『オクトパストラベラー』はつまらない?理由と最後まで遊ぶための対策

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古典的JRPGと現在の技術を組み合わせた『オクトパストラベラー』。2019年6月8日にスクウェア・エニックスからリリースされました。

リリースされてからもう5年ぐらい経つのニャ。

続編である『オクトパストラベラー II』も2023年2月25日にリリースされています。

RPGとしては難易度が高い方で、ただ「戦う」コマンドを連打していれば勝てるわけではありません。敵の弱点でアーマーを割ってから攻撃をたたき込むということをしなくてはなりません。

面倒といえば面倒ですが、それが本作の特徴にもなっています。

ザコ敵でも適当に戦うと全滅させられるのニャ。

そんな難易度高めのRPGですが、「ストーリーが冗長でつまらない」「システムが不親切」「戦闘が長い」「キャラクターの入れ替えが不便」といった不満も多く聞かれます。

そもそもこのゲーム、クリア率が相当低いです。

最後までクリアした人は8%ぐらいで、買ったはいいものの10人に1人もクリアしていません

最後まで遊んでいる人があまりいないのニャ。

途中のレベル稼ぎの面倒さや、ボスの強さなどで心が折れてしまった人も多いとは思います。あと特定の宝箱を取るために、いちいち盗賊をパーティに入れないといけないという面倒さもありますね。

今回は本作がつまらない理由と、最後まで遊ぶための対策について述べていきます。

 

『オクトパストラベラー』がつまらない理由

本作は悪いゲームではありません。

むしろJRPGの正統進化ともいうべき作品です。

美しいドット絵や、極力わかりやすくしたマップ構成など、過去のJRPGをプレイしてきたユーザーにとっては遊びやすい作品になっています。

たとえば街中で買い物をしたい場合、わざわざ店の中に入らなくても、ドアのところで全部済ませてしまえるのですね。

ダンジョンも無駄に入り組んだ長い迷宮ではなく、コンパクトにまとまったマップ構成になっています。

キャラクターのシナリオを忘れたときも振り返ることができますし、ところどころユーザーフレンドリーにつくられているのがわかります。

ただ、そこまでユーザーフレンドリーにするのであれば、最後まで徹底したほうがいいんじゃないかという部分がかなり多く見られます。

10人に1人もクリアしていないゲームということは、90%以上の人が最後までプレイする気力がなかったということにもなります。

ちなみに『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』シリーズなどの大作でもクリア率はせいぜい30%以下なのですが、それよりもだいぶクリア率が低いということになります。

つまりここで「最後までクリアした10%以下の人は大絶賛」&「残り90%以上の人は途中であきらめてそっと離れていく(「途中までは面白かった」のような感想になる)」みたいな状況になってしまっているとは思います。

クリアした人は上位10%以内の猛者なので、自分で自分をほめてもいいとは思います。

クリアできた時点で上級ゲーマーなのニャ。

まずは最後までプレイが続けられない理由を述べていき、最後には「そっと離れていった人たち」が再度プレイできるような対策を考えていきます。

キャラクターの入れ替えが面倒

本作を面倒にしている要因としては、8人いるキャラクターの入れ替えです。

キャラクターの入れ替えは酒場でしかおこなえません。これがかなりの問題になっています。

たとえば『ウィザードリィ』や『ドラゴンクエストIII』などといった古典的なRPGは、酒場でのメンバー入れ替えだったので、この流れを引き継ぐために酒場になったのかもしれません。

しかしこれらの作品は、ゲーム中に頻繁にキャラクター交代をする必要はないのですね。

ところが本作は、場面場面で特定のキャラクターが必要になってきます。

特定の宝箱を開けたり、町の人たちの情報を探ったり、モノを盗んだり買ったりなど、そのたびにキャラクターの入れ替えをしなくてはなりません。

ボス戦もそうです。パーティメンバーが弱点属性を持っていないと、やはり入れ替えになります。

そしてそのたびに酒場へ行く必要があるので、ダンジョンから戻って、また向かってと、無駄に時間がとられてしまいます。あきらかに『ドラゴンクエストIII』などの作品での酒場とは、利用頻度が違うのです。

たとえば『ドラゴンクエストIV』だといろいろ特徴的なキャラクターがいます。その入れ替えを容易にするため、馬車というシステムを考案しました。控えキャラは馬車の中にいるので、フィールドですぐに入れ替えができるのですね。

こういうアイディアを本作でも出してほしかったというところです。

頻繁にキャラクター入れ替えが必要なゲームに、酒場システムはマッチしていないのニャ。馬車システムを考案した『ドラゴンクエストIV』はよく考えているのニャ。

現代のゲームなので、たとえばセーブ地点でキャラクター入れ替えができるなど、それぐらい緩くていいとは思います。それぐらい頻繁な入れ替えが必要なゲームです。

戦闘・レベル稼ぎが面倒

最近のRPGは、ゲームを進めていけば自動的に適したレベルになっていくようにつくられています。

レベル稼ぎが好きな人ならいいのですが、そういうのに慣れていないユーザーには、本作はきついでしょう。

というのも、本作は2章になった時点で、一気に必要レベルが20以上に跳ね上がります

「とりあえず他のキャラクターの1章をクリアしてから2章を遊べ」ということなのでしょうが、そうしたとしてもレベル20以上に達するには、自発的なレベル稼ぎが必要です。

