『三國志14』武将能力:劉璋の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その132】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第132回目は、蜀を劉備にとられた劉璋(りゅうしょう)についてお届けします。前回の劉焉は以下のリンクから。
人物について
劉璋、字は季玉(きぎょく)。前回の劉焉の第4子です。兄に劉範、劉誕、劉瑁がいます。
劉焉が益州(蜀)入りをした当時は、劉璋は兄の劉範・劉誕とともに、長安で献帝に仕えていました。
劉焉が益州で独立を果たしたのち、朝廷が苦言を呈するための使者として、劉璋を劉焉のもとへと派遣しました。
しかし劉焉は聞き入れず、劉璋を益州にとどめたままにします。
こののち、劉焉は馬騰とともに、長安の李傕らへの反乱を計画しました。しかし失敗してしまい、劉範・劉誕は殺されてしまいます。
劉焉の死後、益州の大官である趙韙(ちょうい)らは、劉璋が「温厚な人柄」であることから、跡継ぎに立てます。朝廷に上奏し、劉璋を益州の牧に任じました。
朝廷は劉璋の益州牧就任を受け入れる代わりに、荊州の劉表を討つよう命じました。趙韙は征東中郎将に任じられ、荊州へと出兵します。
一方、漢中の張魯ですが、劉焉の死後は驕(おご)って、劉璋の命令は聞かなくなりました。
劉璋は腹を立て、蜀にいる張魯の母と弟を殺します。こうして2人は仇敵どうしとなったのです。
ところで、劉焉が蜀への移民たちを集めて編成した「東州兵」ですが、地元の民とたびたびトラブルを起こしていました。
劉璋は威厳がなく、東州兵を取り締まることもしなかったため、地元の民は恨みに思っていました。
けっきょく東州兵の問題は、趙韙に丸投げされていたため、趙韙が蜀の民の心をつかんでしまっていたのです。
趙韙は蜀の民の恨みを利用し、反乱を起こす計画を立てました。劉表には賄賂を贈って密かに和睦し、蜀内の豪族と手を結んで兵を挙げ、劉璋のいる成都を攻めたのです。
一方、蜀の民と対立していた東州兵ですが、趙韙を恐れていました。「負ければ殺される」と考えて心をひとつにし、必死に成都を守ったのです。
その結果、趙韙の軍を撃破することができました。
またいくさのさなか、趙韙は部下の龐楽・李異の謀反によって殺されてしまいます。
こうして反乱は幕を閉じてしまいました。
一方、朝廷は「益州が荒れている」と知ると、牛亶(ぎゅうたん)を益州の刺史として派遣し、代わりに劉璋を召し寄せて卿にしようとしました。
しかし劉璋はこれを聞き入れませんでした。
さて、劉璋の配下である法正と張松は、劉璋の暗愚さにつねづね嫌気がさしていました。そして劉備に蜀を取らせる計画を立てたことは、法正の回でも述べています。
やがて「曹操が漢中に攻めてくる」との報が入ってきました。
漢中が陥落すれば、つぎは蜀の番です。
法正と張松はこの機会を利用し、劉備を「援軍」として蜀に招き入れます。
こうして劉備による蜀取りがはじまったのです。
やがて劉備軍は成都にせまり、その城を包囲します。
城内には3万の精兵がおり、食糧も一年分はありました。官民ともども、外来者に対して戦う覚悟はできていたのです。
しかし劉璋は、
「わたしたち親子は、20年以上も益州を治めたが、民に恩恵を施したことはなかった。このたびのいくさは、わたしのせいだ」
といい、城門を開いて降伏したのです。
劉備は劉璋を荊州の公安に移動させ、財物も印綬もすべて返しました。
蜀の官民を安心させるためにも、劉璋に対して厳しい態度はとれなかったのでしょう。反乱のもとにもなりますしね。
ちなみに劉璋の子の劉循(りゅうじゅん)は、そのまま成都に残って劉備に仕えました。
のちに孫権が荊州に攻め込んで関羽を討ち取ると、劉璋は呉に降ってしまいます。
劉璋は孫権に、益州の牧に任じられましたが、やがて亡くなってしまいました。
今回はそんな劉璋の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:18
武力:5
知力:9
政治:38
魅力:70
主義:礼教
政策:運搬開発(Lv3)(輸送隊の機動と輸送量が上昇)
親愛武将:簡雍
嫌悪武将:張魯
ちなみに劉璋は、シリーズの1のころは「武力51、知力70、魅力94」となかなかの好ステータスでした。
それ以降も凡将というレベルで、本作ほど悪くはなかったですね。パラメータの数値に一桁があらわれたのは『三國志9』からです。
劉備が蜀入りしたさいに、劉璋が簡雍の人柄を気に入っていたというのに由来していますね。また簡雍は降伏勧告の使者にもなり、劉璋は簡雍とともに城を出て劉備に降ったといいます。
個性について
優柔:自ユニットが状態異常「足止」にかかっている期間を延長。
惰弱:退却中に自ユニットの全能力が低下。
長所がまったくないということにもなりますね。
陣形と戦法
雁行、鶴翼
「鶴翼」で土地の塗りつぶしぐらいには役に立つかと。
無し。
統率・武力ともに低いので、出陣させても役には立たないでしょう。
総評
劉璋のステータスは低く、戦闘ユニットとしては厳しいものがあります。
個性もバッドなものしかなく、戦法に至ってはそもそも存在せず、暗愚といっていい武将です。
かろうじて魅力が70ありますので、内政方面でなんとか活かしていくのがいいでしょう。
次回は張松を予定しています。【追記】次回出来ました。