『三國志14』武将能力:辛評の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その105】|三国志14

2020年6月4日三国志武将能力評価三国志, 三國志, 三國志14武将評価シリーズ

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『三國志14』三国志武将評価シリーズの第105回目は、袁紹陣営の参謀・辛評(しんぴょう)についてお届けします。前回の逢紀は以下のリンクから。

 

人物について

辛評、字は仲治(ちゅうち/ちゅうじ)。潁川郡・陽翟県の人です。

同郡の郭図らとともに袁紹に仕えました。

このとき同郡の郭嘉も袁紹のもとに来たのですが、袁紹が決断力のない人物であることを見抜き、そのことを辛評・郭図に伝えて去ってしまいました。

郭図の回でもあった話ニャ。

官渡の戦いで袁紹が曹操に敗れたのち、審配の子らが曹操軍に生け捕りにされてしまいました。このことで辛評は郭図とともに政敵である審配を追い込みましたが、逢紀が審配を擁護したのは前回述べたとおりです。

このときの「辛評・郭図」と「逢紀・審配」の対立構造はその後も続きます。

袁紹内部は政権争いばっかりニャ。

国の発展よりも、自分のいまの地位や既得権益をいかに守るかに力がそそがれてしまっている感じですね。ある意味旧体制の陣営といえるでしょう。

こんなことしてるから曹操に勝てないのニャ。

袁紹が亡くなったのち、政権争いは表面化しました。

辛評・郭図は袁譚を後継者に推し、逢紀・審配は袁尚を推したのです。

こうして袁家分裂のお家騒動が発生しました。

これがなかったら、袁家もしばらくは持ってたと思うニャ。

曹操は官渡の戦いで勝ったとはいえ、袁紹が生きているうちは、冀州に攻め込めるほどの力はありませんでしたしね。内紛があったからこそ動き出せたというのはありますね。

辛評と郭図は袁譚を後押しし、袁尚や審配らへの攻撃を仕掛けます。ところが返り討ちにあってしまい、袁譚は平原郡に追いやられてしまいました。

郭図がいるとろくなことがないニャ。

郭図は袁譚に、曹操と手を結んで袁尚を叩くことを献策しました。このときの曹操への使者が、辛評の弟の辛毗(辛毘)です。

辛毗は、使者の役目を果たしたあとは、そのまま曹操のもとにとどまりました。

辛評はどうなったのニャ?

不明ですね。記述がなくなっています。

審配が曹操に攻め滅ぼされたとき、辛毗は鄴の城内にいる辛評の家族を助けにいきました。しかし辛評の家族はすでに審配によって処刑にされていたのは、審配の回でも述べたとおりです。

辛評の家族が捕らえられたのは、袁譚と袁尚が対立したときです。辛毗と郭図の家族は袁尚のもとから脱出することができたのですが、辛評の家族だけが捕まってしまったのです。

逃げ遅れたのニャ。

『三國志14』の辛評の列伝部分の説明では、

「袁譚が袁尚とたもとを分かつと、袁尚に捕らえられた。曹操軍が鄴を包囲したさい、曹操軍についていた辛毘への見せしめとして家族もろとも殺された

と書かれています。

ずいぶんはっきり断定するのニャ。

ただ、正史に引く『先賢行状』では辛評の家族が捕まったことは書いていても、「辛評が捕まった」とははっきり書かれていません。

原文ですが、

「初、譚之去、皆呼辛毗、郭図家得出、而辛評家独被収(最初、袁譚が去ったとき、辛毗・郭図の家族を呼びよせて脱出することができたが、辛評の家族だけは捕らえられてしまった)」

になっています。

この「家族」に辛評自身も含めるのであれば、このときに辛評も捕まったと「解釈」することができなくもありません。しかし辛評が「家族もろとも捕まって殺された」と断定してしまうのはどうかなという気はします。

不明瞭なことを断定するのはまずい気がするニャ。「~かもしれない」ぐらいにしたほうがいいニャ。けど、このあとも辛評の話がないのなら、辛評のほうも内紛中に死んだかもしれないニャ。

かもしれませんね。弟の辛毗のほうは、このあとも曹操のもとで活躍します。

「三国演義」のほうの辛評はどうなのニャ?

袁譚の命令によって、降伏の使者として曹操のもとへ行っていますね。曹操は、辛毗とおなじように配下になるよう誘いますが、辛評はこれを拒否します。

しかし袁譚のもとへもどったとき、辛評は袁譚に曹操とのことを疑われてしまいます。そのショックで、辛評は倒れて亡くなってしまいました。

そういう死に方なのニャ。なんだか報われないニャ。

今回はそんな辛評の能力を見ていきましょう。

 

基本ステータスについて

統率:69
武力:43
知力:75
政治:75
魅力:66
主義:割拠
政策:地勢研究(Lv3)(落穴、投石台、弓櫓によるダメージが増加)
嫌悪武将:審配、逢紀

文官タイプだけど、ぎりぎり戦えそうな感じニャ。けど、とくに特徴もない感じの将ニャ。

シリーズ通して、だいたいこんな感じのステータスですね。使えないわけでもないけど、優秀でもないといったところでしょう。

 

個性について

言毒:特定範囲内の敵ユニットが「挑発」になったさい、その期間を延長。

小心:命令設定で、敵接近時「攻撃」、自主退却「不可」、追撃「許可」が選択不可。

個性少ないニャ。逢紀とおなじように「言毒」があるニャ。

戦法で「挑発」を持っていますので、相乗効果が使えますね。戦闘ユニットとしては微妙ですが。

 

陣形と戦法

陣形

魚鱗

魚鱗」だけニャ。

選択肢がないので、「魚鱗」を使うしかないでしょう。

戦法

斉射:ダメージ。対拠点可。

挑発:「挑発」付与。対拠点可。

罵声:敵の士気+攻軍ダウン。対拠点可。

戦法のバランスは悪くないけど、そもそもの能力がだめニャ。

「言毒」との相乗効果が期待できる「挑発」がありますけど、挑発したあとに相手を倒せなければあまり意味がなかったりします。味方と連携をとって戦うのがいいでしょう。

 

総評

辛評は文官タイプの武将ですが、統率は69あるので、武将不足のときに戦場に出すのもいいでしょう。

ただ個性や戦法は少なく、陣形も「魚鱗」のみなので、使いにくさがあるとは思います。

内政方面でも、それをサポートするような個性もありません。

総合能力はそこまで悪くはありませんので、人手不足をサポートする形で使うのがいいかと思います。

控え選手みたいなポジションニャ。

次回は辛評の弟の辛毗(辛毘)を予定しています。ゲーマーのための「わかりやすい全訳『孫子の兵法書』」シリーズもよろしくお願いします。

↓次回と「孫子の兵法書」第6回出来ました。