EU4のアジア強化DLCで真の中華帝国をめざす(1)
アジア強化DLC「Mandate of Heaven」の新要素については以前の記事を参照。
明でプレイするか日本でプレイするか迷ったあげく、やはり明でプレイすることにしました。
未プレイの人にも理解できるように解説していきます。
日本は以前にけっこうやったのですが、明ではほとんどプレイしていません。
プレイ感覚が他の西洋国家とそれほど変わらなく感じたので、追加要素のあるDLCを待っていました。
そのためほぼ初見プレイ。
ただ普通に明で領土拡大プレイしてもあまりおもしろくなさそうです。
そこで、じっさいに中華帝国が理想とした国家体制――すなわちみずからが世界の中心となり、周辺国には「朝貢(貢物)さえすれば仲良くしてやる」という、「万民が平和に暮らせる世界」を築きあげます。
今回のDLCの新要素である「朝貢国システム」を楽しむためのプレイとして考案。
戦争をしても敵国を滅ぼさず、朝貢国に仕立てていくという平和的プレイです(中華思想的見解)。
プレイ環境ですが、「Mandate of Heaven」までのDLC全部入り。
ゲームのバージョンは1.20。
とりあえずゲームスタート。
まずはBGMカスタム機能を利用。
アジア音楽のDLC「Kairis Soundtrack」「Kairis Soundtrack Part II」のみにして、それ以外のチェックマークをはずす。
これでゲームの雰囲気がアジアっぽくなります。雰囲気は重要。
このBGMをカスタムできる機能は便利です。
ききたいBGMだけを選ぶことができるし、MODで追加した音楽も題名が表示されます。
アジア系BGMのCDなどを持っている人は、自分でMODを作成して組み込むといいかと。
明の領土。
開始の時点ですでに列強トップ。経済状態もよい。
北には宿敵のオイラト・モンゴルコンビ。
君主の英宗(朱祁鎮(Qizhen Zhu))は無能の「政治1/外交1/軍事1」。
しかも「関係改善 ー20%」。
この能力の低さは、土木の変でオイラト軍の捕虜になったことに由来しているのかもしれません。
土木の変において、オイラトとの戦争の原因は朝貢貿易です。
明は朝貢にきた使者に、その人数に比した金品を下賜しましたが、
「だったら、使者たくさんおくったら、たくさん金品もらえるんじゃね?」
と、もっともな考えにたどりついたオイラトは、明がさだめた枠をはるかにこえる何千人という使者をおくって金品をまきあげ、明の国庫を圧迫するようになりました。
明もさすがにふところがきびしくなり、下賜する金品を減額したり、約束した皇女との婚姻を反故したりなどの対応をし、順調に友好度をさげつづけたところ、ついにオイラト(+モンゴル)が明に侵攻。
これに対し、宦官にそそのかされて英宗は自ら軍を率いて出陣。
1449年のことです。
英宗の御尊顔。
オイラトを率いるのはエセン(khan Esen Choros)。
EU4での能力は「政治3/外交3/軍事5」。
さすがに軍事力1が軍事力5にはかなわなかったのか、明軍は土木堡の地でオイラトに敗れ、英宗は捕虜に。
天子(皇帝)が捕まったという前代未聞の大惨事に、
「いそいで新しい天子を立てよう」
とのことで選ばれたのが英宗の弟・朱祁鈺(Qiyu Zhu)です。
7代目天子・景泰帝となります。
EU4でも後継者になっていて、能力は「政治1/外交1/軍事2」と英宗よりちょっとましていど。
エセンはさらに北京をも攻撃しましたが、必死の抵抗にあって退却。
明との朝貢貿易は必要なので、英宗を釈放して和平します。
無事に生きてもどれた英宗ですが、明ではすでに弟が天子に。
いまさら英宗を天子に復帰させるわけにもいかないので、有名無実の「太上皇」とし、めんどうを起こされないよう軟禁します。
景泰帝が病気で崩御したのち、英宗は天子に復帰。
6代目と8代目の天子をつとめたため、「正統帝」「天順帝」という二つの帝名をもつことになります。
ややこしいので中国では英宗とよばれることが多いです。
ちなみにこの兄弟についての中国の本。
「兄弟情仇」の副題。絵をならべるとなんか変な感じに。
なぜか彼らを思いだしました。
長くなりましたが、そんな英宗ひきいる明での世界平和的朝貢体制構築プレイです。
ゲーム開始は1444年。
オイラトとのたたかいのあった(そして英宗が捕まった)土木の変は1449年。
その年に土木の変イベントがあるのかは不明。
このあたりも楽しみにしたいところです。
基本的には巻き戻しなしの一発プレイなので、うまくいかない可能性もありますが、そうなったばあいでもプレイを継続します。