『Gord』評価は「賛否両論」 レビューと感想ーダークファンタジーな村づくりシム【Steam】日本語サポートあり
スラヴ神話にインスパイアされたダークファンタジーな世界でのサバイバル村づくりシム『Gord』。
『ウィッチャー3』の元プロデューサーStan Just氏が率いるポーランドのデベロッパーCovenant.devが開発し、Team17によって2023年8月9日にSteamで配信されました。PS5/Xbox Series X|Sでもリリースされています。
今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。
どんなゲーム?
本作は少人数のコロニーを運営し、敵襲などに備えながら生き残りをかけるサバイバルコロニーシムです。
プレイヤーはタイトルにもなっている「ゴート(砦)」に建物を建て、住民を割り当ててリソースを採取したり、戦士を養成して敵と戦ったりなどしていきます。操作自体は一般のRTSとあまり変わりませんね。
本作の特徴としては、住民には体力以外に正気度(いわゆる「SAN値」)が設定されています。病気や飢え・負傷などのネガティブイベント以外だけでなく、暗いところで作業をしていても減っていきます。0になると「精神的大病」を患い、そこから回復できなければゴートから逃げ出して、二度と戻ってこなくなってしまいますね。
本作では住民の数が数人か、多くても十数人とかなので、人数が減るとけっこうデメリットが大きいですね。
それと「恐俘」というボス敵のような存在がいて、様々な災厄をあたえてきます。これにどう対処するかも本作のテーマとなるでしょう。
それと問題点として、住民が自分で体力・正気度回復をしてくれないことから、プレイヤー自身で回復施設に放り込まなくてはなりません。
また木材伐採など仕事を割り当てた住民に別の作業をさせた場合、終わったときに自動的に仕事に戻ってくれないので、これも自身で指示をあたえる必要があります。
幸い住人の人数が多くても十数人程度なので管理できないほどではないのですが、面倒といえば面倒ですね。
ユーザーの評価
本作のSteamでの評価ですが、「賛否両論(42%、198人中)」になっています。
本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。
・ダークファンタジーなグラフィックや雰囲気が良い。
・「恐俘」の禍々しさと脅威が緊張感をあたえる。
・BGMがゲームによくマッチしている。
・万人受けはしないが、ダークファンタジー好きにはよい作品。
・住民のAIが貧弱なのでマイクロマネジメントが大変。
・ゴードは住居ではなく、あくまでリソース集めや体力・正気度回復のための施設。
・そもそもゴードが狭いので、建物があまり配置できない。
・内容に対して値段が高め。
マイクロマネジメントの煩雑さについては多くの人が指摘していますね。
これを「人数が少ないから大丈夫」と考えるのか、「ちゃんとしたAIをつけて面倒をなくしてほしい」と考えるのかで評価も変わってくるとは思います。
総評
あくまでプレイヤーが細かく指示をあたえていく必要があるため、正統派のコロニー運営シムを期待すると、ちょっと違うという感じになるとは思います。人口を増やしていくタイプのゲームではありませんね。
ちゃんと管理していないと、いつの間にか住民が死んでいたり、逃亡してしまったりなので、けっこう細かい気配りが必要ですね。
このような住民管理が楽しめて、ダークファンタジー的な雰囲気が好きであれば、本作は楽しめるゲームになるでしょう。日本語サポートもあるので、興味のある方は試してみるのもいいとは思います。
あとカスタムゲームでは、リソースやバイオーム、敵の襲撃などを細かく設定できるので、まったり遊びたい人はこのあたりをいじればいいでしょう。