『三國志14』武将能力:張松の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その133】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第133回目は、劉備の蜀取りに貢献した張松(ちょうしょう)についてお届けします。前回の劉璋は以下のリンクから。
人物について
張松、字は子喬(しきょう。『三国演義』と本作では「永年」)。蜀郡・成都県の人です。
前回登場した劉璋のもとで別駕従事をつとめていました。
小男で、品行は良くなかったのですが、優れた才能を持っていたといいます。
曹操が、漢中の張魯討伐に動きだしたときのこと。蜀へも攻め込んでくることを恐れた劉璋は、曹操のもとに友好の使者を2度派遣します。
曹操はこれに対し、劉璋に振威将軍の称号をあたえたり、使者に太守の官位をあたえりなどしてねぎらいました。
ところが3度目の使者として、張松が派遣されたときのことです。
このとき曹操は、劉表の治める荊州を平定し、劉備を敗走させていたため、驕り高ぶっていました。
張松がやってきても、相手にもしなかったのです。
曹操の配下の楊脩だけは、張松を高く評価していました。曹操の編纂した兵法書を張松に見せると、張松は宴会の間にすべて読んで、暗唱してみせたのです。
楊脩は、「張松を召し抱えるよう」曹操に進言します。しかし曹操は聞き入れませんでした。
冷遇された張松は腹を立て、蜀に戻ると劉璋に、
「曹操とは絶縁し、親族の劉備と結ぶべきです」
といいました。
劉璋はもっともだと考え、法正を使者として劉備のもとへ送ります。
『呉書』によれば、劉備は先に張松に会い、そのあとで法正と会いましたが、どちらに対しても心から迎え入れました。そのときに蜀のことをたずねたので、張松たちは地理や兵数などの詳細を述べたのです。
張松と法正は、暗愚な劉璋を見限っていたため、劉備に蜀取りをさせようと計画を練っていました。
張松らは、曹操に対する援軍として、劉備の軍を蜀に導きました。
しかし劉備は蜀に入ったのちも、すぐには劉璋を攻撃しませんでした。
張松は、宴会の席で劉璋を殺すよう提案しましたが、劉備は、
「これは大事だ。急ぐべきではない」
と拒否しました。
翌年になると、曹操が呉に侵攻をはじめます。
孫権は劉備に援軍を頼みました。
そこで劉備は劉璋に1万の兵を借りようとしましたが、提供されたのは4千だけでした。
劉備はこの状況を利用し、自分の将兵たちに、
「わたしは益州のために強敵と戦い、兵士たちは安息もないというのに、褒賞を惜しんでいるのだ」
といって激怒させました。
一方の張松ですが、劉備が呉の援軍に向かうと聞くと、
「なぜ大義を成す直前に、これを放り捨てて立ち去るのでしょうか」
と手紙を送りました。
しかし兄の張粛がそのたくらみを知り、自分に害がおよぶことをおそれて、劉璋にすべてを暴露してしまいます。
こうして張松は劉璋に捕らえられ、処刑されてしまいました。以降、劉備と劉璋は対立することになります。
今回はそんな張松の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:15
武力:6
知力:88
政治:82
魅力:19
主義:名利
政策:地勢研究(Lv4)(謀略と支援に長けた施政をおこなう)
親愛武将:法正、孟達、楊脩、劉備
嫌悪武将:張粛
『三国演義』においては、出っ歯で風貌の醜い男とされています。
ただシリーズの1では魅力81で、『三國志4』までは80前後もありました。そこからゆっくりと落ちていった形ですね。
本作では統率・武力も低く、劉璋とどっこいどっこいといったところです。
個性について
言毒:特定範囲内の敵ユニットが「挑発」になったさい、期間を延長。
策士:計略で優遇。
功名:命令設定で、「追撃」不可、事後命令「退却」が選択不可。
高慢:一定兵数以下で自ユニットの全能力が低下。
戦闘向きではないですし、出陣させる必要性はないとは思います。内政で役立てていくのがいいでしょう。
陣形と戦法
雁行、長蛇
兵器があればまだ都市攻めをサポートできましたが、野戦陣形のみですね。
混乱:「混乱」付与。対拠点可。
挑発:「挑発」付与。対拠点可。
罵声:敵の士気+攻軍ダウン。対拠点可。
「言毒」があるので、「挑発」で相乗効果が狙えますが、出陣させること自体がリスクになりますね。
総評
張松は知力・政治に特化した文官タイプの武将です。
統率・武力は20以下で、しかも「高慢」持ちのため、戦闘には不向きといえます。
兵器などもありませんので、内政をまかせたほうがいいでしょう。魅力も低いため、できることはけっこうかぎられてきますね。「策士」があるので、計略につかうのもいいかと。
次回は孟達を予定しています。【追記】次回出来ました。