『三國志14』武将能力:夏侯覇の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その121】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第121回目は、夏侯淵の子で蜀に亡命した夏侯覇(かこうは)についてお届けします。前回の郭淮は以下のリンクから。
人物について
夏侯覇、字は仲権(ちゅうけん)。沛国・譙県の人です。
父は夏侯淵、娘は羊祜の妻となっています。
夏侯淵には7人の子がいて、夏侯覇はその次男でした。『三国演義』では長男になっています。
夏侯淵が定軍山で蜀の黄忠に斬られると、夏侯覇はつねにかたき討ちを考えていました。
曹真が蜀の討伐をおこなうと、夏侯覇はその先鋒をつとめます。
しかしこのとき、峡谷に陣営を築いたため、蜀軍の包囲にあってしまいます。
奮戦しているうちに、運よく援軍が来てくれたので、この窮地を脱することができました。
夏侯覇はのちに右将軍となり、隴西に駐屯しました。兵士を大切にし、異民族を手なずけていたことから、評判がよかったといいます。
それからは、征西将軍の配下に組み込まれます。
当時の征西将軍は、夏侯覇の従子(おい)の夏侯玄でした。夏侯玄は、当時権力を持っていた曹爽の外弟です。夏侯覇も曹爽に目をかけられていました。
司馬懿がクーデターを起こし、曹爽を処刑すると、夏侯玄は朝廷に呼び出されます。
これを知った夏侯覇は、自分にも危険がおよぶと考え、内心恐れていました。
しかも以前から仲の悪かった郭淮が、夏侯玄の後釜となって征西将軍に任命されたのです。
もはや一刻の猶予もならないと、夏侯覇は蜀へ亡命します。
しかしその道のりは、平坦なものではありませんでした。
途中で深い谷に迷い込んでしまい、食糧も尽きてしまいます。
馬を殺して食いつなぎましたが、足も傷つき、どこへ進んでいいのかわかりません。
部下の者をやって周囲を探させたところ、蜀のほうが夏侯覇の情報を聞きつけて、迎えに来てくれました。
蜀の天子(皇帝)である劉禅の妻は、夏侯覇の従妹(いとこ)の夏侯氏の娘でした。
というのも、夏侯氏が13か14歳のころに、たきぎを取りに出かけたときに張飛につかまり、良家の娘と知ってそのまま妻にされてしまいました。
夏侯氏は娘を生み、その娘が劉禅の妻になったのです。
夏侯淵が戦死したとき、夏侯氏は「埋葬してほしい」と願い出ていました。そのことから劉禅は、夏侯覇と会うと、
「そなたの父は、いくさの中で命を落としたのだ。わたしが殺したわけではない」
といいわけをしました。また自分の子を指さして、「この子は夏侯氏の甥だ」といいました。
そして夏侯覇に爵位や恩寵を賜り、厚遇したのです。
このあとの夏侯覇に関する記述は、姜維とともに魏の王経を破ったという話があるぐらいです。
『三国演義』においては、姜維の片腕として、北伐で活躍しています。鄧艾との戦いで空城の計にかかり、司馬望に矢を浴びせられて戦死していますね。司馬一族については以下のリンクを参照してください。
今回はそんな夏侯覇の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:79
武力:84
知力:77
政治:55
魅力:71
主義:覇道
政策:鶴翼強化(Lv4)(鶴翼陣形の効果が上昇)
父親:夏侯淵
親愛武将:夏侯玄、夏侯氏、姜維、曹爽、張嶷
嫌悪武将:郭淮
統率・武力・知力は80前後なので、戦闘ユニットとしてはバランスが取れていますね。
知力は、シリーズ初期は50~60台でしたが、『三國志7』からは評価されて70台前半になり、『三國志9』からは現在の数値になりました。
夏侯覇が蜀に亡命したのち、張嶷に「あなたのことは旧知の仲のように思っています」といい、よしみを結ぼうとしました。
しかし張嶷は、
「おたがいに相手のことはよくわかっていません。3年後にまたその言葉をおっしゃってください」
といわれました。
そのあたりがどうなったのかは不明ですね。
個性について
掃討:自ユニットの攻軍が上昇(艦船、兵器以外)。
長躯:自ユニットの士気が低下しにくい。
果敢:自ユニットが「足止」にならない。
動転:兵站切れしたさい、自ユニットの士気が低下しやすい。
そうですね。「堅守」が「掃討」になってますし、「不屈」が「動転」になっているなど、郭淮がベースになっている感じはありますね。
しかし実用的な個性がそろっているので、使いやすい戦闘ユニットといえるでしょう。
陣形と戦法
魚鱗、鋒矢、鶴翼
安定性を求めるなら「魚鱗」か「鶴翼」がいいかと。
突撃:ダメージ+敵の士気ダウン。
鯨波:味方の破城+敵の攻軍ダウン。対拠点可。
攪乱:敵の機動ダウン。
足止:「足止」付与。
ダメージ技の「突撃」を使っていくぐらいでしょうか。全体的に平凡な感じではありますね。
総評
夏侯覇は郭淮のように統率・武力・知力も高めで、バランスの取れた武将です。
攻軍がアップする「掃討」や、士気の低下を防ぐ「長躯」といった個性もあり、ステータス以上の能力を期待できるでしょう。
使いやすい武将なので、多方面で活躍できるかと思います。
次回は夏侯玄を予定しています。【追記】次回出来ました。