『World War II: Panzer Claws』レビューと感想・評価:第二次世界大戦の戦車戦をメインにしたRTS
第二次世界大戦を舞台にしたRTS『World War II: Panzer Claws』。2002年11月15日にPCで発売され、2004年1月14日にはTopware InteractiveによってSteamで配信されました。
もとのPC版はEidos Interactiveがパブリッシャーを務めていました。Eidos Interactiveは、いまではスクウェア・エニックス(ヨーロッパ)と統合してしまいましたね。「Deus Ex」シリーズで知られている会社です。
今回は本作のSteam版のレビューと感想・評価をお届けします。
ティーガーⅡ戦車を操作しよう
本作は戦車戦に主眼がおかれています。
Steamで配信されているゲームですが、ゲームをスタートするとCDキーを入力しなければならないのが面倒くさいです。昔のゲームなのでしかたないのかもしれませんが、Steamで販売するならこのあたりの手間は省いてほしいものです。
あと現在のPCでプレイしようと思うと、やはり解像度が気になります。基本的には全画面プレイになりますが、モニタによっては横長に引き延ばされたようなグラフィックになります。
とりあえずチュートリアルからはじめます。RTSなので大部隊をうごかすゲームですが、チュートリアルの最初はティーガーⅡ戦車の操作のみなのでわかりやすいです。
とりあえずチュートリアルの指示どおりに進んでいきます。いまの一般的なRTSとちがって、移動が右クリックなのが慣れません。あと拡大がマウスホイールをうしろにまわすのも、いまの一般的なゲームと逆です。このあたりはやはり時代を感じます。
しばらく進むと、敵戦車が3台あらわれて戦闘になりました。
敵への攻撃は敵を直接クリックするだけではおこなわれません。画面下にある赤いターゲットマークをクリックしてから照準を表示させ、その照準を敵を合わせたのちにクリックしないといけないので面倒です。
それと、リアリティを出すためなのか、戦車の砲台の旋回速度がすごく遅いです。周囲に敵が現れたときには、対応するのは困難でしょう。むやみに突っ込んで戦ってはいけないということなのだと思います。
それと敵戦車が固いです。このため、戦闘にかなりの時間がかかります。
こちらもティーガーⅡなので装甲は厚いため、敵の攻撃にはしばらく耐えることができます。長いたたかいのすえに敵戦車3台を破壊しました。戦闘に時間のかかるゲームです。
仲間と戦おう
先ほどの戦闘で弾をだいぶつかったので、補給をしなければなりません。
本作では、それぞれのユニットには弾数制限があって、いちいち補給しないといけないのがちょっと面倒です。いまはティーガーⅡ一台だけですが、ユニットが増えてくるとこのあたりの管理が大変になるかと思います。
さらに進むと、戦車団と歩兵団を仲間に加えることができました。
ただこのゲーム、ユニットがかなりの広範囲を勝手に動きまわり、収集がつかなくなることがあります。こちらの命令をなかなか聞いてくれません。
そのため集団戦になると、仲間がどこにいるのかよくわからなくなり、なにがなんだか状態になります。ユニット管理が大変ですね。
ちなみにユニット選択で範囲指定をすると、写真のようにマス目状で範囲が表示されます。RTSですが、ユニットの停止位置はこのマス目に沿っています。
敵のバンカーは守りが堅いので、空爆をおこなって攻撃します。
空爆の方法ですが、まず爆撃機を選択してから、バンカーを選択するだけです。飛行ユニットは攻撃対象を指定すれば勝手にどこからか飛んできてくれるので、管理する必要はありません。地上戦が煩雑だけに、このあたりは楽でいいですね。
ただ爆撃できる回数はきまっているので注意が必要です。
シナリオについて
シナリオは大きく分けて4種類(4カ国)で、ドイツ、フランス、ソ連、アメリカがあり、合計で40以上になります。それぞれの陣営では、第二次世界大戦に即したシチュエーションでミッションが展開されていきます。
フランスの場合はレジスタンスシナリオがあり、歩兵を中心としたゲーム展開になっています。歩兵戦になると大量のユニットを動かさなければならないのでけっこう大変です。
総評
総評としては、ゲーム自体は悪くないのですが、なにぶん昔のゲームなので操作性に難があります(慣れないだけかもしれませんが)。
それとやはりユニット管理が大変ですね。昔のゲームということもありますが、このあたりが洗練されておらず、マイクロマネジメントがかなり必要になります。
いまは『Company of Heroes』などの遊びやすいメジャーなミリタリーRTSもあるので、いまからWW2のRTSをやりたい人はそちらから手をつけたほうがいいかと思います。