『Roguebook』レビューと評価、感想ーMtGデザイナーによるローグライク戦略カードゲーム、日本語サポート有り【Steam】
「マジック・ザ・ギャザリング(MtG)」のデザイナーであるRichard Garfield氏のシステムを搭載したデッキビルド型ローグライクカードゲーム『Roguebook』。Abrakam Entertainment SAが開発し、Naconによって、2020年3月7日にSteamで配信されました。
『Slay the Spire』のキャラクターを変えただけでシステムほぼおなじみたいな、焼き直し的な作品も多くなってきましたね。
ただ本作はカードを出しあってバトルするだけではなく、ヘクスマップの探索もあり、オリジナリティを出す方向に力が入れられています。
今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。
どんなゲーム?
本作は、いわゆる『Slay the Spire』のような、デッキビルド型のローグライクカードゲームです。
2017年3月8日に『Faeria』というゲームがSteamでリリースされましたが、本作はその開発スタッフによる作品となっています。世界観も『Faeria』を引き継いでいます。
まあ、課金要素があるんで、無料配布してもいいゲームなんですけどね。
『Faeria』は筆者もプレイしていましたが、対戦型のカード+ボードゲームです。カードを出しあうだけでなく、ボード上でコマ(ユニット)を動かして戦うといったチェス的な要素が加わっています。
本作もそれと似たようなコンセプトで、自動生成されたヘクスマップの上でプレイヤーを動かし、敵とぶつかったときにカードバトルになります。
ゲーム的には初心者でも遊びやすい、ぬるめの内容になっています。
マップも自由に行き来できる(後戻りができる)し、ローグライク系のゲームにしては簡単なほうですね。
どちらかといえば、カードゲーム+RPGに近いような感じです。
特徴としては、バトル時のヒーローは2人になっています。
そうですね。複数主人公のデッキビルド型カードゲームはそこそこ存在しています。
本作では前衛と後衛に分かれていて、それぞれで役割があります。この組みあわせやカードの出し方によって、ゲームの戦略性が高まっています。
次にユーザー評価を見ていきましょう。
ユーザーの評価
本作のSteamでの評価ですが、「ほぼ好評(73%、249人中)」になっています。
さすがに『Slay the Spire』のフォロワーゲームが増えすぎたせいで、ユーザーの目が肥えたというか、評価が厳しくなっている点は否めませんね。
ある程度ちゃんとつくれば、そこそこ面白くはなりますからね。
本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。
・ビルドの範囲が広く、自由度が高い。
・ユーザーフレンドリーなシステムのわかりやすさ。
・コンボの順番を考えるのが楽しい。パズルゲームのようだ。
・自由にマップを移動できる気軽さが好き。
・2人のヒーローの組み合わせによって、戦略性に高いバラエティがある。
・世界観とビジュアルが良い。
・移動が面倒くさく、なにをするにも時間がかかる。
・1試合が長い。コンボを考えるのに時間がかかってしまう。
・ゲーム速度が遅いため、テンポが悪い。
・パズル要素がとにかくうざい。
遊びやすさ、ゲームの理解のしやすさについては全体的に好評価になっています。
一方、ゲームテンポの悪さ、とくにパズル要素には多くの不満が見られますね。
筆者も、あんまりよけいな要素はつめこまず、すんなり遊ばせてくれるゲームのほうがいいかなとは思いました。
総評
ゲーム自体は面白いです。
この手のデッキビルド型ローグライクをあまり遊んだことのない方でも、わりと楽にシステム把握はできるでしょう。
ただ、あるていど『Slay the Spire』系のゲームをプレイしている方には、ものたりなさのようなものもあるかもしれません。
『Slay the Spire』フォロワーが多数存在する現状、意見がきびしくなってしまうのは仕方がないことかもしれませんが、ゲーム自体はじゅうぶんに楽しめるつくりになっています。
買って損はありませんので、気になる方はプレイしてみるのがいいかと思います。