『三國志14』武将能力:甄氏の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その124】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第124回目は、曹叡の母で曹丕から死を賜った甄氏(しんし)についてお届けします。前回の曹叡は以下のリンクから。
人物について
甄氏(しんし)は中山郡・毋極県の人で、前回登場した曹叡の母です。
漢王朝の太保である甄邯(しんかん)の末裔で、代々2千石という名門の家柄でした。
父の甄逸(しんいつ)は上蔡県の県令をつとめていました。3人の息子と5人の娘がいて、甄氏はその末っ子の5女でした。
しかし父は、甄氏が3歳のころに亡くなってしまいます。甄氏はわずか3歳にもかかわらず、泣き叫んで父の死を悼んだため、多くの人たちが一目置きました。
また人相見の劉良が甄逸の子どもたちを見たとき、甄氏を指さし、「表現できないほど高貴」と評しました。
甄氏は幼いころから遊びふけることを好みませんでした。
家の外で、馬の背に立って曲芸をしている者がいて、家族や姉たちはみんな見にいったのですが、甄氏だけは行きませんでした。
姉たちが理由を聞くと、甄氏は、
「女性が見るようなものではありません」
と答えました。
9歳になると書法を好み、字を覚えて兄たちの習字道具を使っていたため、兄に、
「おまえは女の仕事を習え。学者にでもなりたいのか」
といわれました。しかし甄氏は、
「古来、優れた女性は、過去から学び、自分の戒めとしました。文字を知らなければ、なにによって過去を知ればよいのでしょう」
と答えたといいます。
甄氏が十余歳のころ、戦乱と飢饉が起こりました。多くの者たちは家の金銀財宝を売って、穀物を買っていました。
幸い、甄氏の家には穀物の貯えがあり、これらを売って金銀財宝をかなり買い込んでいました。
甄氏はこの状況を見て、母親に、
「宝物を持っていると、罪のない者も罪を負わされることになります。それよりも親類や近所に穀物を振る舞い、施しをしたほうがよろしいでしょう」
と提案しました。
家族の者たちは甄氏の言葉に従ったといいます。
やがて甄氏は、袁紹の次男・袁煕(えんき)に嫁ぎます。
袁煕が幽州の刺史になると、甄氏は袁紹の妻・劉氏の世話をするため鄴に残りました。
やがて曹操が攻め込んできて鄴が陥落すると、曹丕は甄氏の美貌を見て自分の側室に迎え入れました。また劉氏もみずから両手を縛って降伏の意を示したため、殺されることなく曹丕に保護されたといいます。
曹丕のもとにおいて、甄氏は曹叡と東郷公主の2子をもうけました。
しかし曹操が亡くなり、曹丕が帝位につくと、その寵愛は他の側室へと移っていき、甄氏への寵愛は薄れていきます。
当時、献帝(天子ではなくなったので「山陽公」になった)の2人の娘が曹丕の側室になり、また郭女王・李貴人・陰貴人らも寵愛を受けているというような状況でした。
これに対して甄氏は恨みごとをいったため、曹丕に自殺を命じられてしまいます。
曹丕亡きあと、曹叡が帝位につくと、母である甄氏に「文昭皇后」を諡(おくりな)して名誉回復をしました。
今回はそんな甄氏の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:15
武力:7
知力:72
政治:66
魅力:90
主義:礼教
政策:本草学(Lv4)(武将の傷病の回復率が上昇)
親愛武将:曹植
嫌悪武将:郭女王
前回も述べましたが、魅力は曹叡とならんで本作のランキング9位です。
知力・政治もそこそこあり、内政官として使うこともできますね。
曹植の回でも述べましたが、曹植の詩の「洛神賦」が、曹甄氏への恋心から作った詩という説があります。ただ後世の創作である可能性が高いといわれています。
個性について
傾国:特定範囲内の敵ユニット(男)の全能力が低下。
全能力を落とすことができるので、サポート能力としては使い勝手のよいものです。ただ統率・武力が低いため、しっかり周囲を守ってやらないといけないのが不便ですね。
陣形と戦法
鶴翼
土地の塗りつぶしにでも使うといいかと思います。
足止:「足止」付与。
鼓舞:味方の士気アップ。対拠点可。
戦闘に出るタイプでもありませんし、出すにしても「傾国」でサポートできれば十分だとは思いますね。
総評
甄氏は文官タイプの武将です。
魅力は曹叡とおなじく90あり、知力・政治もそこそこあるので、内政の補助に使うといいかと思います。
また敵ユニット(男性)の全能力をダウンさせる「傾国」もあるので、サポートユニットとしても使えなくもありません。ただ統率・武力は低いため、運用には注意が必要です。
次回は郭女王を予定しています。【追記】次回出来ました。