『三國志14』武将能力:魏延の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その20】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第20回目は、諸葛亮に「反骨の相」といわれた蜀の猛将・魏延(ぎえん)についてお届けします。前回の黄忠は以下のリンクから。
人物について
魏延、字は文長(ぶんちょう)。荊州・義陽郡の人です。
「三国演義」では黄忠とともに長沙太守・韓玄に仕えていました。黄忠が韓玄に裏切りを疑われて処刑になりそうなときに、民を扇動して黄忠を助け出します。
その後は劉備に仕えようとしましたが、諸葛亮に「反骨の相がある。処刑したほうがいい」といわれます。
劉備はこれを却下し、魏延を取り立てました。正史のほうでこの下りはなく、劉備の蜀入りのときから活躍した武将とされています。
その功績から、劉備が漢中王になったときには、漢中の太守を任されました。多くの者は張飛が漢中太守を担うものと思っていたので、この人事には驚かされたといいます。
「三国演義」では忠誠度の低い反逆者あつかいですが、じっさいは劉備に対する忠義は厚かったものと思われます。
ただ諸葛亮と仲が悪かったような記述はありますね。
魏延は諸葛亮に従って出陣するたびに一万の兵を要請しましたが、諸葛亮はこれを却下しました。魏延は諸葛亮を臆病者とし、自分の才能が発揮できないのは諸葛亮のせいだと思っていました。
魏延は兵を良く鍛え、自身も勇猛であったことから、多くの人たちは魏延にへりくだっていたといいます。
しかし楊儀は魏延に遠慮がなかったので、二人はいがみ合っていました。
五丈原で諸葛亮が亡くなったのち、蜀軍は生前の諸葛亮の命令に従って退却をおこないます。
魏延は「自分が指揮官となって北伐を続ける」といいだしました。
というのも、退却するとなると、魏延は楊儀の指揮下に組み込まれることになるからです。
楊儀は魏延をかまわずに退却を実行。
怒った魏延は先回りして吊り橋を焼き落とし、さらには「楊儀反逆」の旨を上奏します。
楊儀も楊儀のほうで「魏延反逆」の旨を上奏。本国には一日のうちにつぎつぎと上奏文が届けられたといいます。
魏延の兵士たちは、魏延に非があると思い、そのもとを去ってしまいました。魏延は息子や残った者たちとともに漢中へと引き返します。
しかしこれを、楊儀の命を受けた馬岱が追いかけ、魏延たちの首を取りました。魏に寝返られでもしたら大変ですからね。
魏延の首が届けられると、楊儀は「もう一度悪さができるならやってみろ」とその首を踏みつけて罵ったといいます。
魏延の三族もすべて処刑されてしまいました。「魏略」では、魏延は裏切るつもりはなく、楊儀の宣伝工作によって裏切り者にされてしまったとあります。ただこれは敵国の伝聞による記事なので、真偽のほどは不明です。
今回はそんな魏延の能力について見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:84
武力:92
知力:69
政治:46
魅力:39
主義:我道
政策:工法改革(Lv5)(都市の耐久回復量と建設速度が上昇)
親愛武将:陳式、劉備
嫌悪武将:諸葛亮、楊儀
パラメータ的には黄忠とあまり変わらないですね。魅力は低めになっています。
魏延の武力はシリーズ通して92前後で安定している形です。
知力は逆に上がっていますね。1のときは41でしたが、そこからどんどん増えていっています。
人材不足となる後期三国志で活躍できる武将といえるでしょう。陳式が親愛武将なので、ともに行動させるのもいいかと思います。
正史「三国志」の編者・陳寿の父といわれていますが、じっさいのところは不明です。北伐で功績を上げています。
「三国演義」だと漢中の戦いで捕まり、黄忠の捕まえた夏侯尚と人質交換されていますね。そのあと、軍令を無視して魏延とともに敵を追撃、大敗したことから諸葛亮に処刑されてしまっています。
個性について
掃討:自ユニットの攻軍が上昇(艦船、兵器以外)。
豪傑:一騎討ちが発生しやすい。
怒髪:自ユニット以外の味方ユニットが壊滅すると、自ユニットの士気が上昇。
功名:命令で追撃「不可」、事後命令「退却」が選択不可。
癇癪:自ユニット、太守として所在する拠点が「混乱」になったときに、その期間を延長。
無条件で攻軍が上がる「掃討」持ちなので、ステータス以上の力を発揮できます。
基本的には黄忠の片割れみたいな感じのユニットです。
陣形と戦法
魚鱗、鋒矢、長蛇
野戦向きの陣形持ちです。普段は「魚鱗」でいいとは思います。「癇癪」持ちなので、突出して兵站を切られるのには注意したいところです。
反骨刃:ダメージ+「挑発」付与。
鯨波:味方の破城アップ+敵の攻軍ダウン。対拠点可。
牽制:敵の攻城ダウン+破城ダウン。
攪乱:敵の機動ダウン。
挑発:「挑発」付与。対拠点可。
「反骨刃」はダメージに「挑発」付与ですが、拠点に対しては使えません。野戦用のものですね。拠点攻撃には「鯨波」がいいでしょう。
攻めと守り、どちらにも対応できる戦法持ちです。
総評
魏延は黄忠と似たステータスの持ち主で、野戦向きの武将です。「掃討」によって自ユニットの攻軍にも補正が付きます。
人材の少なくなった後期の蜀を支えてくれる武将になるでしょう。親愛武将の陳式とともに運用するといいかと思います。
次回は20回記念の特別企画として、全武将の能力ランキングTOP10を予定しています。また三国志武将評価シリーズのほうは魯粛を予定しています。
↓次回、魯粛と統率ランキング。