『Harold Halibut』評価は「非常に好評」 レビューと感想ーグラフィックが素晴らしい【Steam】

ゲーム評価アドベンチャー, レビュー

Harold Halibut

人形をつかった手作り感のあるストップモーション風アニメのアドベンチャーゲーム『Harold Halibut』。

ドイツのデベロッパーSlow Brosによって、2024年4月16日にSteamで配信されました。PS5/Xbox Series X|Sでもリリースされています。

実際に動いているところを見るとけっこうすごいのニャ。

ゲームというかストップモーション映画という感じですね。

今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。

 

どんなゲーム?

Harold Halibut

本作は10年もの期間をかけてつくられた、ストップモーション風のアドベンチャーゲームです。

手作りした登場人物やオブジェなどを3Dスキャンで取り込み、それらをCG上で動かすといった手法がつかわれています。

一つひとつ実際につくったのニャ。手間がかかるのニャ。

背景の建物まで実際に自作していますしね。

本作の内容ですが、宇宙植民船「フェドラ1」がどこかの星の海中に不時着し、そのまま50年以上が過ぎたという設定です。

乗組員である主人公・ハロルドは、そんな「フェドラ1」の中で便利屋の仕事をしていました。敵と壮絶なバトルをするとかそういう刺激的な展開はなく、未来の見えない「フェドラ1」の中で、どこか奇妙な住民たちとともに、ただただ日常が過ぎ去っていくといった感じです。

なんか昔PSであった『プラネットライカ』みたいな感じがあるのニャ。

『プラネットライカ』ほどは尖っていませんが、雰囲気的には似たところがありますね。

ハロルドは住民たちの悩みを解決しつつ、「フェドラ1」での日常を送っていきます。そのため、物語はかなりスローテンポで進んでいくのですが、そもそもストップモーションアニメのストーリーはスローテンポなものが多いので、ある意味基本に忠実ともいえます。

CGの造形や「フェドラ1」での日常生活を楽しむ視点で、本作を楽しむのがいいでしょう。

世界観や芸術性を楽しむ感じなのニャ。

筆者は『シベリア』シリーズとか、この手のレトロ感のあるゲームは好きなのですが、ハラハラドキドキの展開を期待している人には、本作はスローテンポに感じられるかもしれません。人を選ぶ作品ともいえますね。

基本的に一本道なので、複雑なアドベンチャーゲームを嫌う人には逆によいかもしれません。10時間ちょいぐらいでクリアできますので、長さ的にもちょうどいい感じとは思います。

 

ユーザーの評価

本作のSteamでの評価ですが、「非常に好評(80%、150人中)」になっています。

非常に好評だけど、ちょっとギリギリな感じニャ。

本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。

良かった点

・温かみのある素晴らしいキャラクターたち。

・ストップモーション風のグラフィックがすごい。

・SF作品としての作り込みがある。

・まったりと世界観に浸ることができる。

悪かった点

・ゲーム展開のテンポが遅い。

・移動が遅いのでイライラする。

・基本的におつかいクエストばかり。

・基本的に一本道でゲームを進めていくだけ。

ゲーム展開の遅さや移動の面倒さから、最近のゲームに慣れている方には不評ですね。グラフィックに関しては全員が称賛しています。

 

総評

アドベンチャーゲームというよりも、「動かせるストップモーションアニメ」といった内容です。

ゲームを遊ぶというより、ちょっと展開の遅い映画を観ながらキャラクターも動かせるといった感じでしょうか。難解なフランス映画を観るのが好きな人には合うのではないかと思います。

あとハードSFが好きな人にもいいかもしれません。

逆に刺激的な展開をもとめる方、ゲームとして楽しみたい方には、本作は合わかなという気はします。

なんにしろグラフィックはすばらしいので、いちど動いている映像を見てほしい作品です。