DLC「RimWorld – Ideology」レビューと評価・感想ーキャラ個性強化DLC【Steam】

2024年4月19日ゲーム評価dlc, RimWorld, シミュレーション, レビュー

RimWorld Ideology

思想体系を取り入れた『RimWorld』DLC第2弾「RimWorld – Ideology」。

Ludeon Studiosによって、2021年7月21日にSteamで配信されました。

以前、第1段のDLC「RimWorld – Royalty」のレビューをおこないましたが、「他のDLCもレビューしてほしい」との要望があったので、今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。「RimWorld – Royalty」は以下のリンクから。第3弾「RimWorld – Biotech」もレビュー予定です。【追記】「RimWorld – Biotech」レビューできました。この記事の一番最後にリンクがあります。

 

どんなDLC?

RimWorld Ideology

本DLCは惑星サバイバルゲーム『RimWorld』の第2弾DLCです。

第1段DLC「RimWorld – Royalty」では「帝国」をテーマにしています。住民の階級を上げることで様々なボーナスが得られたり、最終的には王室の名誉ある客人として招かれ、リムワールドから離れることができるなど、宇宙船を作ること以外での脱出手段を加えました。

本DLCのテーマはタイトルの「イデオロギー」どおり、「思想体系」です。

キャラクターの持つ思想を強化し、様々な個性を持つキャラクターを生み出すことができます。

ストアページでは

「ヌーディストの食人宙賊、盲目で地下に住むモグラ人、慈善牧場に住むカウボーイ、機械に夢中なトランスヒューマニスト、または好奇心旺盛な木の生物とつながる素朴で平和な部族であなた自身の物語を作りましょう」

と説明されていますね。

多様性の時代なのニャ。

各思想体系は、中核を成す「ミーム」の集まりを中心に構築されています。このミームの組み合わせや詳細を変更することで、様々な組み合わせの思想体系を作成できます。

ミームの種類は以下のとおりです。

動物の人間性:動物は人間と同じように権利を持っています。
牧場主:家畜を飼うことは正しい手段であり、食べるために植物を育てることは正しくない手段です。
痛みは美徳:自己や他者の苦しみを通して、美徳は示されます。
暗闇:明るい光は物を燃やして破壊します!闇は栄養を与え、創造します。人々は暗闇の中で生きるべきです。
地底人:人間は地下に住み、深みのあるみずみずしい果実を楽しむべきです。
木々との繋がり:木は生命の本質であり、私たちは木のそばで暮らさなければなりません。
ヌーディズム:衣服は私たちを拘束し、制御し、窒息させます。私たちは皆、何も包み隠さず自由であるべきです。
盲視:目の見えない者のみが、本当の現実を知覚できます。
カニバル:私たちは人間の肉を食べなければなりません。
トランスヒューマニスト:人間の進化とは、テクノロジーとの融合を意味します。
純粋な肉体:人体は品性を失ってはいけません。
レイダー:強者は弱者から奪い取るべきです。
思想勧誘者:自分たちの思想を広めることは、私たちの義務です。
高みの人生:エキゾチックな精神状態は、良い生活の中心です。
自然優位:ヒトは自然の完璧さの汚点です。
人間優位:人間は宇宙の道徳的中心です。
女性至上主義:女性は優れた性別であり、支配する側である必要があります。
男性至上主義:男性は優れた性別であり、支配する側である必要があります。
支配者:私たちは他の全てを支配する側である必要があります。
忠義者:私たちは他の人よりも自分たちに所属する人物を支持します。
有罪者:私たちは何年も前から罪悪感を覚えています。他人の方がもっと価値があります。
個人主義者:コミュニティは各個人に仕える者を提供するために存在します。
集産主義者:人は地域社会に奉仕するために存在しています。

なんか偏った思想が多いのニャ。

まあ、けっこう偏っていますね。

それぞれのミームには「戒律」があり、これらがキャラクターの行動を制限します。これもかなり種類があります。多すぎるので省略します。

個人の思想は周囲のキャラクターによって影響され、思想を変えることもあります。

また「社会的役割」としてスキルボーナスの付く「リーダー」「モラルガイド」「スペシャリスト」が追加されたり、「ダンスパーティ」や「ドラムパーティ」などがおこなえる儀式もあります。

もっと進めると『SIMS』っぽくなるニャ。

たしかに「人間関係強化DLC」という感じにもなりますね。もしくは「宗教強化DLC」といった感じです。

 

ユーザーの評価

本作のSteamでの評価ですが、「非常に好評(84%、2140人中)」になっています。

悪くないニャ。

本作の良かった点・悪かった点については以下のとおりです。

良かった点

・自由にキャラクターの個性を肉付けできるようになった。

・ゲーム内のキャラクターがよりリアルに感じられる。

・バニラが簡単すぎたので、本DLCで制限を設けることによりプレイに緊張感が出てきた。

・集団内の思想をどうまとめていくかというロールプレイが楽しめる。

悪かった点

・自由度が高いぶん、メリットはメリットしかなく、デメリットはデメリットしかないという状況なので、自分であえてゲームバランスを取りに行かないといけない。

・本体価格と比較するとDLC価格は高め。

・全体的にまとまりがなく、ゲームを煩雑にしてしまう。

・思想体系により、プレイスタイルがむしろ固定化されてしまう。

バニラがぬるいと感じている人には、むしろ難度を上げてくれる本DLCのデメリットが受け入れられやすい様子です。

一方で、ロールプレイに興味がなかったり、あくまで効率を求める人には、本DLCは煩雑に感じてしまうでしょう。

全体的には高評価になっています。

 

総評

本DLCはキャラクターに多様性をあたえ、ゲーム難度を引き上げるのに役立ちます。

自分の思い通りにいかない思想をもったキャラクターがいると、それにどう対処するかを考えていくのが楽しいですね。

ロールプレイには打って付けのDLCとは思います。

一方、キャラクターのメリット・デメリットが強調されますので、「プレイが面倒になる」と感じるプレイヤーもいるかもしれませんね。

『SIMS』とか好きな人は入れてみるのもいいとは思います。

次回は「RimWorld – Biotech」のレビューもおこないます。【追記】次回出来ました。