『三國志14』武将能力:劉焉の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その131】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第131回目は、蜀の統治者であった劉焉(りゅうえん)についてお届けします。前回の袁煕は以下のリンクから。
人物について
劉焉、字は君郎(くんろう)。江夏郡・竟陵県の人です。
劉焉は、前漢の景帝の子・魯の恭王(劉余)の子孫にあたります。
劉焉は王族であったことから、若いころから州や郡をつとめ、中郎に任じられました。
しかし師である祝公(裴松之によれば司徒の祝恬(しゅくてん))が亡くなったことで、喪に服すために官職を辞します。
それからは学問に打ち込んで人びとに教え、推挙されて司徒の幕客となって官職に戻ります。
世が乱れてくると、劉焉は戦乱に巻き込まれるのを嫌い、交阯の牧になることを希望しました。交阯は現在のベトナム北部あたりですね。
士燮は交阯の太守をつとめており、その一族は土着の豪族です。劉焉がそこへ配属希望をしても、通るはずもありません。
交阯への転属をあきらめかけていたときに、侍中の董扶(とうふ)が、
「都は戦乱に巻き込まれようとしています。益州(蜀)には天子(皇帝)の気がございます」
といいました。それを聞いて、劉焉は益州への転属を希望するようになりました。
そのころ益州では、郤正(げきせい)の祖父・郤倹(げきけん)が刺史をつとめていました。
その祖父の郤倹ですが、重税を課していたため、蜀の各地で反乱が起こっていました。
朝廷は郤倹を逮捕し、かわりに劉焉を送ろうと考えていました。
しかしその前に、郤倹は反乱軍の馬相に殺されてしまいます。
そして劉焉は、反乱のおさまらない蜀の地に送りこまれました。
劉焉は蜀に到着後、戦乱を避けて蜀に移住してきた民たちを集めて「東州兵」を組織しました。
また反乱を起こした者たちには、恩賞をあたえて手なずけました。
一方で劉焉は、蜀での独立をもくろみます。
五斗米道の張魯の母ですが、巫術を使ううえに美しく、劉焉に取り入っていました。
そこで劉焉は、張魯が利用できると思って漢中に派遣し、これを攻め取らせようとしました。
というのも、戦乱のつづく長安から蜀の地へ入るには、漢中を通らなければなりません。ここの谷にかかった橋を断ってしまえば、長安との連絡は困難になります。
張魯は劉焉にいわれたとおり、漢中太守の蘇固を討ちます。そして長安との架け橋を断ち切りました。
こうして劉焉は、蜀と中央を切り離すことに成功したのです。
張魯はそのまま漢中にとどまり、五斗米道の地盤としました。
そして劉焉は朝廷に、
「米賊(五斗米道)が道を遮断したので、もはや都との連絡は途絶えてしまいました」
と伝えます。
それから劉焉は、益州内の豪族で逆らう者を殺し、自分の地位を安定させました。
劉焉には、劉範、劉誕、劉瑁、劉璋の4人の息子がおり、三男の劉瑁以外は長安で献帝に仕えていました。
朝廷は劉焉の独立に眉をひそめ、たしなめるために四男の劉璋を蜀に送りました。
しかし劉焉は朝廷の命令を聞かず、やってきた劉璋をそのまま蜀にとどめて帰しませんでした。
のちに馬騰が劉焉や、長安にいる劉範・劉誕とともに、長安の李傕らを討つ計画を立てました。
しかしこれは計画が漏れて失敗し、劉焉は劉範・劉誕の2人の息子を失ってしまいます。
また拠点としていた綿竹の城が落雷によって焼失。劉焉は成都に拠点を移すことになりました。
その後は、子らを失ったこと、天災によって拠点を失ったことなどが重なったことで気を病み、興平元年(194年)、背中に悪性の腫瘍ができて亡くなりました。
あとを継いだのが、四男の劉璋です。
今回はそんな劉璋の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:54
武力:38
知力:79
政治:81
魅力:86
主義:名利
政策:火計研究(Lv4)(火計の効果が上昇、Lvで火罠解放(5:火船、10:猛火罠))
親愛武将:董扶、龐羲、劉備
知力・政治・魅力が80前後ありますし、文官としては優秀ですね。シリーズの1のころからこのような好ステータスでした。
「三国演義」のほうの設定ですね。「三国演義」では、劉備が幽州で挙兵したときに、劉焉は幽州の太守をつとめていました。
のちに劉璋と戦うことになるので、そのための伏線として登場させたのでしょう。
個性について
使役:府の上にいると、自ユニットの全能力が上昇。
封殺:特定範囲内の敵ユニットが「足止」になったさい、その期間を延長。
動員:官職に加えて、指揮兵士が1000増加。
召募:募兵担当官に任命すると兵士が上昇しやすい。
高慢:一定兵数以下で、自ユニットの全能力が低下。
「動員」と「召募」は東州兵を組織していたことからでしょう。
ただ統率・武力は低めなので、戦闘向きではないとは思います。
陣形と戦法
雁行、鶴翼、衝車
野戦をさせるよりも、「衝車」で都市攻めを手伝ったほうがよさそうですね。
業火:発火。対拠点可。
足止:「足止」付与。
挑発:「挑発」付与。
鎮静:状態異常解消。
衝車:ダメージ+耐久ダメージ。対拠点可。
普通に「衝車」を使ったほうがいいとは思います。
総評
劉焉は文官タイプの武将です。
兵数を増やす「召募」がありますので、募兵担当官にしておくといいでしょう。
戦闘ユニットとしては、統率・武力は高くないうえに、兵力低下時に全能力が下がる「高慢」があるため、使いにくいところがあります。
兵器の「衝車」が使えるので、味方をサポートして都市攻めするのがいいとは思います。
次回は劉焉の子、劉璋を予定しています。【追記】次回出来ました。