『三國志14』武将能力:孫晧の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その152】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第152回目は、呉の最後の天子(皇帝)・孫晧(そんこう)についてお届けします。前回の杜預は以下のリンクから。
人物について
孫晧、字は元宗(げんそう)。孫権の孫で、孫和の子です。別名を彭祖(ほうそ)、字を晧宗(こうそう)といいます。
孫晧を語るには、まずその父親の孫和の境遇から語ったほうがわかりやすいかと思います。
孫和は孫権の次男で、孫権の長男・孫登が若死にしてしまったことから、後継者候補になっていました。
しかし孫権が孫覇を寵愛するようになると、呉は孫和派と孫覇派に分裂して争いを始めます。しかも讒言によって孫権は孫和を疎むようになりました。
孫和は陸遜に助けを求めます。しかし陸遜までもが孫覇派の讒言にあい、このことから陸遜は憤死してしまいました。
そうですね。
後継者争いは激化し、最終的には孫和は幽閉、孫覇は自害を孫権から命じられました。
そして幼い孫亮が新たな太子に立てられたのです。
この後継者争いを「二宮事件」といいます。このあたりの顛末については『三国志博奕伝』(文春文庫)を参照してください。
孫和は幽閉の中、自害してしまいました。子の孫晧は、ほかの兄弟たちとともに、生母の何氏に育てられます。
3代目の天子・孫休が亡くなると、左典軍の万彧(ばんいく)、丞相の濮陽興(ぼくようこう)、左将軍の張布などの後押しにより、孫晧は23歳で天子の座に付きます。
優秀な人物だったからです、このときはまだ。
天子になったばかりのころの孫晧は、民を思いやり、貧民に施しをするといった名君でした。
ところが、やはり権力を持つと人が変わってしまうものなのか、やがて傲慢となり、酒や女色を好むようになりました。
濮陽興と張布は、孫晧を天子にしてしまったことを後悔しました。そしてこのことが孫晧に伝わってしまい、二人は処刑されてしまいます。
孫晧の暴虐はひどくなる一方で、さらには新しい宮殿を造るなどの浪費も始めました。木材が無くなれば墳墓を壊して材料とし、その出費は巨万に上ったといいます。臣下たちは諫めましたが、孫晧は聞き入れませんでした。
また万彧も、孫晧に対して不満を持っていたことから疎まれてしまい、宴会のときに毒酒を飲まされそうになりました。給仕がその毒の量を減らしたため、万彧は助かりましたが、このことから万彧は自殺してしまいます。
やがて晋の杜預と王濬が、大軍をもって呉へと攻め込んできました。王濬の率いる水軍が先頭を切って呉の都に迫ると、孫晧はみずからを縄で縛り、さっさと降伏してしまいます。
こうして呉は滅びました。
晋に降伏した孫晧は田畑をあたえられ、さらに穀物や銭、絹、綿などが毎年支給されました。
そしてとくになんの苦労もなく、42歳で洛陽で亡くなったといいます。
現実は物語のようにはいきませんからね。
今回はそんな孫晧の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:13
武力:28
知力:31
政治:6
魅力:4
主義:我道
政策:侵略荒廃(Lv1)(部隊が移動した敵勢力の地域の開発が減少するようになる)
父親:孫和
親愛武将:岑昏、万彧
嫌悪武将:韋昭、歩闡、留平、楼玄
劉禅ほどではありませんけど、「暗愚」といった感じのステータスですね。
シリーズでは『三國志3』で初登場しますが、そのときは武力70・知力62・政治51・魅力46と悪くはない数値でした。
筆者的には、中途半端なステータスにするより、劉禅みたいに極端にしたほうが逆にキャラクターが際立つとは思います。
個性について
使役:府の上にいると、部隊の全能力が上昇。
徴税:地域担当官に任命すると金が上昇しやすい。
猪突:命令設定で、敵近接時「無視」、自主退却「許可」が選択不可。
浪費:自ユニットの兵糧消費が増加。
悪名:自ユニットの占領範囲拡大に必要な兵士が増加。
「浪費」持ちなのがきついですね。しかも「悪名」もあるので土地塗りつぶしにも使いづらいですし、戦場に出す必要はなさそうです。
陣形と戦法
魚鱗、鶴翼
どのみち出陣させないほうがいいでしょう。
挑発:「挑発」付与。対拠点可。
出陣させても兵糧の無駄遣いですしね。出陣させないのが一番です。
総評
暗愚な呉の天子である孫晧は、それにふさわしい能力と個性の持ち主です。
劉禅に比べればステータスは上ですが、「浪費」「悪名」といったバッド個性を持っているため、出陣させるだけで兵糧にダメージを与えてきますし、土地塗りつぶしでも微妙なことになります。
政治・魅力は1桁台なので、内政をこなすのも厳しいですね。
次回は王濬をお届けします。【追記】次回出来ました。