『三國志14』武将能力:田豊の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その100】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズもとうとう第100回目。袁紹陣営の悲劇の参謀・田豊(でんぽう)についてお届けします。前回の文醜は以下のリンクから。
人物について
おかげさまで本シリーズも100回を迎えることができました。本シリーズを読んでくださり、本当にありがとうございます!
田豊は、袁紹陣営ではトップの知力を誇る武将ですよ。沮授(そじゅ)とともに袁紹の2大参謀ですね。
田豊、字は元皓(げんこう)。冀州は鉅鹿郡の人です。一説では渤海郡の人ともいわれています。
「でんほう」でもいいと思います。本作では「でんぽう」になっていますね。どちらでもかまわないかと。
田豊は生まれつき才能があり、博学な人物でした。郷里での名声は高かったといいます。
茂才(秀才)に推挙されて仕官し、侍御史にまで昇進しました。
しかし宦官が朝廷の政治を私物化し、優れた人物を迫害するのに嫌気がさし、辞職して故郷に帰りました。
田豊は幼いころに親を亡くし、月日が経っても歯茎を見せて笑うことはなかったといいます。
そののち田豊は、審配とともに冀州の牧・韓馥に仕えます。このころ沮授も韓馥のもとにいました。
袁紹が韓馥から冀州を奪ったとき、田豊の噂を聞いて召し抱えようとしました。多くの引き出物を用意し、敬意をもって田豊を迎え入れたのです。
田豊はもとより国のために働きたいと考えていたので、この誘いに応じました。
田豊は許昌の曹操を攻撃し、そのもとにいる献帝を奪うことを袁紹に提案しましたが、聞き入れてもらえませんでした。
袁紹と公孫瓚との戦いにおいては、田豊の策によって勝利をおさめます。
曹操との「官渡の戦い」が始まると、袁紹が沮授の諫めを聞かなかったことで、顔良・文醜の二将を立て続けに失ってしまいました。
田豊も袁紹に、
「曹操は軍を巧みに操り、奇策を弄します。あなどらず、持久戦に持ち込むべきです。勝負を一戦で決めるような真似をしてはいけません」
と諫言しましたが、これも聞き入れてもらえませんでした。
田豊が必死になって説得を試みたところ、袁紹は激怒してしまい、
「兵士の士気をくじく気か! こやつを牢に放り込め!」
と田豊を投獄してしまいます。
袁紹が曹操に敗れたのち、兵士たちは泣きながら、
「もし田豊がいたなら、こんなことにはならなかっただろう」
と嘆いていました。
袁紹も恥に思い、田豊に合わせる顔がなかったのですが、田豊を嫌っていた逢紀は、
「田豊は我が軍が退却したと聞くと、手を打って大笑いをしました。自分の言葉が的中したことを喜んでいたようですな」
と讒言します。
袁紹は逢紀の言葉を信じ、怒って獄中の田豊を殺害したのです。
田豊が殺される前、ある者が獄中の田豊に、
「あなたの言ったとおり、我が軍は負けました。あなたはきっと重く用いられるでしょう」
といいました。すると田豊は、
「いくさに勝ったのなら、わたしも生き永らえたかもしれない。しかし負けたとなれば殺されるだろう」
と答えました。
曹操は田豊が従軍しなかったことを知り、「袁紹はかならず敗北する」と思っていました。
また袁紹に勝ったあとには、
「もし袁紹が田豊の計略を採用したら、どうなっていたかわからなかっただろう」
といったといいます。
今回はそんな悲劇の参謀・田豊の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:72
武力:29
知力:93
政治:87
魅力:68
主義:王道
政策:火計研究(Lv5)(火計の効果が上昇、Lvで火罠解放(5:火船、10:猛火罠))
親愛武将:沮授
嫌悪武将:審配、逢紀
1のころは知力82でした。そこから知力が上がったり下がったりと不安定な感じで、評価が定まらないようです。
政治力も70~90とシリーズで幅があります。
どうでしょうね。なにを根拠に政治力を決めるかにかかっているとは思いますね。
個性について
諌止:自ユニットを除く特定範囲内の味方ユニットが「挑発」になったさい、その期間を短縮。
慎重:敵勢力の罠から受ける被害が減少。
策士:計略で優遇。
能吏:地域担当官に任命したさい、かかる費用が減少。
「能吏」があるので、地域担当官にしておくのもいいですね。
陣形と戦法
魚鱗、鶴翼、衝車
袁紹陣営は顔良・文醜に野戦が任せられますし、「衝車」で行くのがよさそうですね。
激励:味方の士気+攻軍アップ。対拠点可。
業火:発火。対拠点可。
鎮静:状態異常解消。
治療:負傷兵回復。対拠点可。
衝車:耐久ダメージ。対拠点可。
「鎮静」「治療」があるので、野戦でも死ににくくはなりますね。ただ兵器運用で行くことが多いとは思います。
総評
田豊は、袁紹陣営でもっとも知力の高い参謀です。
計略で優遇される「策士」や、地域担当官に任じると費用が減少する「能吏」がありますので、内政で役立っていきましょう。
また「衝車」もあるので、野戦メインの顔良・文醜をサポートすることができます。
上手く使いたい武将ですね。
次回は田豊の同僚である沮授を予定しています。
それと今回で第100回目になりましたが、新企画として、ゲーマーのための「全訳『孫子の兵法』」のようなシリーズを考えています。
曹操が注釈をつけたことでも有名な孫子の兵法書ですが、わかりやすさを重視しつつ、全編を紹介していこうかと思います。
じつは全部で13篇で、それほど長くはなかったりします。
孫子の兵法は、断片的に紹介されることはあっても、一からぜんぶというのはあまりないでしょう。
日本でも翻訳書や解説書がたくさん出ていると思いますが、まずは入るためのきっかけがあったほうがいいと思うので、ためしに記事を書いてみようかと思った次第です。
本サイトは歴史ゲームサイトとして、中国史や世界史方面などももっと取り上げていこうとは思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
↓次回出来ました。
↓「ゲーマーのためのわかりやすい全訳「孫子の兵法書」その1」出来ました。