『Hexarchy』レビュー・評価・感想ー1時間で遊べるデッキ構築型4Xカードゲーム【Steam】

ゲーム評価シミュレーション, レビュー

Hexarchy

「シヴィライゼーション」シリーズのような4Xゲームにデッキ構築型カードゲームの要素を加えたシミュレーションゲーム『Hexarchy』。

Main Tank Softwareが開発し、Yogscast Games, Gamersky Gamesによって2023年10月19日にSteamで配信されました。

ローグライト的な要素のある「シヴィライゼーション」みたいな感じなのニャ。

今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。

 

1時間でプレイ可能な4X

行動はすべてカードで決定

本作はいわゆる「シヴィライゼーション」(以下「CIV」)シリーズのような4Xゲームです。

ゲームスタート時に開拓者をつかって都市を建て、偵察や戦士をつくって周囲を探索し、領土を広げて敵国を制圧ていくというところの流れは、CIVシリーズと変わりません。

本作の特徴としては、CIVシリーズがゲーム終了まで何時間もかかるのに対し、本作は1時間で終わらせることができます。

CIVはワンプレイが長いから、時間がないと気軽に遊べないのニャ。負けたときも長いぶん悔しいのニャ。

本作最大の特徴は、行動のすべてがカードに集約されている点です。

都市の建設、ユニットの生産から技術の研究まで、従来の4Xゲームではメニューから選ぶような要素が、すべて手札に配られたカードの使用によって実行されます。

なにからなにまでカードで決めるのニャ。

ようするに手札にある行動以外はできないことになるため、良い意味でプレイヤーの決断の範囲がせまくなります。

これによりテンポが非常に良く、操作の取捨選択にも戦略性が生まれます。デッキをうまく整えることで、自国の戦略に沿った展開が可能になります。

待ち時間はほとんど無し

ゲームはターン制ですが、1ターンのプレイがサクサク進み、AIやマルチプレイヤーとの対戦でも待ち時間がほとんどありません

短時間で決着がつくため、テンポ感が非常に心地よいつくりになっています。

これにより、マルチプレイであるような、他人のターン時にひたすら待たされたり、滅ぼされたあとに他人のゲーム終了をひたすら待たされたりみたいなことが避けられます。マルチプレイ向きの作品ともいえますね。

カードゲームとの融合

本作ではカードゲームと4Xが絶妙に融合しています。

毎ターンデッキからカードをひき、ハンマー(行動ポイント)の許すかぎりカードを使用することができます。

技術研究などですが、これもそういうカードを出すことで、新たなカードが展開されてデッキに入ります。

研究=新カードを獲得することなのニャ。

逆に陳腐化してしまったカードについては、破棄してデッキ圧縮ができます。

カードを引いて行動するたびに戦略が変わりますので、リプレイ性が高く、遊ぶたびに発見があります。

またマップはCIVとおなじヘクスタイルで構成され、資源・地形・ユニットの配置など戦略性も高く、文明ごとに異なるスタートカードや能力もあり、毎回異なる戦術が求められます。ただ文明は10個ぐらいなので、CIVとくらべるとだいぶ少なめですね。

基本的には常時戦争状態

短時間で決着がつくCIVなので、のんきに内政や外交をしている暇はありません

つねに滅ぼすか滅ぼされるかの状態なので、序盤から軍備をととのえておく必要があります。

交易の概念はありますが、外交の概念はないと思ったほうがいいですね。

全員的なのニャ。

逆にいえば、これがゲーム終了までのテンポを上げているともいえます。弱いところはどんどん滅びていきますしね。

 

総評

『Hexarchy』は、4Xゲームの複雑さとカードゲームのテンポの良さを絶妙に融合させた、非常にユニークな作品です。

1時間で決着がつきますので、「CIVは長すぎて対戦が難しい」という人にはちょうどよい作品といえるでしょう。

さっくり遊びたい人にはよい作品なのニャ。

そのいっぽうで、CIVシリーズのように濃厚な4X体験をしたい人には不向きともいえますね。マルチプレイがしたい人にはよいと思います。

デモ版もありますので、4Xゲームが好きな人、デッキ構築カードゲームが好きな人は一度試してみてください。