『Faces of War』レビューと感想・評価:兵士一人ひとりに焦点をあてたWW2のRTS
前回につづき、今回も第二次世界大戦のRTSを紹介します。取り上げるゲームは『Faces of War』です。前回の記事は以下のリンクを参照してください。
本作はBest Wayが開発し、1C Entertainmentによって2006年9月8日にSteamで配信されました。Best Wayはウクライナのデベロッパーで、本作は初期作『Soldiers:Heroes of World War II』の続編という位置づけになります。同社は第二次世界大戦を舞台にしたRTSのヒット作『Men of War』のデベロッパーとしても知られています。

今回は『Faces of War』のレビューと感想・評価をお届けします。
兵士ユニットの操作について
一般的なRTSは集団戦に焦点を当てていますが、本作では兵士一人ひとりをあやつる形で任務をこなしていきます。ステルスRTS『Commandos 2』に近いかもしれませんが、本作ではステルス要素自体はあまりありません。
画像を見てもらえばわかりますが、各兵士は自分のインベントリをもっています。『ディアブロ』などハック&スラッシュ系のRPGでおなじみのあれです。武器や持ち物も、兵士ごとに変更できます。
また他のRTSのように兵士の弾薬は無限ではなく、インベントリにある分だけしか使えません。画像では箱から武器や弾薬を取り出して、それを自分のインベントリに入れているところです。弾薬などのリソース管理が必要になってくるでしょう。
武器にはマシンガンやスナイパーライフルなど、さまざまな種類があります。兵科というのは決まっていないので、武器を使い分けることができます。
ここで注意が必要なのですが、武器ごとに弾薬の種類が違います。そのため複数の武器を持つと、そのぶん弾薬も複数必要になり、インベントリを圧迫することになります。複数のユニットを動かすばあいは、あるていど役割分担をしておくといいでしょう。
マシンガンによる射撃シーンです。銃の構え方がアサルトライフルっぽい感じになっていて気になります。
遮蔽物がある場合は、どこでカバーができるかを移動前に表示してくれます。敵と戦うときはカバーできる場所にまず移動してから銃を撃ちましょう。
複数の兵士を操作する場合は、指令をあたえればそれぞれ自動的に射撃などをおこなってくれます。また手りゅう弾の投擲も、指示をだせば誰か一人がおこなってくれます。全員でなげることも可能です。昔のゲームにしてはシステムが洗練されていて、よくできているという印象です。
ミッションの途中にある司令部です。ここで兵士が2人、仲間に加わりたいと志願してきました。画面下のアイコンから「仲間に加える」アイコンを選んで兵士をクリックすれば仲間になります。
戦車ユニットの操作について
本作における戦車は、スタンドアローンで動かすことはできません。誰かが乗り込むことによって操作が可能になります。また乗り物によって搭乗人数もそれぞれちがいます。画像の戦車のばあいは5人まで乗り込むことができます。他のRTSとは違い、戦場のミクロな部分に焦点を絞っているのがわかります。
乗り物には燃料があり、補給してやらなければなりません。この補給もリアル志向になっています。
補給方法ですが、まず兵士を操作してドラム缶を持ち上げ、給油車のガソリンをドラムに入れます。そのあとに戦車のところまでそのドラム缶を運んで、戦車にガソリンをいれなければなりません。

たしかにこのあたりは、遊びやすいように省略してもよかったような気がします。
総評
総評ですが、兵士の操作がメインになるRTSをプレイしたい方には適したゲームかと思います。それぞれの兵士にイベントリがあるので、誰がなにを持つかなどを考えるのも面白いでしょう。司令官としてではなく、兵士として戦場を体験するRTSになっています。
ちなみに本作をWindows10でプレイしていますが、強制終了がかなり多いです。OSの問題なのか、ゲーム自体が落ちやすいのかはわかりませんが、ミッションの最後など、落ちてほしくないところで落ちます。

昔のゲームなので仕方ないかもしれませんが、強制終了でゲームが進行しないことでかなりストレスがたまりますね。
ゲーム自体は遊びやすいので、小部隊をあやつったRTSをプレイしたい人には良いと思います。