は微々たるものなので、時間をかけてゆっくりやるしかないですね。

それと「監視塔」をつくることによって、周囲の領土の兵数がわかるようになります。

戦争を仕掛けたら敵の方が兵数が多かったみたいなケースが多いので、作っておくに越したことはないでしょう。ただけっこうコストが高いです。

外交はポイント消費

外交ですが、相手の機嫌をとったり、同盟を組んだり、宣戦布告したり、傀儡化をせまったりなど、『EU4』であるようなコマンドが並んでいます。

外交ポイントを消費するものが多いので、弱小国家だとあまり気軽につかえるものでもないですね。

Age of History 3』だと外交コマンドがけっこう減ってしまっているので(同盟国に領土をあたえるなど)、あちらでも取り入れてほしいですね。

豊富なワークショップ

ゲーム自体にマップエディタが標準装備されているので、自分で仮想戦記をつくったりすることもできます。

またSteamのワークショップから、他人のつくったマップやMODなどをダウンロードするのもよいですね。

このあたりの自作サポートがされているので、MODをつくるのが好きな人にはよい環境とは思います。

マイクロマネジメントはやはり面倒

本作だけでなく、『EU4』など他の4Xゲーム全般にいえることですが、領土が大きくなると兵力の管理が面倒になります。

兵力があっちこっちに散らばっていますし、それらをまた別の場所に移動させてなどといったマイクロマネジメントがどんどん増えていきます。

これからの4Xゲームは、このあたりをざっくり管理できるシステムにしてほしいとは思いますね。

『EU4』のDLC「Leviathan」には自動占領システムがありますが、かといって思い通りに動いてくれるわけでもありませんし、やっぱりマイクロマネジメントが必要になります。

飽きやすいという問題も

やることが少ないので、手軽にプレイできるぶん、ゲーム自体の深みもないため、飽きやすいというのがあります。

ちょっとプレイするにはいいのですが、がっつり遊ぼうと思うとなると、やはり『EU4』などのパラドゲーをプレイしたほうがいいでしょう。

これは新作『Age of History 3』にもいえることです。

 

総評

新作の『Age of History 3』はRTS色が強くなり、本当の意味での簡易版『EU4』になったことから、ターン制でシンプルな本作を再評価してみるのもいいかなとは思いました。

「兵数をどれだけ動かすか」だけのシンプルな戦闘、ボードゲーム感覚でまったり遊べるターン制ストラテジーをプレイしたいのであれば、本作がおすすめです。

本作は値段も安いので、3からプレイを始めて気に入った方、もしくは不満を覚えた方は、逆に本作をプレイしてみるのもいいとは思います。