バイキングの村をまったりと育てていくRTS『Valhalla Hills(ヴァルハラヒルズ)』レビューと感想・評価

2020年5月27日ゲーム評価シミュレーション

VH1

バイキングたちの村を建設し、育てていくステージクリア型のRTS『Valhalla Hills(ヴァルハラヒルズ)』のレビューと感想・評価をお届けします。

本作はFunatics Softwareが開発し、Daedalic Entertainmentによって2015年12月3日にSteamで配信されました。また2018年6月8日にはPS4のダウンロード専用ソフトとして『Valhalla Hills:Definitive Edition』が配信されています。

RTS(リアルタイムストラテジー)は名前通り、リアルタイムで操作しなければならないので基本的に忙しいゲームが多いのですが、本作はゆっくりと村づくりができるのでRTS初心者にもプレイしやすいかと思います。

本作をじっさいにプレイをしながらかんたんに解説していきます。また最後には本作の感想や評価について述べていきます。

 

村を作ろう

開始直後、なにもない場所にバイキングたちがなげだされます。

その場に落ちている資源をつかっていろいろつくらなければならないのですが、木材が尽きるとなにもつくれなくなって手詰まりになります。木こり小屋を最優先で建てましょう。

ローグライク村開発ゲーム『Way of Gold and Steel』でもそうでしたが、この手のゲームは初動を間違えるとそのまま負のスパイラルに落ちてしまうことが多いです。

木こり小屋ですが、当然木の多い場所に建てればユニットの移動距離が減りますので、作業効率が高まります。

つぎに石斧などの作業用工具が必要になりますので、道具メーカーをつくりましょう。本作ではユニットが好き勝手になんでもつくれるというわけではなく、道具を持たせる必要があります。

それと資源としての「石」がたりなくなるので、岩場の近くに採石場をつくりましょう。

この3つの建築物ができれば、とりあえず生産で行き詰まることはありません。

ただこのゲームはリソースがかぎられているので、無駄なものをつくっていると、あとあとなにもできなくなるという事態に陥ることもあります。なんでも建てるよりは、必要に応じて建設するのがいいでしょう。

食糧を得るための手段としては狩猟小屋漁労小屋小麦農場などがあります。

小麦はそのまま食べることはできませんので、製粉所パン屋を建てる必要があります。これらをつくっておくと食料供給が安定します。

 

戦闘とゲームクリア方法

村人が敵と接触し、戦闘が発生しました。

基本的にこちらから敵のテリトリーに踏みこまないかぎりは戦闘は起こりません。果物をとりに行こうとしたところを敵に発見されたようです。武器をもっていないのであっさり殺されてしまいました。

ユニットの移動指示ができないため、他の仲間たちもどんどん敵につっこんでいっては殺されてしまいます。このゲームの一番やっかいなところですね。

本作ではユニットに武器を持たせることもできます。敵がいるとバイキングたちが無駄死にしたり、行動範囲が制限されてしまいます。戦わなくていい位置にいる敵は無視してもいいですが、村のそばにいる敵は対処しておいたほうがいいでしょう。

多大な犠牲をはらって、夜までになんとか敵の撃退に成功しました。これでしばらくは安全です。しかし本作はリソースがかぎられているので、ユニットは極力減らさないほうがいいでしょう。

ステージのクリア方法ですが、マップ上のどこかにあるポータルを開くことで次のステージに行くことができます。ステージクリア型のゲームになので、苦労してつくった村ともここでおさらばになります。

ポータルを開く条件ですが、村人の行動範囲がポータルのそばにおよんでいなければなりません。逆にいえば、建物を建てるなどして村の範囲を拡張させ、ポータルに近づける必要があります。

ポータルを開くと番人があらわれて戦闘になります。兵士を用意して戦闘をするか、祭壇をつくって番人の怒りを鎮めるかのどちらかをしなければなりません。

ポータルをくぐることによってステージクリア。あとはこれを繰り返していきます。

 

総評

総評ですが、ゲーム自体は他のRTSに比べてかなりぬるいです。

RTSでよくあるような、敵が生産をおこなってこちらに早期ラッシュを仕掛けてくるみたいなのもありません。敵のテリトリに触れないように村づくりをしていけば、まったりプレイできます。

ただあまりまったりしすぎるとリソース不足になります。ゲーム的には、かぎられた資源をどうやってつかっていくか、資源が尽きる前につぎのステージに脱出できるかが重要です。このあたりはパズルゲーム的な要素もあるといえるでしょう。

ゲームのぬるさと、なんどかステージクリアまでやるとあとはその繰り返しなので、リプレイ性が低いかなという気はします。要は飽きやすいということです。steamでの評価もその点についての指摘が多い感じですね。

しかしバイキングたちがコミカルにうごきまわるのを見ているだけでも案外楽しい。そして時間とともに移り変わる村のグラフィックがとてもいいですね。

またユニットを直接動かすのではなく、指示をあたえて仕事をしてもらうという形なので、『Majesty 2』のような監督業的RTSが好きな人には楽しめるでしょう。

RTSでありがちな開幕ラッシュなどのいそがしいことはせず、まったり村づくりしたいという人には適している作品だとは思います。

それと本記事は旧ブログ「マイナーな戦略研究所」の2017年6月17日の記事を再編集したものになります。今後も現在のブログへの引っ越しに伴い、以前のレビュー記事のリライト移行も少しずつおこなっていく予定です。