『Only Up!』評価は「賛否両論」 レビューと感想ー上空を目指す3D死にゲー【Steam】

2023年8月16日ゲーム評価アクション, レビュー

onlyup美しいビジュアルの中、上へ上へと進んで行く高難度な3Dアクションゲーム『Only Up!』。

SCKR Gamesによって、2023年5月25日にSteamで配信されました。

死にゲーは一定のファン層がいるのニャ。

ゲームのわかりやすさから、ゲーム配信にも向いていますね。

今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。

 

どんなゲーム?

Only Up!

本作はプラットフォーム型の3Dアクションゲームです。

主人公はスラム街に住むジャッキー少年で、狂った世界から抜け出すために、なぜか空へ伸びている建造物を伝って上空を目指していきます。童話「ジャックと豆の木」にインスパイアされ作品とのことですね。

なんとなくそんな感じニャ。

ゲーム自体は非常にわかりやすく、ようするに落ちたらやり直しというやつですね。足場が狭いので、操作精度が求められます。

死にゲーは2Dが多いけど、3Dになるとさらに難しくなりそうニャ。

実際難しいですね。2Dと違って、3Dは足場の位置調整が必要ですしね。

いちおう救助策としてスローモーション機能がありますが、それでもやはり3D空間の把握は難しいです。

しかも本作は「落ちたところからやり直し」なので、どんどん落ち続けると、どんどん前からやり直しになってしまうというイライラ度MAXな仕様になっています。

壺おじさん(『Getting Over It with Bennett Foddy』)的なあれなのニャ。

あと人によっては酔いやすくて、長時間プレイが困難な場合もあります(筆者がそうです)。

それと唐突過ぎる初見殺しなどもあって、「それはどうなんだろう」という気もしました。

初見殺しはべつにいいのですが、ただそうなるための前兆や手がかりみたいなものは必要とは思います。

「理由もなく突然床が消える」みたいなのは、ゲームとしてアンフェアな気がしました。

そんなのは前もって知ってないと避けられないニャ。

たとえば有名な2D死にゲーの『I Wanna Be The Guy』ですが、初見殺しはけっこう多いです。

ただ殺しにくるオブジェクト(リンゴや針など)はあらかじめ画面に見えている(見せている)わけです。それにひっかかった場合、「注意しなかったお前が悪い」となるわけですね。

一方で本作では、そういう前置き無しで殺しにくるわけです。そういうのがいくつもあると興ざめしてしまいます。

「開発者との知恵比べ」をやっているわけではなく、ただたんに「運の問題」になってしまうのですね。

こういうのは難しさの意味が違うので、この点をなんとかしてほしいかなとは思いました。

 

ユーザーの評価

本作のSteamでの評価ですが、「賛否両論(64%、2384人中)」になっています。

正直こんなものだと思うニャ。

本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。

良かった点

・グラフィックが幻想的で美しい。

・3Dなので先が見えるのが良い。

・スローモーション機能があるので、位置の微調整ができる。

・難しいぶん、達成感が大きい。

悪かった点

・床抜けバグなど、致命的なバグが多い。

・謎の当たり判定があり、操作ミス以外の要素で死ぬことが多い。

・理不尽な初見殺し。

・BGMやオブジェクトなど、いろいろ著作権的に大丈夫なのかというものがある。

バグについては致命的なものもあり、かなり多くの批判が寄せられていますね。これらはアップデートで徐々に直っていくこととは思います。

 

総評

ゲーム自体が難しいことは問題ないのですが、「それがプレイヤーに対してフェアであるか」というのは重要だとは思います。

予想しようのない唐突なトラップなど、こういうのは「難しい」ではなく「理不尽」の部類になってしまいますね。

ゲーム実況とかで他人のを見ているぶんはいいのですが、自分だけで遊ぶというのになるとネタにもなんにもならず、ただ苦痛なだけです。

理不尽だと、たんにプレイヤーのやる気を失わせるだけなのニャ。

本作はいろいろ惜しい点があり、バグも含めてブラッシュアップしていけば良い作品にはなりそうです。今後のアップデートを期待したいと思います。