本作はザコ戦にけっこう時間がかかりますし、オートバトルや戦闘モーションの早送りもありません。

レベル稼ぎに興味のない人にとっては、苦行の時間がひたすらつづくことになります。

現代人のほとんどは、そこまで忍耐力がないのニャ。クリア率のデータが示しているのニャ。

また2章のボスも強敵が多いので、プレイヤーの心をくじいてきます。

この2章を全員分クリアする前に心が折れて、やめてしまう人が続出しているのではないかと考えます。

ゲーム後半に難しくなるならまだしも、序盤からふるいにかけてくるので、かなり人を選ぶゲームとはいえます。

「なんとなく」で本作を買った人は、だいたいこの2章あたりで脱落しているとは思います。

選んだ主人公がゲーム中盤まで外せない

本作の「2章脱落問題」をさらに深刻にしているのが、最初に選んだ主人公をゲーム中盤まで外せないことです。

よく使うキャラクターを主人公にした場合はいいのですが、そうでないときびしい展開になります。

4人しかいないパーティ枠の1人分を占有してしまうので、「たいして使わないのにパーティにいる」みたいなお邪魔な状況になりかねません。

ボス戦でも大して役に立たず、実質3人で戦ってるのとあまり変わらないという残念な状況になりかねません。

そうなると、さらなるレベル稼ぎをする必要にせまられます。けっきょく作業時間がひたすら増えていくのですね。

どこに何が売っているかを覚える必要がある

本作では町ごとに売っているものが違います。

武器や防具の売っているものが違うならまだしも、基本的な消費アイテムも各地で微妙に違いがあります。

「沈黙を治す薬はこっち」「恐怖を治す薬はあっち」と、補充するために各地を渡り歩く必要があるのですね。そのため、どこになにがあるかを覚えておかなくてはなりません。そしてそのちょっとしたアイテムを買うために、別の町へ移動しなくてはならないのですね。

さらに町の人から武器・防具を買い取ることもできるため、「いつか買おう」と思っている場合は、それらも覚えておく必要があります。

どんどんゲームの世界が広がっていくと、どこで何が売っているかがごっちゃごっちゃになってきて、だんだん遊ぶのも面倒になっていくというパターンですね。

基本アイテムぐらいはどこでも売っているようにしてほしいのニャ。

いろいろと「本作を途中でやめてしまう理由」を述べてきましたが、つぎに解決方法を考えていきます。

 

最後まで遊ぶための対策

本作はいろいろと面倒なことが多いため、2章で脱落するという人も多いでしょう。

ここからは再度プレイして、どうやってクリアまでモチベーションを保つかについて考えていきます。

そもそもクリアを考えない

ゲームをやめてしまう理由として、「クリアできそうにないからやめる」というのがあります。

ここではクリアとかはいっさい考えず、一日1時間ほど自由に本作を遊んでみるのもいいのではないかと。

1時間、町の人たちとひたすら会話をするだけだったり、ひたすらレベル稼ぎするだけだったり、ひたすらモノを盗むだけだったりなど、章のクリアやボスを倒すという目標を持たずにプレイするのです。

たとえば「〇〇の剣を買う」という小さな目標をつくって、それを買うことだけを考えてプレイする。それだけを1時間かけておこなう。ボス敵とも戦わない。

そういうことをちまちまやっていくことで、いつのまにかパーティ全体が強くなっていたります。

それであるとき、「そろそろ章のボスと戦ってみよう」と思って挑んでみると、案外あっさり勝てたりします。

とにかくクリアという目標を持たず、小さな目標を積み重ねていく。気が向いたときだけボス敵と戦ってみるといったプレイ方法が、ストレスをためずに遊べていいのではないかと思います。

そもそもクリアという目標があると、クリアしてないうちはずっとストレスをためることになります。

そのため、いったんクリアすることをあきらめて、1時間以内で達成できる小さな目標をこなしていくのがいいでしょう。

クリアをめざすのではなく、楽しみながらいつのまにか最後まで行くのがよいのニャ。

キャラクターや世界観を調べる

ゲームの楽しみ方には、ゲームをクリアするというのもありますが、それ以外にゲームの世界観やキャラクターの生い立ちなどを調べて楽しむというのもまた一つの楽しみ方になります。

本作はけっこう世界観がよくできており、それらを知っていくことで、作品への理解が深まっていきます。

ゲームを遊ばなくてもできることですし、調べたことはブログに書いたりすることで無駄にはならないでしょう。

世界観に詳しくなっていくと、ゲームをさらに楽しもうとするモチベーションにもなっていきます。

モチベーションが高まったときに、またゆるりとクリアしていくのがいいとは思います。

 

まとめ

本作は忍耐を強いられるRPGでもあるので、クリアをめざそうとすると苦行になるとは思います。

そのため、「武器・防具を買う」「町の人と会話をしまくる」など1時間以内で達成できる小目標を設けて、それを達成することだけに時間をつかっていくことで、ストレスのないプレイができるとは思います。

クリアをめざさず、ゲームを楽しむことをめざすというプレイの仕方ですね。

最初からクリアを考えるから、できそうにないと思うとすぐにやめてしまうのニャ。

あくまでゲームは楽しむものなので、苦行になってしまうのはなにか違う気はします。

『ダークソウル』など高難易度のゲームを楽しむというのもありますが、ああいうゲームもクリアをめざすのではなく、目の前の敵をいかに倒すかだけを考えていけば、いつのまにかクリアできるんじゃないかと思います。

1時間みっちり、目の前の敵を倒すことだけに集中するのですね。そのあとのことはいっさい考えない。そういう境地でプレイしていけば、本作を最後まで楽しんでいけるでしょう(まあ、いうほど簡単なことでもないですが)。